【短編小説】妖艶3
#短編小説 #妖艶 #4次元空間 #EVバス #Lab #ルーン文字 #ファンタジー #フィクション #ラノベ #EVバス #量子力学 #半重力
毎月1日は小説の日という事で、
今回もショートストーリーを投稿です。
もう2月になってしまいましたね。
軽い気持ちで書き始めた妖艶ですが、
だんだん雰囲気が
重苦しくなってきてしまいました。
今回はサクッと書きましたが・・
頭の中が4次元になっていて、
なんとも制御不能です。
前号を読んでいない方はこちら・・
なんか微妙に繋がっているようで
繋がっていませんが、ご容赦ください。
登場人物
主人公:ダニエル:量子科学者:髭がトレードマークだった
未来の奥様:イメルダ:未来からやってくる
妖艶な女性:ルーン文字を操る女
「フェイヒュー/スリサズ/サガス」
向こうの世界では:本庄麻衣子
未来からくる双子の姉弟:アイとルイ:妖艶なオッドアイ
ダニエルが通うカフェ:<カフェ・ソルティガ>
訳アリの喫茶店
マスター:高根
厨房の男:昭夫:浩子の恋人
店員:浩子:魔女のロザリオを持つ女性
本当は魔女で300歳くらい
ルーン文字もヒエログリフも扱える
詳しくはこちらの小説へ
今回は約3000字です
お時間のある時にごらんください。
今回のBGMのイメージはこちらです。
妖艶3
イメルダはとても魅力的な女性だった。
ダニエルに子供ができるまでと、迫るほど
情熱的でもあった。
あの妖艶な瞳と体に魅了されている自分に
ダニエルの気持ちは昂るばかりだった。
四次元空間
ダニエルとイメルダの子供達、
アイとルイの姉弟は4次元空間に形成された
EVバスの中に居た。
ダニエルは未来から来た、
彼の妻と名乗るイメルダが持ってきた
設計図を基に、量子力学を使い4次元空間に
物質を創り出す事に成功していた。
ダニエルは4次元空間から
イメルダが捕らわれているの時代の
様子をうかがっていた。
カフェ・ソルティガのルーンとヒエログリフが
刻まれた大額の前で、
浩子がルーンに与えた力により
ダニエル達はイメルダの時代まで転移できた。
奇跡に近いと思いながらも、
イメルダの時代の、4次元空間に転移できた事は
ラッキーだったと思っていた。
「あれ・・ここは何処」
カフェ・ソルティガからルーンの力で
時限転移をした、娘のアイが目を覚ました。
「ここは君達の時代の4次元空間さ」
そういうダニエルに、アイは目を丸くして
驚いている様子だった。
オッドアイの丸顔がいっそう丸く見えた。
「ルイ・・おきて」
アイはまだ寝ているルイの体を
ゆすって起こした。
アイの呼びかけに、ルイも目を覚ました。
「ここは・何処」
ダニエルはアイと同じ質問するルイに
少し微笑みながら、アイと同じ答えを返した。
ダニエル達はEVバス全体に展開されている
大型モニターに映る街の様子を見ていた。
「誰も居ないな・・
ゴーストタウンとまでは言わないが
さっきまで人が生活をしていたような
雰囲気が感じられない、
それに未来の都市と言う良うよりは、
私の時代の寂れた街のようだ」
そう二人に言った。
しかし、EVバスの計器類は、
未来の日付を示していた。
このEVバスは小型ではあるが
ダニエルが改造してLabのようになっている。
多少の実験はできるくらいの設備は整えていた。
ダニエルは、このままこの時代に
EVバスごとダイブすべきか考えていた。
ただ考えていても仕方がない。
街の様子はいっこうに変わらないのだから。
ダニエルはコントローラを操作して、
この時代にダイブした。
車内から酸素濃度を測るメーターが反応した。
748ppmくらいだと、外としては若干問題はあるが
室内レベルではある。
その他のセンサーに異常はない。
「このバスはどうしたの」
ダニエルがモニタ上に展開されている
計器類に夢中になっていいると
アイが素朴疑問をぶつけてきた。
ダニエルは4次元空間上に展開
していたEVバスに、現世でルーンを使う際
リンクをかけてEVバスごとこの時代に飛ばした事を
説明した。
アイはちんぷんかんぷんという表情だった。
ダニエルも説明しても理解できないだろうとは
思っていた。
裏切り
ダニエルはEVバスのドアを解放した。
モニター上の計器類に異常はない。
慎重に外へ出てみた。
普通の街、空気も悪くない。
アイとルイもつられて外に出てきた。
その瞬間、両脇をルイとアイに抱え込まれた。
そこに思念波が・・・
「アイ・ルイ・ダニエルを連れてきなさい」
イメルダの声・・???
