こえコンVol.7感想
「こえコン!」の感想を早速Xに書こうと思ったんですが140字には到底収まらなかったのでnoteにまとめることにしました。
まだ余韻に浸っているので読みづらいかもしれませんが、この感動を残したまま言葉に残したくて書いていきます。よければ最後までお付き合いいただけたら幸いです。
※尚、台本のネタバレを含みます。
未視聴の方はこえコン!Vol.7アーカイブを是非ご視聴ください
配信媒体:ツイキャス(プレミア配信チケット)
視聴可能期間:2024/11/17まで
URL: https://twitcasting.tv/koecon_admn/shopcart/332701
2024年11月03日
前日の土砂降りが嘘のような秋晴れの中、下北沢で行われた声劇コンベンション「こえコン!」Vol.7へ行ってきました。
今回は第一回しなコン!受賞作、全5作品の上演回です。私はショート部門で「ささくれ」という台本で選出していただきこの度、上演していただける事となりました。
しなコン!詳細はこちら→
https://koe-con.net/info/scenacon/scenacon01
それでは1作品ずつ感想をかいていきます。
『ユメカナイノ館』作:栞星-Kanra-様
こえコン初のオーディションで選ばれた演者さん達が練習、演出という入念な準備をして上演されたオープニングアクト。
4人の演者が舞台に立った瞬間、思わず声が漏れました。
ララ・レレの双子がとにかく可愛い…!お揃いの衣装は色違いのベアトップワンピースにブラウス、黒いカチューシャにブローチ。細部までこだわりが見えて本当にかわいい。髪型や背格好も似ていて、本当の双子かと思いました。
天真爛漫で表情豊かなララと、落ち着いた雰囲気のレレ。性格が違う事が分かるトーンで同じセリフを息を合わせて読んでいて感動。観客を見ながらの最後の一言がぴったり決まっていました。
レオはシャツ、ベストにスラックスで拍手レベルにカッコ良く、物腰柔らかな喋り方が物語の雰囲気にあっていて、あくまで館の主人である双子を邪魔しないように控えつつもしっかり2人を見守っているのが最高でした。飯沼に館のネタバラシをする所がまたぴしっとしていてかっこいい。
飯沼は館に迷い込んだ当初は素敵な好青年。からの後半の雰囲気の変え方…!包丁の演出にも驚きましたし怖かったです。個人的に飯沼がお仕置きを受けるシーンはどうするのかなと気になっていたのですが、相手の声を電子音にする不穏さ、飯沼の怯えた演技が絶妙で何をされているかしっかり分かり鳥肌でした。
また最初に役者と物語の紹介が入っているのも、これから素敵なことが始まるぞ…!というわくわく感があり個人的に大好きです。最高でした。
『演者のいない演劇部』作:さくらもち様
このお話、はじめて読んだ時から学生の頃に創作仲間とこういう話をして盛り上がったな〜!という懐かしさがあり大好きな作品でした。
脚本家達のこだわりがどれも「わかる〜!」の連発で、実際に声がついてお芝居になるとより各々の主張がはっきりと見えて素敵。
アマネは〜の言い方がとても好きでした。。演者さんの表情や動きも役の印象にぴったり。
ミズキの登場人物に重い過去を背負わせたくなるのもわかる…!私も設定を作り込むのが好きなのでミズキさんとは語り明かせそうです笑
リョウのアクション台本気になるなぁ…。最後の場面でユキトとリョウが話してる空気感が良くて、このコンビ好きだなぁと思いました。
ヒナ可愛い…!ヒナという名前にぴったりなぱたぱたした動きや声や台詞、でも案外熱血なのもギャップがあり好きです。
また新入部員が入る事で劇中劇が始まり、これまで振り回され部長だったユキトが実は演技下手だったという展開も好き。演技上手な演者さんがする演技下手の演技がまた面白くてつい声を出して笑ってしまいました笑
テンポ良く物語が進んでいくのが楽しく、抽選で選ばれたとは思えないくらい皆さん仲良さそうな感じが物語にあっていて最高でした。
『赤腕の亡霊』 作:月駆様
このお話、最初読んだ時の感想が「あぁ、好き〜〜〜!!」でした。
当方無類のファンタジー好きで、西部劇のようなスチームパンクのような世界観と『赤腕の亡霊』という伝説…。旅人にマスターに機工技師のおじいちゃんに見習い少女…!わくわくが止まりません。
読み進めるごとに次はどんな展開になるんだろうとドキドキして、そしてついに明らかになる赤腕の亡霊の正体…!また新たな旅立ち。最高に熱い展開、大好きです。。
また演者の皆さんがキャラクターにぴったりでした。
クールで何を抱えてるのだろう?と気になりつつも時折ほろりと見せる感情表現が美しいクリム、声や動きの表現が豊かでとにかく可愛らしいリズ、頑固だけど人情味溢れるビルおじいちゃん、バーのシーンでは大人の雰囲気を出しつつ後半の豹変が素晴らしいマスター。豹変した後の長台詞がとても怖かった。。
