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馬鹿なインフルエンサーがよく起こす間違い

きっかけ

YouTuberのヒカルさんがヒカキンさんに「すごいひとなんは認めるけど、動画おもんない。オレの周りで見てるやつ一人もおらん。」という発言がYahoo!ニュースになっていた。
この手の発言は本当に多い。言い方は悪いが、馬鹿なインフルエンサーは主にこの手の発言をする。頭悪いひとの共通点がそこにあるのだ。

無作為にひとに聞く

無作為抽出とは

標本の母集団を作るときに使う手法だ。
標本調査」を行うときの標本の選び方の一つで、選ぶ際の恣意性をなくし、全く確率的に母集団から選ぶ方法のことである。「無作為抽出」を行うことで、標本誤差の評価が可能になる。

反対語は「全数調査」になる。国勢調査や子どもの健康診断などがそれだ。

アンケートなどを行う場合、年代や性別などターゲットや範囲を絞る必要がある。それをしないのであれば、偏りがないように世代や性別を広げる必要があり、上限と下限を明示しなければならない。

ヒカルさんの例

「オレの周りで」という抽出が行われている。それが自身の仕事仲間か自身のチャンネル登録者かどこまで広いのかはわからないが、おそらく自分の口が聞ける範囲で聞いたのだろう。

非常に恣意的である。

仕事仲間は自分の仲間だ。ヒカルさんともなれば、自分の考えを理解できる優秀なスタッフに恵まれているだろう。同じとは言わないまでも似た価値観を持っているだろう。

そのひと達にアンケートをとっても似た答えが返ってくるに決まっている。仮に、自身のチャンネルの登録者に聞いたところで、ヒカルさんの動画の視聴率は100%だろう。ヒカキンさんは負けしかない。

もっというとヒカルさんは成人向けの動画を作っていて、ヒカキンさんは子ども向けの動画を作っている。

成人が子ども向けの動画を見て「おもんない」って馬鹿げていないか?僕がおかあさんといっしょとかアンパンマンを子どもと同じテンションでは見ない。ヒカルさんの動画をあんまり知らないので偉そうなことも言いづらいが、たまに芸人さんとトークしているのを見る。それを子どもがおもしろいと思うとは思わない。

ロンブーの淳さんの例

以前、ロンブーの淳さんも自身のフォロワーでアンケートをとっていて、内容的に意味がないものになっていた。サトマイという統計を説明する女性YouTuberに意味がないと言われていたが、これに関しては単純にサトマイさんが正しい。

確か夫婦別姓のアンケートだったと思うが、サトマイさんのニュアンスとしては、私は意図を汲み取れているしいいと思うが、世の中の人は興味がなく無知なので感覚や感情の判断になり、淳さん批判が巻き起こり、アンケートの意味を成していないと思うとのことだった。

アンケートは仮説を検証するものであり、ざっくばらんに議論をする場ではないということを理解していない。

ひとを批判するということ

ひとを批判する場合、感情的になりがちなひとが多い。パッションは必要なタイミングはあると思うのだが、議論をするための情報収集(アンケート)に感情はいらない。

ヒカルさんがの何が間違っているかというと、「ヒカキンさんの動画おもんない。オレの周りは誰も見てない。」は自分の周りだけという情報収集がまず間違っている。情報収集の仕方が間違っているのだから、そこから論理的に導いた結論は当然間違っている。僕から見るとヒカルさんは「間違った情報から間違った結論を出して、ひとを批判するヤツです。」と言っているのだ。

僕から見れば、「僕は間違った情報でひとを批判するクソ野郎です。しかも、自分は正しいと思っています。」

Xなどで多くいるが、これはもはや「社会悪」と言っていい。

一本前の堀元さんの件のこともあるのだが、ひとを批判するという行為は場合によっては傷害行為であり、特にインフルエンサーなるものは影響力があるので、殺傷能力まであると思う。

それを間違った情報で自分が正しい(正義がある)と思って大きい影響力のある力を行使するというのは本当に問題行為だと僕は思う。
落合陽一氏の言う「人類のアテンションエコノミーに当人が寄生した人類の悪意や老廃物のようなコンテンツに生きる人類」と言うことになるのだろう。

ただ、ヒカルさんもヒカキンさんのYouTuberの第一人者としての地位やクリーンなイメージをしっかりしているという点などは評価していた。そこは正しい情報からの批判で結論も正しいと思う。

要するに同じひとでも情報が間違えば結論を間違えると言うことだ。最初の情報収集がいかに大事かというのがわかってもらえるだろう。

頭が悪いと思う点

昨今のSNSにおける一次資料を掘り下げない上部だけの情報で批判するのは理屈関係なくナイフで斬り合っているのと変わらないと僕は考えている。その自覚がない人間が多すぎる。

犯罪行為だと思うのだが、基本的に犯罪行為をするひとは頭が悪いひとが多い。そもそも知識がない、知らない、知ろうとしない人間が犯罪を犯しがちだからだ。もちろん知能犯もあるのだが、それは割合が少ない。犯罪を犯すほとんどの人間は馬鹿なのだ。

