ラダー効果とゴールのみえないご飯作り
まずは、これで何を作るか考えてみて欲しい。
[1人前]
・しょうゆ 大さじ1
・みりん 大さじ1
・酒 少々
・砂糖 少々
・顆粒だし 少々
・水 75cc
・卵 1こ
・ご飯 100g
(TOPの画像がネタバレなのだが)料理は材料だけでは、何を作るかわからないことが多い。上記は私が親子丼を作るのに使った材料だ。
先日子供にご飯を食べてもらうために、親子丼を一緒に作ったのだがうまくいかなかった。今日はその振り返り。
ゴール(完成)のみえない作業は、子供にとってなんの意味もないということに気づかされた。
親の思惑
もうすぐ3歳の長女は食事に1時間くらいかかる。調子がいいと30分以内に食べ終わるのだが…。特に肉が苦手で、口に入れてずっとくちゃくちゃしている。
一緒に料理をするといつもより早く食べることが多いので、娘と親子丼(らしきもの)を作ることにした。だが、今回その目論見は見事に外れた。
娘へのお願い
娘はちょうどその時卵を割ることに夢中だった。だから今回は
・親子丼の調味料を混ぜる
・卵を割って混ぜる
ことをお願いした。
娘ははりきって、調味料を混ぜたり、卵を割って混ぜたりしていた。
「ここからは火を使って危ないからご飯になったらまた呼ぶね」と言って、娘の手伝いは完了した。ここまではよかった。
その日の夕食
いざ、夕食が始まると娘のご飯の進みが悪い。いつもと変わらず肉を食べるのに時間がかかる。
「あなたが手伝ってくれたご飯だよ」と言っても実感がないのかあまり反応がなかった。結局その日の夕食は1時間近くかかってしまった。
何が悪かったのか
今までも料理は一緒にしていた。パンやクッキーを作ったり、スクランブルエッグを作ったり。それらを作った時、娘は自分から食べたがることが多かった。
振り返ってわかったことは、
今までと今回では
①はじめに完成状態を見せなかったこと
②料理の途中で娘が作業から離れたこと
の違いがあった。
今まで料理をするときは妻が娘とやることが多かった。妻はパンやクッキーを作る前に本やインターネットで完成したイメージをさせてから一緒に作業していた。また料理を途中で中断せず、最後まで一緒に作っていた。(パンを作る時もオーブンに入れる、途中でオーブンを覗くことも一緒にやっていた)
今回私は娘に完成をイメージさせずに作業をお願いしていた。また、作業が完了したら完全に娘を料理から離してしまった。その結果、娘がやったことと完成したものが一致しなくなってしまったのだと思う。
仕事も育児も同じ
育児をしていて、忘れていたけれど、仕事でも同じことが言えることを思い出した。ラダー効果だ。
小さい子供はその行為自体を楽しむことがあるし、そこから学ぶことも多い。けれど今回のように「美味しくご飯を(できればいつもよりも早く)食べて欲しい」のであれば、はじめにゴールを共有しなければならなかったのだ。本人がやる作業の意味をはじめに理解させなければならなかった。
親子丼を作ったことのない人が調味料を混ぜても、何が完成するかはわからない。作業を開始する前にビジョン(完成のイメージ)が必要だ。仕事に復帰してもチームで何かをする時はゴールの目線を合わせることを大切にしようと改めて思わされた。
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