そして音響が一発目からかっこいい…!世界観にばちっと合っていて、後半の蒸気機関のような音、最後までばちばちにカッコよくて映画を一本見たかのような満足感でした。最高です。
『ささくれ』 作:ものかき
先に言わせてください。
本当にありがとうございます。
本作が始まる前に長めの休憩があったんですが、もうそわそわして落ち着かずコーヒーでも飲もうと外をぐるりと一周歩いたのに何も買わずに戻ってくるぐらいドキドキしていました。笑
だけど始まった瞬間、自分の作品だということを忘れそうになる位、のめり込んでしまって。
静寂、ページを捲る音と落合のモノローグ。
第一声から物語の世界へつれていってくださいました。
紙に鉛筆が滑る音、そして落合と秋庭の会話。演者さんが作り上げてくださった2人の会話がそこにあって。きっとこの2人は普段からこうして話していたのだろうなと…。
退職の挨拶を切り出す秋庭の一瞬の溜め、少し寂しげな笑顔、それを黙って受け取る落合。瞼の裏にずっと刻んでおきたい位ワンシーンの中にもお二人の表情が詰まっていました。
「(ささくれを)とってくれ」という落合が一瞬顔を上げて観客(秋庭)を見た顔が忘れられません。
秋庭が電車で「……これが悪口?」と呟いた時にみせた少し眉を寄せた切なげな表情が忘れられません。
当初、挨拶するのが気恥ずかしく、うまく言葉を纏められる自信もなかったのでコメントを読んでいただく形でお願いしていたのですが、素敵な場所で上演していただける滅多にない機会。どうしても直接お礼が言いたくなって最後に一言挨拶をさせていただきました。
やはりうまく言葉にはできませんでしたが、直接お礼が言えて本当によかったです。
BGMなしも演者さんの提案とのことで、色々考えてくださったのだろうなと思うとそれが何よりも嬉しく、またお二人がこの物語を好きになってくれた事が本当に嬉しかったです。
気づけば私もお二人のファンになっていました。
もっと沢山伝えたい言葉があるのですが今も思い出すだけで胸がいっぱいで、やはりうまく言葉にまとまりませんね。笑
でもこの記憶が薄れてしまう前にお礼が言いたくて。
本当にありがとうございました。最高でした。
是非これからも沢山の落合と秋庭の姿を見せていただけると嬉しいです。
『魔王城の7人』 作:雪のキシイ様
台本を読んだ当初からおなかをかかえて笑ってしまうくらいめちゃくちゃ面白くて、ネーミングセンスから大好きです。7人台本なんて自分では想像がもつかなくてそんなに沢山の人物をどう動かすんだろう…?!と思っていたら、みんなキャラがばちっと立っていて、めちゃくちゃかっこいい。
演者の皆さんがステージに立たれた時、また舞台横に座りマイクを握った瞬間から各キャラクターの雰囲気があり最高でした。(衣装も素敵でした…!)
めちゃくちゃ良い声なのに可愛らしい魔王様から、苦労性の大臣、王道アイドル系のコイルに、オラオラ系のシャベル、カッコよい少年系のファン、クールでぴしっとしたジョウロに、関西弁のお兄ちゃん感を出しつつ愛されキャラのバーナー。
どのキャラを推しにする?って言われたら選べない自信があるくらい全員好きです。その7人がテンポよく掛け合いして、舞台上では喋っていない時も動きがあって、それが息ぴったりで!すごくてもうずーっっと笑ってました。
また誰がクビになるかだけで充分面白いのに最後まで展開たっぷりで!実はリストラではなく抜けた人は大臣の代わりのだとわかった途端の豹変ぶり。
また最後はバチっとかっこいい決め台詞!
これ演じるのも楽しいだろうなぁと思いつつ、最後の最後まで楽しませていただきました。
ありがとうございます。最高でした。
また今回最後に急遽追加されたエキシビジョンで、らて様作の「崩壊家族」が上演されました。
こちらもま〜〜面白い!短いお話なのに展開がぎゅぎゅっと詰まっていて、起承転結もしっかりで。。
演者はその場のジャンケンで勝ち残った4名。なのに急に決まったとは思えないくらい息ぴったりで。地球が終わると分かるや否や自由に暴露する3人に狼狽えるお父さんが可哀想で可愛くて笑
最後の最後までたっぷり楽しませていただきました。
本当にありがとうございました。最高でした。
という事で、大分駆け足急ぎ足の乱文になりましたが。
この度はこえコン!Vol.7に参加させていただきありがとうございました。
このような貴重な機会をくださった主催の皆様、素敵な演技を見せてくださった演者の皆様、会場に足を運んでくださった皆様、アーカイブをご視聴いただいた皆様に感謝。御礼申し上げます。
今回の受賞作品「ささくれ」は見出し画像が描き終わり次第、note台本置き場に投稿予定ですので、是非、お手にとっていただけると嬉しいです。
それではまたどこかで。ものかきでした。