家族を酷く傷つけてしまった
母親が泣いた。
娘の誕生日を忘れるなんて初めてだと。
それから、お金に余裕はないはずなのに好物の出前をとらせてくれた。
気を利かせてくれたんだなと思って、喜んで受け入れて食べることにした。
私の気持ちより母親の気持ちのほうがまだ壊れていないだけ大切だ。
私は物が欲しかった訳でも、ご馳走が欲しかった訳でもなかった。
言葉を交わし、微笑んでくれたらそれで良かった。
1番の誕生日祝にはならないのだから。
あの人以上にはなり得ない。
泣かせた、と言うのが酷く傷ついた。
まだ忘れてくれていたほうが良かった。
私は自分宛ての誕生日プレゼントと言うものは必要ないと思う方で、それよりなら美味しいもの食べてほしかったりする。
形のないものが欲しいと欲深い時もある。
形のないものは、長生きをして友達でずーっといてほしい事だったりするのだが分かって貰えているだろうか。
私は短命になりたいくせに、もう先立つ人は見たくないという我儘だ。
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