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【皮革製造工程~皮から革へ】
日本人が初めて「かわ」に触れるのはランドセル?家のソファー?
古くから生活の中に必ずある「かわ」
漢字で書くと「皮」と「革」です。
前者は人間の皮膚という漢字にも使われるように肉体を覆っている層のことを指し、後者はその皮を実用できるように鞣し加工したものを指します。
なので基本的に皆さんの身の回りにある「かわ」は「革」ということになります。
では、その「皮」はどのようにして「革」となるのでしょう?
今回はその方法を簡単にご紹介いたします。
(工場などによって工程が前後、増減する場合があります)
①下準備
a) 牛や馬などの原皮を海外より輸入し、タンナー(鞣し工場)へ運ばれます。
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b) 皮に付着している血液や汚物を取り除き、水分を加えることで生皮の状態に戻します。
c) 石灰乳に漬け込み、革に付着している毛や脂肪・表皮層を分解して除去します。
これによりコラーゲンがほぐれ、皮に柔軟性を与えることが出来ます。
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d) 以降の作業を円滑に行うために背割り(皮の真ん中で裁断)を行い、半裁の状態にします。
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e) 裏打ち機(フレッシングマシン)を使い、裏面についた肉片や脂肪を取り除きます。
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f) 分割機(バンドナイフマシン、スプリッティングマシーン)を使い、銀面と床面の2層に分割し、再度石灰乳に漬け込んでコラーゲンをほぐす。
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g) 漬け込んだ石灰の成分を中和し、更に鞣しの薬品が溶け出す酸性にするために溶液に浸す。
②鞣し工程
a) 植物から取れるタンニンを用いて動物性タンパク質と結合させる植物タンニン鞣し、塩基性硫酸クロムと呼ばれる化学薬品と反応させるクロム鞣しがあります。(これらの違いについてはまた別の機会に。)
この作業を施すことで革に耐熱性や耐久性が生まれ、この工程後「革」になります。
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b) 革の中の余分な水分を水絞り機(サミングマシン)で絞り出し、裏削り機(シェービングマシン)で肉面を削って一定の厚みに仕上げます。
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c) 用途に合わせた性質の革にするために合成鞣剤や天然の植物タンニン剤を使って再鞣しを行います。
③仕上げ
a) 染料で希望の色に染め、油分を加えて革の柔軟性や耐久性を高める加脂作業を行います。
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b) 革中の余分な水分を落としつつ、革を伸ばしてシワを取り除く作業を行います。
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c) 自然乾燥、真空乾燥、ガラス張り感想などにより、革を乾燥して染料や加脂剤を固着させます。
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d) 乾いた革を揉みほぐして柔らかくし、柔軟性や弾力性を与えます。
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e) 革の種類や用途によって塗装・艶出し・アイロン・型押しなどを行います。
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f) 最後に色や強度、柔軟性など、様々な項目の品質検査を行い、出荷・製品となります。
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最低限の工程を書いたつもりですが、もっと細かな工程も多数あります。
また、時間や労力もかかるものが多く、当たり前のように扱っている革ですが、本当に職人さんの努力があって作られているのがわかったと思います。
革自体の魅力は勿論ですが、こういった背景を知っておくとより愛着がわきますよね。
お持ちの革製品を眺めて思いを巡らせてみてはいかがでしょうか?
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