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渋谷で25年間バーを経営してきたマスターから見た、渋谷のハロウィン騒動

お知らせ
林さんが書いた新しい小説が上梓されました。ぜひお読みください。


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今回は「街」について。新しいお店ができたり潰れたり、流行りすたりが生まれたり、再開発で更地になったり。新陳代謝が激しい東京の「街」について考えます。

「渋谷」という街が持つ意味

いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。

先日、渋谷を歩いていましたら、東南アジアの方かなって感じのお洒落な女性が、飛び上がって着地して、「ハーイ! シブヤ!」って言ってたんです。その横には、彼女を撮影している友達がいました。要するに、YouTubeかtiktokとかの撮影で、彼女はどこかから渋谷に飛んできたってことだと思います。

僕、取材されるときや書籍が出るときに、必ず肩書に「渋谷で25年間バーを経営してきたマスターが」って書かれるんですね。東京の流行の街って、南に下がっていく説はご存じでしょうか。かつては新宿が若者の街でした。フォークやジャズや演劇がありました。

その後、原宿に移って、渋谷に移って、今は恵比寿代官山中目黒のあのエリアです。いや、もうもっと南に、あるいは三茶や下北にって言われたりするくらい、渋谷ってもうお洒落な街ではありません。

それでも「渋谷で」って書かれる理由は、編集者さんたちに聞いたところ、「林さん、渋谷ってやっぱりどこまで行ってもみんなが知ってる街なんです。渋谷で25年間ってあると、ずっとお洒落な夜の街を眺めてきたんだなあって感じてくれるんです。これが西麻布で25年間だと東京以外の人には意味が伝わらないんです」なのだそうです。今回の記事タイトル見てどう思ったでしょうか? 確かに渋谷って、そういう意味がある街だと思いませんでしたか?

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