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アケコンあれこれVol.3

EVO Japan 2024も閉幕し、今年も非常に熱い闘いが繰り広げられましたね。
鉄拳8も非常に見応えのある凄まじい内容ばかりで最高でしたわ……。
優勝はリリで積極的な二択を仕掛けて圧倒したチクリン選手!
LowHigh選手のドラグノフにゴリゴリ攻めていくファイナルは是非観て欲しいところです!

さて、今回はVol.3ということで前回までのレバーから今回はボタンです。
GameSir C2標準搭載の三和ボタンから以前使っていたアケコンの三和ボタンに換装したはいいものの、それでもなんか調子が悪い感……。
この際だしいっそ三和ボタンから別の物を使ってみるのもいいんじゃね?ということで三和製ボタンから他社製ボタンへの換装に至りましたw

三和製から他社製ボタンへの換装

現在は様々な仕様のボタンが各社から発売されておりますが、とりあえず気になったのがQanba製の静音ボタンであるGravity KSでした。

Qanba製Gravity KS メカニカルスイッチ静音ボタン

このGravity KSですが、三和電子製レバーやセイミツ工業製レバー等でも使用されているOmron社製のキースイッチが採用されており、静音性が非常に高く、ボタンのストロークも短く押下0.8mmで反応する高速レスポンスが売りとなっているボタンになります。
通常のボタンと違い、キースイッチ自体はキーボードでも使用されるキースイッチを採用している点です。
近年はCherry MX製キースイッチを採用したボタンとしてGamerFingerが話題になっていたりしますが、こちらは現在入手困難になってます。
私はGamerFingerに触れたことが無いのでわかりませんが、昔ながらのキースイッチと違い、軸のカスタマイズが可能という点でもCherry MX製キースイッチを採用するという流れが最近は増えてますね。
セイミツ工業もつい最近Cherry MX製キースイッチを採用したボタンを発売してます。
静音と高速レスポンスが求められる点ではこういった仕様が一番良い選択肢となるのかなぁーと感じました。
少し話が逸れましたが、Gravity KSの使用感に関しては以下になります。

Gravity KS換装後のC2

静音性と高速レスポンスを実現するボタンとして謳われているが、その謳い文句に偽りのない静音と入力レスポンスの速いボタンになっている。
三和製ボタンも速いレスポンスを持つボタンではあるが、キーボードにも採用されるメカニカルスイッチを採用しているGravity KSは三和製に負けないレスポンスを持っているため、静音と速さを求める人には選択肢の1つとして採用候補にしてもいいと思われる。
しかし、ボタンを押した際の感覚は三和製ボタンとは全く異なり、若干のぬるい感覚と静音機構による押した際の音で「本当に押した?」という感覚に陥ってしまう。
無論静音ボタンのため当たり前なのだが、押した感触と音は通常のボタンに慣れ親しんだ人には少々慣れるのに一苦労するだろう。
また、ストロークが非常に短い点でも慣れるまでに時間を要する。
とにかく静音と速いレスポンス、ストロークの短いボタンが良い!という人向けであるため、ハマる人とハマらない人が分かれるボタンである。
一部で押していないのに反応するというレビューも見られるが、自身はそういったことには遭遇することはなかった。
指を軽く置いただけで反応するほど異常にセンシティブなボタンではないが、レバーレスタイプのコントローラーを使用する人は注意したほうがいいかもしれない。

といったところです。
実際静かで速いんですが、押した感覚がぬるすぎるので好き嫌いが分かれるボタンではあります。
しばらく使っていてどうしても「なんか音が出ないと押した感覚が無い」と感じてしまい、自分は静音ボタンがダメなことがわかりましたw
短いストロークも押した感覚の弱さの要因にもなっています。
三和製はしっかり押している感覚がありつつ速いレスポンスのため、静音性を求めないのであればGravity KSは地雷になると思います……。
しかし、がたつきも少なく作りは非常に良いため静音と速さを求める人には良いです。

