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DELF B2 試験対策と合格への道
去年の10月にDELF B2受検しました~。
もうフランスに来てから十何年経って
今更だけど受けた方がいいのかな?
CDIだから仕事や給料には直接関係ないし
日常生活にはとりあえず今のところ不便はないし
受かるかどうかわからないのに受検するお金もったいないし!
↑ これが一番の理由だった。
とウダウダ言って
随分と先延ばしにしてしまった感が否めないのですが
去年の夏ごろにふと
幾つかの理由が私の頭に浮かび
1) carte de séjour(フランスでの滞在許可証)の更新の為に
絶対に受かるとはわかっているけど
その度にTCF(Test de Connaissance du Français)を10年毎に
受けなければいけないのが実は結構嫌じゃない?
2) お金も自分の労力も時間も無駄にするのは止めたい!
しかもTCFは最初に受けた時より
2回目に受けた時の結果が悪くなっていたので
あれ?
3) これって、これからあと何年も経って年取ってきた時に受からなかったら
かなりヤバいんでない?
という一抹の不安が最終的な決定打になり受検を決意。
語学学校なんてお金のかかるところには行きたくないし
Private lessonなんてのも以ての外!
独学オプション一択 それってオプションとは言わないんでは。
やっと重い腰をあげてChat GPTに合格対策案を練ってもらいました。自分で練らんのね
ChatGPTを初めて本当に実用的なことに使えるのが嬉しかった!
そしたら
毎週平均4~5時間くらいずつこれからこんな感じで勉強してね! と
かなり詳細に毎週何をすればいいか教えてくれたChat GPT。
いい子だね~。
この時点で7月上旬でした。
でも夏の間は
フランスに長く住み過ぎてすっかりフランス人化した私
フランス国内の友人宅を訪ねたり
オリンピックの為にリヨンとかパリ行ったり
本業と副業をこなしてたら
あっという間に9月下旬になっていた。
だって新学期は仕事が結構忙しいんですもの!だからさっさと夏にお勉強始めてさ
ペース作っておけばよかったんじゃないの・・・
受検は10月初旬!
あれ?
いくらなんでも何もしてないっていうのは
さすがにやばいんでは・・・。
どぼじよう。
とりあえずネットで漁っておいたDELF B2の対策用のサイトを見始め
一番心配だと思っていたPE (Production Ecrite) の練習をしようと
どんな内容を書かされるのか見てみたら
la lettre au maire 若しくは l’essai を書かされる!
で、l’essai の場合なら
introduction, paragraphes et conclusionのように決まったフォーマットで
何となく意見を順番にタラタラ書けばなんとかなるはず!
しかし、la lettre au maireは面倒くさそうだな。
フォーマットに慣れてほぼ丸暗記してしまえばいいか、な・・・?
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Premièrement, なんたらかんたら
これこれしかじかうちら困ってるんですよ本当に。
問題点さらに追加
Deuxièmement, しかしこういうこともある、こんな問題もあるです。
具体的な例なんかも入れちゃって、これでもか!
わかってもらえます? 大変なの!
文章だけどちょっと感情的に盛り上げてみる。
Enfin, でも本当に大事なのはこんなことだとも個人的には思ってたりする。
全段落と打って変わってちょっと冷静に書いて
できたら難しめの単語を敢えて幾つか入れてみたりする。
Pour toutes ces raisons, je vous demande de …
つーわけで具体的にはこんなことしてもらえると
私も市民の代表としても嬉しいし
あなたの長としての株もきっとあがりますよね。
ここんとこひとつ、是非とも、お願いしますよ~。ヘラヘラ
Je vous remercie de l’attention que vous porterez à cette lettre et…
いやまじで、あなたの日頃のお仕事や市役所の人たちの仕事には
感謝してるんですよ!
みたいなことを書き
最後は
Je vous prie d’agréer, Monsieur le Maire, l’expression de mes salutations respectueuses.
