さんぽとあんみつ
一歩も外に出ず家にこもりっぱなしの状態がずっと続くと気分がふさいでしまう。べつに遊びに行けないのが不満というわけではない。というかもうそんな次元の話ではなくて。無気力になってしまって好きな音楽も小説もマンガも内容が頭に入ってこないといった状態。何を食べても満たされない。何をやってもぼんやりしてしまう。何が悲しいというわけでもないのに泣きたくなったり、比喩じゃなく心が空っぽでこれはかなりやばいと自分のことながら思った。
いつかのラジオで「40分の運動は抗うつ剤一錠と同じ効果があるらしい。」と聞いたのを思い出したので、とりいそぎ近所に散歩でもと思い、耳にイヤホンをつけて、どこも目指すでもなくただまっすぐ歩いた。
空は青く晴れていて、一筋の飛行機雲がきれいだった。コートで歩いているとすこし暑いぐらい。
いろんな人が歩いていた。友達と遊びに行く途中の小学生、オフィスで働いているらしきお姉さん、パン屋の袋を持ったおじいさん、自転車で子供のお迎えにいくお母さんetc....
みんなそれぞれ生活をしていて、世界は普通に動いてるんだな、なんて当たり前なことを思った。同時に自分は世界から取り残されてしまっている様な感覚になった。
よくわからない大通りに出たところでスーパーに入り、109円のあんみつを買って、元来た道を引き返した。
散歩してみて気分が晴れるとまではいかなかったけど全然マシになった。ちゃんとnoteが書けるぐらいには。
歩くぐらいじゃどうにもならないかなと思ったけど案外効果はあるのかもしれない。ランニングとかもっと体に負荷がかかる様な運動をすればもっと効果的だったりするのだろうか。
買ったあんみつを食べながら意外と散歩をしてみるのも悪くないかも、なんてことを思った今日だった。