そうしてGravity KSに不満を持ちつつやっぱり違うボタンが良いなーと悩んだ挙句、上で少し触れたセイミツ工業製の新ボタンAlutimoを試すことに。

上がAlutimo、下は一緒に購入したものw

セイミツ工業の新製品であるこのAlutimoですが、こちらはGamerFingerと同様にCherry MX製のキースイッチを採用したボタンになっています。
Cherry MXのキースイッチは色々と販売されておりますが、こちらに採用されているのは銀軸と呼ばれる押した際に反応する作動点(アクチュエーションポイント)とキーストロークが短く、押した際の引っ掛かりが無いリニアタイプの軸になっており、静音性とそのレスポンスの速さからゲーミングキーボード等でも搭載されていたり、換装する方もいる軸です。
ちなみにGamerFingerもCherry MXの銀軸を採用しています。

発売されて現時点ではまだ1か月ちょっとということもあり二の足を踏んでいたのですが、OTTO DIYレバーの換装をしやすくするため2セット構成にするべくベースプレートとシャフトを買うついでに再びの千石電商様で購入!
ラジデパからもう少し奥へ通りを進んだところに新店舗となって開店しているのでアケコンパーツを実際に触ってみて選びたい方は是非行きましょう。

話を戻してこのAlutimoですが、オプションとして1mmと0.2mmのワッシャーが発売されており、ボタン内部の銀軸に追加することでキーストロークを短くすることが可能になっています(デフォルトで1mmが入ってます)。
また、内部はCherry MX製のキースイッチなので当然他のCherry MX製の軸へ交換・換装も可能になっています。
他のメーカーが出しているCherry MX互換スイッチも載せることが可能なので、自分に合った軸に換装することでより速さを求めたり、よりはっきりと入力感を求めたりということが可能です。
ただし互換スイッチに関してはCherry MXと同じ3ピンと他社製で最近みられる5ピンが存在しており、Alutimoに換装できるのは3ピンになります。
5ピンも替えようと思えば替えられますが、ピン2本をニッパー等で切り取るといった荒技になるし動作保証もできないので5ピンを加工する方は自己責任で十分注意しつつやられたほうがいいでしょう……。
セイミツ工業製Alutimoを使用してみた感想は以下になります。

セイミツ工業新製品であるAlutimoはCherry MX銀軸を採用したボタンということもあり入力速度は速く、セイミツ製ボタンらしいしっかりと入力しているという感覚は非常に良いと感じた。
ネジ式のため換装には多少手間がかかるが、はめ込み式よりもしっかりとアケコン本体へ取り付けることが可能であるためボタンのボディががたつかない点はネジ式でこその強みと言える。
ボタンキャップを外すとキースイッチの軸に刺さったキャップ、1mmのワッシャー、Cherry MX銀軸、ボタンホルダーとなっている。
ホルダーの底部にキースイッチの中心部が入る形になっており、それを押すことによって軸の換装、いわゆるホットスワップが可能になっている。
しかし、この底部を押すには別売のホルダー外し、またはボールペン等を用いて押すことで外すのだが、ボールペンは書けなくなったものを使用するほうがいい……のだが、外す力が意外と必要でボールペンを使うのであれば破損覚悟で使うことになるのが注意点である。
別売のホルダー外しを使えば多少楽ではあるが、ボールペンより1/3ほど力を入れなくて済む程度なので外すことに力を要するのは変わりなかった。
また、ホルダー部の構造が特殊であり、キースイッチの金属端子部が接続される箇所に小さなロールピンが入っており、キースイッチを外すとほぼ確実にこのロールピンも外れてしまう。
このロールピンが曲者であり、小さいため無くしてしまうと探すのが非常に困難になる点と、ロールピンの向きが決まっているため、間違えた向きで入れてしまうとキースイッチ破損に繋がってしまう。
ピンセットを用いて正しい方向に入れようとしてもその小ささとホルダーの狭さが相まってなかなか正しい方向へ入れられないことが多い。
正直これは構造的欠陥とも言えるレベルで、もしホットスワップを考えている人は予備としてロールピンが別で販売されているため念のために購入しておいたほうがいいだろう。
別売のワッシャーだが、標準で1mmが装着されているため1mmは無くした際の予備としての用意になるだろう。
試しにワッシャーを追加し2mmにしてみたが、ボタンが反応したままの状態になってしまい、短いストロークにする場合は0.2mmのワッシャーを購入して調整するのが望ましい。
メンテナンス性は構造的な部分で非常に大きな問題を持つ製品だが、性能としては非常に素晴らしいの一言である。
レスポンスは銀軸ということもあり非常に速く、反応は申し分ない。
押した感覚は三和より少し浅いと感じる程度で反発力は少ない。
音はセイミツ工業製ボタンらしいしっかりした音が鳴るため気になる人は少々耳障りに感じるかもしれない。
銀軸を使用しているため静音性があるかと思われるが、セイミツ製ボタンの使用している素材のせいもあってか静音性とは無縁である。
GamerFingerは静音性のあるボタンらしいが、Alutimoは同じ銀軸仕様のボタンでも真逆と言える。
静音カスタマイズも可能のようであるが、押した感覚は変わると思われるのでその点は注意したほうがいいだろう。
現状でGamerFingerは入手困難のため、静音性に目を瞑り銀軸でレスポンスを求める人にはAlutimoはおすすめできるボタンである。