↑の書き方で〆て
私一応オフィシャルなレターも書けますから、というアピール
というかこれないと多分かなり減点されるんだろうなぁ。
変なところで形式にこだわるのフランスっぽい~
あと動詞の活用とかaccordで面倒くさいの嫌だったから
男性の振りして書くのが一番楽だと思う。
採点する人は受験者番号と筆記の字しか知らないので
性別は好きなのを選んでいいしね。
という感じで
毎日仕事から帰ってきたら
とりあえずこのフォーマットを使って
ちょっとずつテーマを変えながら裏紙に書きなぐり、書きまくり
手と指の筋肉記憶にしてしまえ! ぐらいの頻度で練習した。
昔から、やればできる子(つまり普段あんまりやらない子・・・)と
呼ばれてきた私のいつもの癖で
ギリギリになってからじゃないとエンジンかからなくて
約1週間半という超短期集中型PE対策になってしまった。
ごめんね、Chat GPTちゃん。
短期集中の部分はおススメはしませんが
書きまくっての暗記法は自分にはあっていたと思ってます。
実際に沢山書く練習をしていたので
試験中に思っていたより速く書けて
時間配分にも少しだけ余裕ができてストレスなく出来たような気がします。
CO (Comprehension Orale) のリスニングのための
試験官の音声提示が終わった後は
CE (Comprehension Ecrite) とPEはそのままぶっ続けでやることになるので
サクッと読んで選択肢問題のCEを終わらせて一応見直ししてから
なるべくPEに時間を割けるようにできたのも良かったです。
これ以外にはCOとCE対策として
タダで勉強できるありがたいYouTuberさんの動画を
スキマ時間に見てました。
特にショートでは普段あまり使わない
難易度高めのC1C2のヴォキャブラリーを増やそうとしてました。
他にはEducation National のサイトで見つけた過去問を
2回(exemple 1, exemple 2)分、時間計って本番と同じように受けてみたり
本当はC1を受けたいと心の底で思っていたところから
日和ってB2にしたからにはせめて8割の得点で合格してぇだよ! という
意味不明な野望が密かにあったのにその割には勉強しなかった私。
さて過去問の結果は21点とか22点とか 18点とか20点とか
合格ラインには達していたので
あとはPEとPO (Production Orale) がどう出るかだな・・・。
と、恐々としながら
テスト本番の日。
1日目(CO, CE, PE)は本業を受検のため
途中で抜け出して午前中いっぱい欠勤。
お昼ごはん頃に帰ってきてみんなでご飯。
2日目(PO)は次の週の午後だったので
昼ごはん後に大急ぎで試験会場へ行った。
同僚には頑張ってね~と言ってもらったりして
理解のある同僚と仕事場で本当にありがたい。
さて、結果です!
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PEとPOの点数低。 涙
POの試験官の人とは親近感溢れるムードにしながらも
ちゃんと理論的に知っていたデータを提示しながら
結構真面目に議論できてたのに・・・
聞かれた質問に対してメッチャいい回答してたつもりなのに!
それなのに、これ?
試験官の人の一人が、試験後に私が帰ろうとしてたら
試験官「ねぇ、あなたどこの出身なの?」(さっき、IDチェックしたやん。)
私「日本ッス。」(名前で推測しないん?)
試験官「あ、そうなのね! 感心したわよ。色々難しい単語知ってるのね!」
って、言ってくれてたのにこれ?
こんな風に褒めてもらえたら
メッチャ期待して20以上はゲットだな!
って勝手に思ってしまったじゃないのさ。
ま、いっか~。
受かったんだし!
早く来い来いDiplome!
と待つこと2ヶ月くらいで
試験会場に取りに来て良いよ~というメールが来たので
クリスマス休暇の直前に取りに行き
無事に受け取って自分へのクリスマスプレゼントになりました。
じゃ~ん
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受検した日じゃなくて採点したであろう日がDiplome発行の日になってるのもちょい不思議?
因みにこの時期のフランス人はみんなノエルムードでルンルンなので
一般的に大抵いつもより対応の感じが良い。
自分のプライベートな気分で仕事の姿勢がかな~り左右されるフランス人。
何かしら機嫌が悪い時とかはそういうのも駄々漏れなので
プロフェッショナルという単語は辞書には載っていても
実際にそれを勤務態度に取り入れている人は
職種やその人にもよりけりだけど私の体感では50パーセントくらい・・・。
それでええんかフランス人。
あ、でもこれはフランス人だけでなく
イタリアもイギリスもスペインも似たようなもんだ。
北欧はもう少しましな気がした。
Diplome受け取りに行った時も
もらってから
私「Bonnes fêtes de fin d'année!」 って言うと
受付の人「あら~(そんな仲良い間柄でもないのにそんな風に言ってくれて
という顔で) ありがと~、あんたもね!」
普段より2割増しのしかも真摯な(現金なとも言う)愛想の良さで返される。
久々の試験会場の緊張感とか
試験中のストレス対策と時間管理するのとか
何だか学生時代を少し思い出して楽しかった~。
そして何よりちゃんと合格して良かった!
と、ホッとして年を越すことができました。
ここまで長文をお読みくださりありがとうございました。
私にとっては記念すべき初投稿でした!
ではまた次回のnoteでお会いしましょう~。
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