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【すごい博物館024】郵政博物館:情報通信手段としての郵便の役割再発見!

切手好きにオススメ 懐かしいノスタルジー スカイツリー観光の一環に 


■郵政博物館とは

2023年9月に訪問

世界一の高さを誇る電波塔、東京スカイツリーに隣接する商業施設「東京スカイツリータウン」の中の「ソラマチ」というビルの9階に、日本郵政株式会社が運営し、郵便や通信に関する資料を展示している「郵政博物館」があります。

かつて郵政や通信に関する博物館としては東京・大手町に「逓信総合博物館(通称:ていぱーく)」がありましたが、再開発に伴い閉館したため、その資料の一部を引き継ぐ形で、平成26年(2014年)に墨田区押上の地に新たに「郵政博物館」がオープンしたのだそうです。

「心ヲツナグ 世界ヲツナグ」をコンセプトに、国内外の郵便事業に関する資料約400点を展示していて(約200万点の収蔵資料は千葉県市川市の資料センターで保管)、常設展示室ではテーマごとに7つの「世界」に分けた展示が行われていました。

1.「始」ノ世界

最初のコーナーでは、19世紀に日本に郵便・電信・電話のサービスを導入に取り組んだ人たちの功績が紹介されていました。

古い時計たちがガラスケースの中に展示されていたほか、明治時代に日本の郵便制度を築いた前島密さんの銅像、江戸時代末期にアメリカのペリー提督が日本に贈った「モールス電信機(国の重要文化財)」などが紹介されていました。

2.「郵便」ノ世界

今から約140年前に始まった日本の郵便事業の変遷を紹介している、この博物館のメインコーナーです。

明治時代の郵便配達員が使用していた制服やカバン、そして運搬に使用していた車のミニチュアなどが並べられていました。

明治時代には郵便配達員は護身や強盗を避けるため、「郵便保護銃」という6連発の拳銃を所持することが認められていたということです。

郵便事業が始まった頃には、郵便物の運搬は主に馬車や人力車が担っていたようです。

明治、大正、昭和の時代に使われていた、いろいろなデザインの消印(ハンコ)がズラリと紹介されていました。

郵便物の重さをはかる秤(はかり)はアナログの針式で、とても懐かしく感じました。

3.「手紙」ノ世界

大正12年(1923年)の関東大震災を伝える絵葉書や、太平洋戦争中に兵士が家族に宛てて書いた手紙など、郵便事業が離れた場所にいる人と人とをつなぐ情報伝達手段として機能してきたことを示す資料が紹介されていました(展示内容は期間ごとに変わるそうです)。

4.「切手」ノ世界

世界の切手約33万種類のコレクション(日本最大の収蔵量)が地域ごとに整理されていて、キャビネットを引き出しながら各国の切手を閲覧することができました(キャビネットは写真撮影できなかったので、切手で描かれたモナリザを紹介します)。

5.「郵便貯金」ノ世界

郵便貯金のサービスはイギリスの郵便事業を参考にして、明治5年(1875年)から始められたということで、「定額貯金」のポスターや貯金箱、かつてのリス型マスコット「ゆうちゃん」などが飾られていました。

郵政が民営化する前の郵便貯金通帳の表紙には「逓信省」や「郵政省」といった記載が見られました、懐かしい。

6.「簡易保険」ノ世界

明治から大正にかけての景気悪化を受けて、大正5年(1916年)に簡易保険の事業が、そして大正15年(1926年)には郵便年金が始められたということです。

当時の簡易保険局は国民の健康促進を促そうと日本放送協会などど「ラジオ体操」を考案し、昭和3年(1928年)から放送が始まりましたが、ここに展示されているレコードには、短期間しか使われなかった幻の「ラジオ体操第3」が収録されているのだそうです

7.メッセージシアター

大きな3面のスクリーンを使って、郵便に関するコンテンツを上映しているとのことですが、訪問時には閉鎖されていました。

■まとめ

今から約140年前の郵政事業が始まった頃には、情報を伝達することがいか難しく重要だったかを学ぶことができ、現在のインターネット技術のありがたさを改めて感じる展示の数々でした。

子供さんが楽しめるアトラクションもあるので、東京スカイツリーを訪問した後にでも、ぜひ一緒に訪れることをお勧めします。

参考:千葉工業大学の展示室

ひとつ下の8Fフロアには、「千葉工業大学 東京スカイツリータウン(C)キャンパス」があり、ロボットや宇宙開発などの研究成果を紹介しているので、併せて訪問されることをお勧めします。

なお、この記事は展示の解説やホームページ等を参照して記載しました。

<良かった点・いまひとつだった点>

〇明治の文明開化で始まった情報化の歴史をコンパクトに理解できた。
〇郵便配達のスーパーカブで記念撮影をすることができた。
△シアターが休止中で見られないのが残念だった。
△子供向けの体験アトラクションがもう少しあると嬉しかった。

<修正博物館関連の記事>

■インフォメーション

詳細はホームページで確認を

開館日・時間
 10:00 - 17:30(入場は17:00まで)
 ※閉館日は不規則なので確認必要※
料金
 一般 : 300円
 小・中・高校生 : 150円
アクセス
 東京メトロ半蔵門線、都営地下鉄浅草線、京成電鉄押上線、
 東武スカイツリーラインの押上(スカイツリー前)駅 徒歩約5分
住所
 131-8139 東京都墨田区押上1-1-2
 東京スカイツリータウン・ソラマチ9F

以上です、ご覧いただきありがとうございました。

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