10.ニュージーで壊れかけの車を買わされていた件。〜愛車からのSOS〜
前回の続き。
キウイ農家を辞め、ジョブハンティングをしていた私。色んな選択肢に迷う中で、直感に従って愛車を走らせパーマストンノースの日本人夫婦のもとを訪ねるのであった。
さて、この夫婦の元を訪ねるのは実は2回目。1回目は、入国すぐに仕事も行くあても決まらないまま、お邪魔させてもらったのだ。知り合った経緯は、前職の仕事を介して。私はウェブディレクターとして働いていて、奥さんがニュージーからリモートで会社のライターさんをされていた。会社を辞める直前、ニュージーランドに行くこと、そしてぜひ遊びに行きたい、ということをメールすると、快く受け入れてくださったのだ。
車を買う時もめちゃくちゃお世話になった。というのも、旦那さんは無類の車いじり好きで、本当に車に詳しい。なのでFacebookで車を見つける度に、意見を仰いでいたのだ。
そんで今回。道中スーパーでワインとチーズをお土産に購入。お土産ってどれにするかかなり迷うよね。だいぶ田舎にお家があるので、でこぼこの舗装されてない道を運転する。
なんかテプケを出てから、アクセルとブレーキを踏むごとに、ウイーンって音がするのはなぜだろうか…なんだか気になる。気のせいかな?
そんなこんなでお家に無事到着!
奥さんは外に出ていて、旦那さんである、しゅうさんが笑顔で迎え入れてくれた。
「着いて早々だけど、車チェックしようか?」
そう、今回も私の車を見てくれることを約束していたのだ。
わたしの愛車、1997年製ウィングロードのエンジンルームをチェックしてくれる、しゅうさん。
「見た目では問題なさそうだね。何か気になることある?」と聞かれたので、最近気になる音について伝える。
「うーん、なんでだろ。どんな音?」
「なんというか、ウィーンっつーかキーンつーか…説明するの難しいな。」
「ふうむ。オッケーわかった。ガレージで車をジャッキアップして中身を見てみよう!」
てなことで、お家のそばのガレージに連れて行かれるウィングロード。
手際よく、車体をジャッキアップ(持ち上げる作業)をして、車の下に入り込むしゅうさん。すご〜い、修理屋さんじゃん!とキャッキャっとはしゃぐ私。と、その時。
「春ちゃん。これやばいよ…」
と、しゅうさんが一言。
……え??????
えーーーーーーーーーーーー!???
しゅうさんの話からすると、もう中身のパーツがボロボロで、今すぐ処置しないとぶっ壊れるくらいのヤバさな模様。
引き続き、検診を続けるしゅうさん。時折「あちゃ〜。うわ〜。やばいな。」という声が車の下から聞こえてくる。なんだかウィングロードがベッドの上で心細そうにしている患者のように見えてくるぞ。
「これ、メカニックに持って行って全部問題解決しようとしたら、修理費で数千ドル取られるよ。明日街に行って、パーツ買いに行こう。直してみる!」としゅうさん。
修理費で数千ドルって……車3800ドルで買ったのに、それ超えちゃったら元も子もないジャン!!!それをパーツ代だけで直していただけるらしい。しゅうさんに後光がさして見える。
なんともびっくりな展開になった。とりあえず荷物をお家に運び入れて、ネットで近くの店舗でパーツがちゃんとあるかを確認。ニュージーランドは、車の整備を自分でする人も多くて、RepcoとかMitre10とかSuperCheapとか、車の部品に特化したお店が充実しているのだ。
とはいえ、私は車のことはさっぱりわからないので、ぶつぶつ「これはいるのか…いやいらないか…」と呟きながらリストを作っているしゅうさんの横で立ち尽くしているだけであった。
そのうち、奥さんのきみのさんが帰ってきて、再会を喜び。なんと私のために、手巻き寿司を用意してくれていたのだ!!!「ニュージーランド来て食べてないでしょ〜〜」ときみのさん。久しぶりの刺身😭!本当に嬉しかった。
そんなこんなで、次の日。しゅうさんと街に出かけて、次々と買い物をしていく。7種類くらい買って、出費なんと600ドルちょっと!!無職には痛いが、腹に背は変えられぬ。というか、むしろこれだけで収まるって本当にラッキーだ。持つべきものは、車整備できる友達でしかない。
それから結局まるまる3日間ほど、修理に時間がかかった。もともと1日で終わる予定が、修理するごとに問題が見つかり…という調子で😅
基本的にガレージに籠り、しゅうさんが作業しているのを、助手的な感じで、私がライトを照らしたり器具を渡したり…とお手伝い。
しゅうさん、本業は牛農家で、今は閑散期なんだ、って言ってたけど、本当に貴重な時間をたくさん使って、タダで修理してくれるなんて…😭
感謝しても本当に、本当にしきれない。
「いや〜でも、一緒に見に行けたらよかったね。」とすまなそうな夫婦。実はこのウィングロードも意見を仰いで、「いいんじゃない?」と言ってもらい、オークランドに買いに行ったのだ。だけど、いくら車に詳しくても、流石に写真だけじゃ中身が壊れてるかなんてわからないし、それはしょうがない。
てか、車買った後に↑の記事書いたけど、タイトルに「悪い車を掴まされないコツ」って自分で書いてるの笑うww
掴まされとるやんけ!!!!!笑
とりあえず、この記事にも後ほど詳しく追記しようと思うけど、今回の教訓をまとめます。
❶比較的新しい年数の車を買おう!
→ 理由は2つ。一つは、やはり古い車は壊れやすい!二つ目は、2000年前製造の車はWOFを半年に1回の頻度で受けないと行けないのでその分コストもかかるからです。
❷売る人の口がうまさに騙されないようにしよう!
→ これって難しいよね…みんな売りたいし、いいことしか言わんだろ。私も売る時はいいことしか言わないと思う。笑
だけど、確かに売っていたイラン人のおじちゃんは口がうまく、それがちょっと怪しい感じもあったんだが、もうその時は車が欲しくて欲しくてたまらない時期だったから買ったのだ。あと、やっぱり車詳しくないから、売主のことを信じるしかなかったのだ。
いや〜〜でも私本当にラッキーだったんだな。
なんとなくハチミツの仕事しっくり来なくて、呼び寄せられるようにここに来たんだけど、もしかしてウィングロードからのSOSだったのではないか!?
もしあのままヘイスティングスに残っていたり、他の仕事を見つけていたら、今もう車は動かなくなっていたのかも!??
毎回思うけど、私って本当にラッキーすぎる!
いやでもね。私は1ミリたりとも、この車を買ったことを後悔していないのよ。本当に見た目もタイプで、私と同じ97年生まれで、深いつながりを感じているのだ。
(って、前職のボスに力説したら、「いやマジでなんでこのボロ車買ったのwww クラシックカーだから観覧料とって修理費に回せばwww」ってバカにされた…。)
多少維持費にお金がかかったって仕方がない。
初めて所有したクルマ、最後までちゃんと添い遂げたいジャン!!
が、メンテナンスはめちゃくちゃ大事だと痛感した出来事でした。
4月5月と人を乗せて長距離ドライブする予定があるのでね。
まあ長くなりましたが、そんなこんなで、素晴らしい友人のおかげで、愛車は完全復活することができたのでした。(完)
次回は怒涛のジョブハンティング、話は続きます。