こちらの世界では、本庄麻衣子なのかもしれない
イメルダの声が脳に直接送りこまれてきた。
ダニエルは妖艶なイメルダの瞳を思い出していた。
アイとルイは操られるように、
目の前の古びた建物に近づく。
さびれた街、古びた建物は一瞬で、
近代化したビルに変わった。
まさに未来的な流線型の建物だった。
「フェイクをかけていたのか」
ダニエルはしてやられたと思ったが
アイとルイのガードは固い。
「お前たち、最初からだましていたのか?」
アイは口元で少しだけ笑って。
「ちょろいわね・おとうさん」
そう言い捨てた。
全てがイメルダの思念波で
操られているわけではないようだった。
彼らにもちゃんと意思があり動いているように思えた。
ダニエルは、とっさにEVバスをドアを閉めた。
そして、EVバスを発信させ。
自分に体当たりするように誘導した。
赤紫色にペイントされたEVバスは
ダニエル達に近づいてくる。
するとEVバス全体にルーン文字が浮かび上がった。
流石にアイとルイは危険を感じたのか?
すぐにダニエルを捕まえられる自信があったのか?
ダニエルから一瞬離れた。
EVバスはブレーキをかけることなく
ダニエルに突っ込んできた。
その瞬間、ダニエルはEVバスに引かれた。
同時にダニエルはEVバスの中に転送された。
ダニエルの開発した反転式量子技術と
カフェ・ソルティガの浩子が
EVバスにルーン出呪文を書いてくれたおかげで
特殊能力を持つEVバスになっていた。
アイとルイは悔しそうな顔をして
ダニエルを見ていた。後の祭りだった。
「ダニエル、おとなしく投降しなさい」
イメルダのいらだった声が
ダニエルの脳内に響いた。
イメルダもまた、この光景をどこかで監視
しているのかもしれないと思った。
意思の強い女性だった。
だからなおさら、ダニエルを捕まえたい理由も
何かの企みがあるように思えた。
相手の意図がわからない以上
交渉は無理だと考えたダニエルは
再度4次元空間に潜った。
イメルダの声はもう聞こえなくなっていた。
ダニエルは、EVバスから、ステルスタイプの
偵察ドローンを放出した。
ここにも、浩子が書いてくれたルーンが刻まれている。
これでモニタリングと情報収集は
ある程度できるはずだ。
ダニエルはイメルダの
妖艶な瞳を想い浮かべながらも
一旦現世へ戻る事にした。
現世のカフェ・ソルティガの駐車スペースへ
EVバスごとダイブした。
すぐに店から浩子が飛び出してきた。
浩子はエプロン姿のままだった。
「実験成功ね、お帰りなさい」
そう言ってダニエルに微笑みかけた。
高根マスターも、昭夫さんも続いてでてきた。
ダニエルはいつの間にか
この人たちに支えられている自分に気が付いた。
帰る場所、信頼できる人が居るというのは
こんなにも心に安堵が生まれるものなのかと
しみじみ思った。
ダニエルがイメルダの世界へ転移してから
現世では、半年が過ぎようとしていた。
おわり
編集後記
今回は未来のEVバスを登場させました。
イメージはこんな感じ。
今年は無理をして物語を書かないと決めていました。
いつも書けない書けないと
マイナスな発言しかしませんので、今日はその発言を
前向きにとらえて、出来る範囲で書く事にしました。
妖艶とは
「女性の容姿が、人の心を惑わすばかり、なまめいて美しいこと」
とあります。
なまめいてってどういう意味でしょうかね?
「色っぽいようすをする。好色そうな態度をとる。」
という事でしょうかね???
いずれにしても、「妖艶」という言葉の魅力に
捕らわれているのは事実ですね。
さぁ続きはどうなるのでしょうか?
捕まっていたはずのイメルダ=本庄麻衣子から
思念波が届き、アイとルイはイメルダの命令で
ダニエルを捕まえに来たという事ですよね。
イメルダは今どこで何をしているのか?
未来で何が起こっているのか?
気になる所ですが、次回までお楽しみに。
ルーンの水晶全部ほしい衝動の私です。
未来にいけるわけではありませんがね。
https://www.moonmadness.jp/runeoracle.html
本日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございます。
皆様に感謝いたします。