以上となります。
三和ボタンやQanbaのGravity KSよりも「これだ!!!」と思えるボタンに巡り合えたかなーと感じました。
実際に鉄拳8でテストしてみたらあまりの速さにレバー入力との誤差が生じてしまいしゃがみパンチに化けたりということも起きましたw
現在はタイミングも慣れてきたので問題ないですが、この辺りは注意が必要かもしれません。
それと上でも書いていますが、メンテナンス性等は最悪です。
色んなところでレビューとか見た上で購入に踏み切ったんですが、まさかここまでひどいとは思いませんでしたよ……。
最初はホルダー外しを買ってなかったのでボールペンでキースイッチを外したんですが、ペン先折れるんじゃねーかこれ?ってレベルで押し込まないと外れません、めちゃくちゃ固いです……。
外して安心かと思いきや、次はホルダー内部のロールピンが吹っ飛びますw
運が良ければボディ内部にとどまりますが、高確率で外れて押し込み口からポロっと落ちて最悪無くしてしまうというとんでもない作りです。
実際換装当日に内部の確認のため分解したらロールピン一個落として2時間近く探してやっと見つけて入れ直したということが発生……。
これはアカンと思い予備としてロールピン、ホルダー外しも購入しました。

Alutimo用ロールピン(左)とホルダー外し(右)

試しにホルダー外しを使ってもみましたが、ボールペンよりほんの少しマシくらいの差であり、こいつも結局外した際の衝撃でロールピン外れます。
紛失前提の製品とかもはや欠陥じゃねぇーかと言いたくなるレベルではあるのですが、性能自体はめちゃくちゃ良いんです!
追加ワッシャーは2mmにしたらボタンが反応しっぱなしになり使えないという状況になって保守用として保管することになりました……。
ここまで来ると1mmは保守用で調整は0.2mm使ってねとか書いて欲しい。
それと、ロールピンが外れた際に入れ直すためにピンセットを使って入れるんですが高確率でちゃんと入りません。
横向きに入れないといけないのに縦に入ってしまい取り出して入れ直すも再び縦に入っての繰り返しで絶対にイライラしますw
くそみそ書いてますが性能自体は本当にめちゃくちゃ良いんです!w
静音性は上にも書いてあるとおり皆無です、おもいっきりバチバチ音します。
三和以上にでかい音が鳴るのはセイミツの宿命というか仕様というか、なので静音目的の人にはおすすめできないけど性能がマジで(ry
不安材料ばかりではありますが、ホットスワップなんてせずデフォルトのまま使うという方であれば是非試してみてほしいボタンです。
でもキースイッチが不良だった場合は軸を別で購入し入れ直すなんてことも考えられるので可能であればホルダー外しと保守用でロールピンと1mmワッシャーをご用意したほうが後々のトラブルも安心でしょう……。

そんなわけで、現状でOTTO DIYカスタムレバーとセイミツAlutimoボタンによるカスタマイズで最初の使用感からは凄まじく離れてる状態ではありますが、現在の私には非常に相性の良いアケコンになりました。
ということで、Vol.3は以上になります……が!
Vol.4も実は書く予定だったりするんです……(ぇ
まだ書ける状態ではないのでしばらく先になりますが、参考になれば良いなと思います……超限られた方にしかハマらん気がしますがw
最後までお読み頂いた方々に感謝いたします、それではまた!

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