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バーチャルシャークのレビュー vol.9 ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結

8月13日、金曜日。しとしとと降り注ぐ雨の中、サメは街を彷徨っていた。予定消化が想像していたよりも早く終わった為、食事を摂ったのち、喫茶店へ行く

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外は雨だけど、このまま帰るには少しもったいない気がする。中途半端に時間を持て余したサメは、思い至る

……そうだ、映画を見よう

近場の映画館の上映スケジュールを確認し、悩み出す。8月6日に公開されたばかりのワイルドスピードか……?それとも公開初日のスーサイド・スクワッド……しかし今日はライアン・レイノルズ主演フリー・ガイも公開。なんと贅沢な悩みだろう、見たいものが3つもある……!

スースクはサメが出ているので、実質サメ映画だろう!

ということでR15+と期待値が上がりそうな映倫区分のスーサイド・スクワッドを見た。ネタバレの無い程度に本作の感想に触れていこうと思う

あらすじ。マーベルと双極を成すDCコミックスの世界にて、終身刑を言い渡された犯罪者が減刑と引き換えに(半ば強制的に)加入する「スーサイド・スクワッド」(決死部隊)の任務から物語は始まる

全員が終身刑たるに相応しい極悪人で、ヒーローに負けた経験のある者たち。一癖も二癖もあるヤバいやつらは頭の奥に爆発物を仕込まれているので、任務や指示に逆らうとボタンを押されてあっという間にボン!

この手の映画のお馴染みフリー素材「独裁者のいる南米の島」「ナチス時代の実験所」「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの監督ジェームズ・ガン」を混ぜて、よく煮込むと完成します!と言う感じだが、シンプルで分かりやすいストーリーに監督の遊び心が満載の作品だ

映画の開始早々戦闘シーンがあるのだが、インパクトはバッチリである。映倫区分R15+の名に恥じない、そのグロテスクさ!顔面に銃弾が当たる、ヘリコプター事故に巻き込まれる、火災、爆発のオンパレード!これには爆発好きのサメもニッコリである。血しぶきも嬉しい。とにかく戦闘シーンと日常パート、回想パートとのバランスが良く、洗練された編集というのが見ていて気持ちがいい。かといってグロテスクが前に出ているかといえばそうではなく、天才と名高いジェームズ・ガン監督の手腕が光っていると感じた。凄惨な戦闘シーンにも、ムーディで少し昔を思い出させるような音楽を使って引き締めており「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」を見たことがある方ならば思い返すのも容易いだろう

しかし、この映画はとにかく人が死にまくる

全員ド級の犯罪者だ。戦闘シーンがあれば、勿論人死も起きる。死ぬのは敵対勢力やモブばかりでは無い。その点に関しては是非己の目で確認して欲しい。この映画で描かれる命の軽さは、割り箸程度、そんなもんだ

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さて、色々な悪人のいるスーサイド・スクワッドだが、もんベがお気に入りなのは言うまでもなくキングシャークことナナウエだ。彼は拙い言葉でコミュニケーションをとり茶目っ気を見せたりもするが、たっぷりと人間を食べる「お腹ぺこぺこシャーク」なのだ。「ゴチソウ」「ヤムヤム」とちょっと目を離すとすぐに何か食べようとする、そんなキングシャークも犯罪者。原作ではシリアルキラーという設定もあるらしく、多くを知らずとも「(食欲由来なのでは)」と考えてしまう。それでも劇中のスーサイド・スクワッド・メンバーとのやりとりや「トモダチ」のいない彼の心理を考えると、つい登場を楽しみにしてしまうのだ。CVを当てているのが、あの有名なシルベスター・スタローンだというのも可愛さを引き立てている。どちらかというよりは「シルベスター・スタローンの声のサメ」というよりも「サメになったシルベスター・スタローン」感が、またコミカルさを演出していて、サメ好きの心を掴んで離さないのである

ラストシーンに関しては「あっジェームズ・ガン多分ギレルモ・デル・トロ好きだな」と思うような台詞回しがあったりと色々楽しめた。あっという間の132分

ここまで読んだそこのあなた、是非とも公開中に劇場へ足を運んでこの作品を鑑賞してみてはいかがだろうか。爆音!爆炎!殺人!血飛沫!サメ!タイマンステゴロ!脳味噌を使わなくていい映画を見て、この夏1番の快感を得よう!

キングもんべこと

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キングシャークより


バーチャルシャークのレビュー vol.9 ザ・スーサイド・スクワッド  “極”悪党、集結 おしまい

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