わたしはあなたとは違う
ーⅠー
汚れた世界の中でひとの手によって大切に紡がれた言葉やモノ
それらすべてが一列に並べられ他の人の目に映るころ
キラキラと醗酵し、
「あなたのためではないのよ。でも少しなら魅せてあげるわ」
とツンデレな表情をみせるそれに我々は予想していなかったほど
心を揺さぶられ、自分を恥ずかしく感じるのだろう。
ーⅡー
「あれをしたい」「これがほしい」「それはしたくない」
「なにもしたくない」「きれい」「きたない」
相反する感情を持ち合わせ、答えのでない問いに頭を悩ませる
快と感じるときもあれば、不快と感じる時もある
砂が落ちるその一瞬の間でも天にいるような感覚と海の底に沈んでいる感覚を行き来する
「混沌」や「混迷」と言う言葉が世界よりもよく似合うのは私だ
ーⅢ-
あたたかな陽ざしが差し込む
時間の流れがこの場だけ異なっているようなそんな感じ
「あぁ私だけ取り残されてしまったんだな」
寛大な心をもつあなたでさえも、私は許してはくれないのか
この世のすべてをも飲み込む光が私の姿をあらわにするとき
ようやく私が存在していないということを自覚した
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