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【すごい博物館002】東京大学総合研究博物館:最高学府130年の歴史的学術コレクション!
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■東京大学総合研究博物館とは
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東京大学の本拠地ともいえる本郷キャンパスの南西の端に、東京大学が明治24年(1891年)に創立されてから今日に至るまで収集してきた学術標本を収蔵している「東京大学総合研究博物館(通称:UMUT)」があります。
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平成8年(1996年)に日本初の教育研究を目的とした大学博物館として設立されたこの2階建ての博物館には、東京大学が所有する600万点以上の標本のうち、約半数が収蔵されています。
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なお、平成25年(2013年)にはこの博物館の分館という位置づけで、JR東京駅の南隣に「インターメディアテク」が開館しています。
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入口の前に飾られている「伝アインシュタイン・エレベーターの昇降装置」は、大正11年(1922年)に東京大学を訪問したアインシュタインが乗ったものと伝えられてきたものですが、校舎の建設がそれより後なので、記憶違いが伝わったのかもしれないと解説には書いてありました、笑える。
■常設展示
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常設展示のテーマは「UMUTオープンラボ-太陽系から人類へ」ですが、「謎に挑戦し、理を知ることに生涯をかける学者たちの姿」などを見てもらう狙いがあるのだそうです。
1.学術標本の歴史
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正面玄関を入ると出迎えてくれる「コレクションボックス」には、大森貝塚から採取された土器や、ナウマンのゾウの化石など、地学系・生物系・文化史系の資料がミックスして置かれていますが、「研究を融合的に連携して進めていこう」という期待が込められているらしいです。
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こちらは1999年にペルーで発掘された「黄金の耳飾り」で、ジャガーの横顔が形取られているそうです。
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そしてこちらは、茨城県で発掘された「古墳時代の人型埴輪」で、過去の生活習俗の研究に用いられていたものだそうです。
2.学術標本の現在
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壁沿いのガラスケースや引き出しを使い、「環境と生物」、「太陽系から人類、そして文明へ」というテーマの展示されていました。
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蝶の標本を通じて、外来種の流入により生じている固有種の生態へのリスクや、都市化による絶滅の危機などが訴えられていました。
3.学術標本との対話
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1階の奥は、「学問の継承」、「モノの文化史」、「無限の遺体」がテーマでした。
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「学問の継承」は、研究者が標本を観察・分析する様子をガラス越しに見学できるようになっていますが、訪問時は無人でした。
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「モノの文化史」の考古学コレクションには、縄文時代(紀元前1万3千年頃~紀元前800年頃)の土器や、縄文人の骨などがありました。
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日本に考古学を広めたアメリカの動物学者「エドワード・S・モース」は、明治10年(1877年)に東京大学に教授として招かれ、日本各地の貝塚や遺跡の発掘に携わりましたが、彼が発掘した土器も展示されていました。
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こちら、明治40年(1907年)に千葉県で発見された「縄文人の完全骨」のほか、この博物館には1万体以上の人骨が収集されているそうです。
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縄文時代の土器の変化がわかるよう、中期・後期・晩期の順に並べられていました。
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「無限の遺体」の、大型動物の剥製や骨の標本は迫力満点(牛でかい!)。
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ゾウ、カバ、キリンなどの骨がありましたが、動物園で死んだ動物を大学が受け入れ研究に使用している事情が、上映ビデオで説明されていました。
4.エクスペディションとクロノスフィア
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2階には、1960年代に東京大学の研究チームがイスラエルのアムド洞窟を発掘し、ネアンデルタール人の骨を発見した際の資料などが展示されていました(写真撮影はできませんでした)。
■まとめ
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日本の最高学府である東京大学で培われた、各分野の「知の結晶」を、整然とした展示を通じて感じることができました。
なお、この記事は展示の解説やホームページ等を参照して記載しました。
<良かった点・いまひとつだった点>
〇各資料のキャプションが丁寧で、研究のイメージがわいた。
〇学校でも学ぶモース教授の発掘資料に出会えて感動できた。
△コーナー解説が抽象的で難解な表現になっていて、理解が困難だった。
△キャプションには英語表記もあるとよいと思った
<東京大学関連施設の記事>
インターメディアテク
農学資料館(東京大学大学院農学生命科学研究科)
健康と医学の博物館(東京大学医学部・医学部附属病院)
小石川植物園(東京大学大学院理学系研究科附属植物園)
農場博物館(大学院農学生命科学研究所附属生態調和農学機構)×閉鎖中
東京大学総合研究博物館(小石川分館)×閉鎖中
■インフォメーション
詳細はホームページで確認を
開館日・時間
月~金曜日(土・日曜日は休館)
10:00 - 17:00(入場は16:30まで)
料金
無料
アクセス
東京メトロ丸ノ内線または
都営地下鉄大江戸線の本郷三丁目駅 徒歩約3~6分
住所
113-0033 東京都文京区本郷7-3-1
以上です、ご覧いただきありがとうございました。