トップアスリートとの向き合い方
あるアスリートに対するメディカルの講義を受けてきた。当初は行く気がなかったが某トップアスリートのトレーナーの知人に誘われたのだ。フッ軽おじさんとしては行くしかあるまい。そこで面白いことが起きた。
日本代表レベルのアスリートのマウスピースを作っているという歯科医師がいた。そのひとはそのアスリートの要望で前歯は当たるようにしてくれと言われていたのでそうしたと言っていたのだ。そこで質問が飛ぶ「マウスピースは全部の歯が当たるようにするべきではないか?」これはどうやら常識らしい。一般的にはそうするものなのだそうだ。
これについての知人のトレーナーと僕の見解は同じだ。
その患者がトップアスリートであるならば、トップアスリートの感覚を尊重すべきだ。
ドクターや歯科医師は一般的な正常値や平均値を知っておくべきだ。それを基準に考えるのも間違っていない。しかし、それと同時にトップアスリートは異常値や外れ値であることも認識しなければならない。
僕のような凡人の感覚と一緒にしてはいけない。もし僕がトップアスリートの診療や協力を請け負うなら全力でそのアスリートの要望に応える。
その人が気持ち悪いものは気持ち悪いのだ。
トップアスリートの種類にもよる。天然の動物のようになんとなくできちゃっているひとには理詰めですると混乱する。逆に理詰めの人は説明すると納得してくれるのだ。
トップアスリートに関してはパーソナリティを大事にした個別診断ということになるだろう。非常に難しい。