【中級者編】モノを紡ぐ人のための登場人物設定
①登場人物の掘り下げ
項目の設定に関しては、世界観の項目で触れた通りであり、プロフィール項目を設定した場合は、是非それを鍵として連想してほしい。
今回は、別の角度からの掘り下げ方を挙げたい。
二点あって、一つは登場人物の日記(一日の行動)を書くこと、もう一つは、周囲との関わりの中から設定することが、筆者は重要だと考えている。
それぞれを見てみたい。
②登場人物の一日の行動(日記)を書いてみる
この手法は、筆者が試した中で、最も登場人物を生きているように思い浮かべることが出来た方法である。内容はそのままで、朝何時に起きて、誰が作った何を朝食とし、どんな交通手段で何処へ向かい、午前中はどんな風に凄し、昼食どうして、午後はどのように過ごし、何時頃どのように帰宅して、その後どうするか、というような、小説に関係ない、日常の一風景を日記にすることである。この時、なりきるのではなく、一歩後ろから見ていると、朝身支度をして鏡を見た登場人物の背後にいる自分には、鏡が見えるわけであり、色彩や目つき、髪型や服装などのイメージもわきやすい。
これは登場人物に命を吹き込み、生きているという在り方を設定する方法だろう。
③周囲との関わりからのキャラ設定
こちらは、周囲との関わり(あるいは関わらない)、集団の中、社会との接点や繋がりの中において、その登場人物はどこにいるかという観点である。学園ものならば、クラスではどのような立ち位置にいるか、などだ。クラスの人気者という設定ならば、クラスメイトとの関わりは明るく活発なのかもしれないし、高嶺の花として見られて遠巻きにされているのかもしれないというような、登場人物の見られ方、在り方の設定である。
一人一人を設定した後、全体の中でその登場人物はどういう立場、立ち位置なのかは把握するとよい。重複する傾向のキャラクターが二人いた場合、個性を付け足すなどの配慮もまた必要か否か検討する要素となる。