正しい情報を元に正しい批評(物事の是非について自分の考えを述べるという意味で使っている)をするのはいいと思う。批評されたひとから見たら正しくないことでもあくまで批評したひとの自分の目線ではそうだという内容だからだ。
ただ、それをするにあたって自分目線の情報はかなり精査されなければならない。ヒカルさんの例のようにそこを間違うと全部が見当違いになるからだ。

僕が堀元見氏に関心するのは批評するにあたって情報を精査しているからだ。ビジネス書をイジり散らかした本の時も本を読んでスプレットシートなどにまとめていた。それをずっと配信していたのだが、切り口も科学的なものを優先し、非科学的なものを非科学的だと嘲笑っていたのだ。
その中で「この本はいい」と絶賛されていたものもあった。野党みたいにただただ批判するだけじゃなくて、自分の目線を固定し、いいものはいい、ダメなものはダメといい、一次情報を精査した上で批評していたから悪口という形をとっているが見れるものになっているのだ。だから僕は堀元見氏が賢い人間だと考えている(性格は悪いだろう)。

馬鹿なインフルエンサーの罪が重いポイント

ここでの馬鹿なインフルエンサーとは情報を精査しない人間を指すとする。少なくとも一次資料をあたっていないことや自分や自分の周りしか情報収集していないような偏った情報で判断している人間だ。
箇条書きで記す。

  • 間違っていることに気がついていない。

  • 感情が先行している

  • 無駄に発信力だけある

まず、間違っていることに気がついていないに関しては情報を精査していないからだ。そういったことの大切さなどを知らないからだろう。

感情が先行しているというのは、自分の持っている結論ありきでそこに向かって発信しているからだ。そこに正当性などを考える余地はなく、自分に都合がいい情報を精査することなく集めているだけなのだ。

最後に無駄に発信力だけあるのだ。実は賢いひとほど断言しない。自分が知っている範囲などをちゃんと理解しているからだ。馬鹿なひとほど言い切ったり断言したりする。そして、その方が情報を受け取る側は受け取りやすく、広がりを見せるのだ。がんなどの治療で馬鹿高い民間療法を発信するひとなどがこれにあたる。

くだらん民間療法を勧めるやつのどれだけに医師と匹敵するレベルの専門的な勉強をおさめたやつがいるのだろうか。もちろん医師の中でやばいやつもいるのでそこは救いようのないところだが、民間療法をやっている人間でちゃんと統計をとっている人間を見たことがない。正しい情報を持たずにひとを殺しているのだ。

がんの民間療法の悪

なぜ西洋医学をしている人間が民間療法を毛嫌いするかお分かりだろうか?陰謀論界隈では儲からないからだとか言われたりする。正直、そんな情報を信じるヤツは病院に来なくていいし、医師側は願ったり叶ったりなのでそんなことはない。

民間療法を行なっている間に病状が進行して、どうしようなくなってから返ってくるということが多くあるからだ。

しかも、医師の説明を聞かず、民間療法に傾倒した人間あるあるで、都合のいいことしか聞いていないというのがある。

例えば、こちらのいう標準治療を行わず民間療法を行い、グングン病気が進行していき、当初話していた治療法ができないステージまで来てから帰って来ておいて、「治療できないとは何事だ!ヤブ医者だ!」と言ったりするのだ。
こちらからすれば、まだ治療できる範囲の時に話を聞かずに何処かいって具合が悪くなってから帰ってくるというナンセンスな話なのだが、本人は都合のいいことしか聞いていないし、情報の更新もされないというのがあるあるなのだ。

西洋医学をしていると、こういったことが多々ある。そして、西洋医学は失敗も統計にちゃんと入れる。だから、「成功率は〇〇%」という形で出てくるのだ。

みなさんは民間療法でこういった確率を見たことがあるだろうか?当たり前だが100%良くなるなんて治療法は存在しない。では、どうしているかというと民間療法はやめるときは西洋医学に戻るか死んだ時なので民間療法をやっているひとは会うことがない。換算していないのだ。だから、「みんな良くなっている(私の見ている範囲では)」となるのだ。

馬鹿なインフルエンサーがどれほどいい加減な内容で情報を発信しているかお分かりいただけるだろうか?それによってひとが死ぬのだ。西洋医学側の視点ではこういったことをアホほど見ているのだ。民間療法が嫌になる気持ちもわかるだろう。西洋医学側は死んだほうも見ている。自分が見ていない民間療法の結果も見ているのだ。そして、そのほとんどが効果を示すことなく淡々と進行していき、亡くなっていることを知っている。地域の終末期を見ている医師に聞いても民間療法が功を奏しているのを見たことがないという。

みなさんが見ているなんとなくSNSで見ている民間療法が効いたがんの例など、作られたものか、本当にたまたまあたったか、抗がん剤と併用していて抗がん剤が効いたかぐらいしかない。その何千倍もの数を標準医療は助けている。それを理解してほしい。

もちろん100%救えるなんてことはない。しかし、少なくとも民間療法よりは圧倒的に成功率の高い治療法になるのだ。

そして、インフルエンサーはまず勉強する。「自分はいいと思った」とか「自分には効果があった」みたいな発信は医療に関しては避けるべきだ。それができないならインフルエンサーは止めた方がいい。社会悪だ。


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