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FM大阪「ライヴ・フロム・ザ・ボトム・ライン」ジョン・ケイル ライヴ(1980年秋?放送)

FM大阪「ライヴ・フロム・ザ・ボトム・ライン」ジョン・ケイル ライヴ(1980年秋放送)
放送曲目:
1. Walkin' The Dog
2. Mercenaries (Ready For War)
3. Baby You Know
4. Evidence
5. Dr. Mudd
6. Only Time Will Tell
7. Magic & Lies
8. Sabotage
9. Pablo Picasso
10. Dirtyass Rock 'n' Roll


 月曜日から金曜日の21時から21時30分に放送されていたライヴ録音を紹介する番組「ライヴ・フロム・ザ・ボトム・ライン」で放送されたライヴ録音です。放送日をメモしていないのですが、同時期に録音したカセットの前後関係など状況証拠から、1980年晩秋に放送されたものではないかと推測しました。BCLブームの時からつけていたログノート(受信記録)は、忙しさからか、1980年春にはつけなくなっていました。

 放送されたライヴ録音がいつ収録されたものかは不明です。10曲中、6曲が、1979年6月にニューヨーク「CBGB」で録音されたライヴアルバム "SABOTAGE/LIVE"(1979年12月発売)と重なっており、同様の演奏なので、同時期の録音と推測していましたが、現在ウェブ上で確認できるこの時期の「ボトムライン」出演は1980年3月23日、24日の2日のみ(参考:ファンサイト「John Cale Gigography」)。このときの録音と考えてよさそうです。
 1980年3月23日、24日のサポートアクトは、マット・ジョンソンのバンド、ザ・ザ The The。「ロック・マガジン」第28号(1979年12月)の記事「John Cale / スパイは俺の夢想だったんだよ。」に、今後の予定として、「ザという名の厄介なバンド」のプロジェクトが記されていたことを思い出しました。この記事の時点では、まだ "SABOTAGE/LIVE" もリリースされておらず、「CBGB」での録音以外に、オースティンやテキサスでの録音が含まれる可能性があるとしていることが興味深いです。

「ロック・マガジン」第28号(1979年12月)

 演奏は、"SABOTAGE/LIVE" と比べると、ミックスによるところもあると思いますが、ギターが抑えられ、ピアノ、キーボードを主にし、バックビートを強調したややファンキーなアンサンブルになっています。最後の曲 "Sabotage" の前にメンバー紹介がありますが、聞き取りにくいものの、聞き取れる範囲から、シングル "Mercenaries (Ready For War)" と同じであるように思われます。
Joe Bidwell: Keyboards
Peter Muny: Bass
Robert Medici: Drums
Deerfrance: Vocal
Sturgis Nikides: Guitar

 "Sabotage" の最後は演奏を止めて "Sabotage!" と連呼するのですが、"SABOTAGE/LIVE" に比べると、早いところでアンコールの拍手が起きてしまい、そこで終了になります。確か、番組でパーソナリティの方が「観客がこの曲について知らなかったのだろう」と話されていた記憶がありますが、そんなことを言われても、と当時も今も思います。
 アンコールに、前述の「ロック・マガジン」第28号掲載の記事では、演奏しないことをほのめかしていた "Dirtyass Rock 'n' Roll" や、モダーン・ラヴァーズのカバーでも知られる "Pablo Picasso" を演奏しているのが、リセットを志向していた1979年当時からの心境の変化を示しているように思えます(レコードに残っていないだけで、"SABOTAGE/LIVE" バンドでも演奏していた可能性はありますが)。

 冒頭に掲げたのは、エアチェックテープの自作ジャケットです。自作と言っても、前述の「ロック・マガジン」第28号の記事にあった画像を手描きで反転させたものですが。反転なのは、"SABOTAGE/LIVE" のジャケット写真が反転させたものだからです、たぶん。エアチェックテープのインデクスも載せておきます。タイプライター打ちです。2文字修正しています…と眺めていて、"Dirtyass Rock 'n' Roll" に「s」がひとつ足りないことに気付きました。

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