初めて尿道下裂という言葉を知ったのはR先生がきっかけ
話は私が妊婦の時に遡る。一般的に16週頃からお腹の子の性別がわかり始めるそうだけど、それよりももっと前に性別を判断できる人がいるらしいと聞いた。それがR先生である。
ネットで「R先生」と検索すると丁寧に全てを書いてくれている人の記事にたどり着いた。
どうやらR先生は北海道の病院の産婦人科医らしく、その先生は11週頃からお腹の中の子の性別判断ができるらしい。
最初は好意で2ちゃんねるで性別判断をしていたんだけど、その性別判断を行う行為に批判もあったらしく、現在はメールで個別に性別判断をする事ができるとか!(2ちゃんねる時代は無償だったけど今はAmazonギフトを送って依頼ができる)
あ、あやしい!でも気になる...なんなら気になりすぎる!
まずは主人に相談。案の定渋い顔をされる。
「もしその性別判断が外れたら返金してくれるらしいよ!」と言ったら
「性別判断って言っても男か女かの二択だよ?いい小遣い稼ぎだよねー」って返される。
た、たしかに...でも一度興味を持ったらいてもたってもいられないのが私!
あまりの私のしつこさに負けた主人がAmazonギフトを購入してくれた。ぐぐった記事の中に記載されていたメールアドレスに我が子のエコー動画を貼りつけてメールを送る。
一日も経たずに返信はちゃんと来た!
内容は、
「2段階で突出しているので一瞬男児かと思いきや、男児にしては物足りない大きさ」
「6~7割女児の見立て」というものだった。この時お腹の子は16週。
ちなみに、一度Amazonギフトを送っていれば先生が確定と仰るまでは何度も判定してくれるらしい。
それから、妊婦検診の時にエコーの動画を撮ってはR先生に送るという事を繰り返していた。
20週の結果
「小ぶりの男性器、8割以上男児。次回も念のため確認します」との事。
そして24週、
ここで初めてR先生から尿道下裂という言葉が出される。
「停留睾丸なのか、尿道下裂があるのか、女児で陰核が肥大気味なのか、診断がつきません。
同様のケースであとで特に問題のない男児だったことが昨年、自分の見ていた妊婦さんでありました。
男児でいいのかな・・・とは思いますが、しばらく毎回見せてもらいたいです。」
私が聞いていたR先生の性別判定って、
「〜割男児です」とかもっとシンプルなものだったから、この返信を見て青ざめた。
停留睾丸?尿道下裂?うちの子は何かの病気なの?
それからすぐにネットで調べて落胆。
主人は怒っていた。確定してるわけでもないのに妊婦にそんな不安を煽るような事を書いてって言ってたけど、依頼しているのはこちらだ、R先生はきちんと動画を見て真摯に対応してくださっている。
とは言え、パニックになった私は失礼を覚悟でさらにR先生に質問を投げかけた。
・仮に先生の言う症状だったとして、お腹の中にいる時に何かできることはあるのか。
・生まれてすぐにそれらの症状は診てわかるものなのか。
それに対する答えもきちんといただいてね。(本来性別判定のみなのに、申し訳ない。)
・確定診断が付いたわけではなく、お腹の中にいる時に何かをできるわけではないので、くよくよ考えても良くない。
・停留睾丸は経過観察でわかるが、尿道下裂であれば生まれてすぐにわかる。
・停留睾丸の場合お腹の中で正常になることもあり、ある時期に全く正常の男児にみえてくることもある。という事だった。
R先生から返信をもらうまでは、実際に診てもらってる産婦人科の主治医に相談をしようとしていたけれど、主治医は異常を全く指摘していないし、R先生に動画を見てもらった事、どう説明する?気を悪くするかもしれない。なんせお腹の中でできる事がないんだったらあまり事は大きくしたくない、そう結論付けた。
26週、同様にエコー動画をR先生に送信。
返信では、男児でいいと思う、今回は異常見当たらないとの内容。
前回の動画に異常があるように見えただけで実際なにもないのかもしれない!私の気持ちは少し軽くなった。
28週以降、今まで産婦人科でエコー動画を撮らせてくれていたのに急に動画撮影NGとのお達しが。
主治医の性別判定は相変わらず性別不明が続き、お腹の中の子もどんどん大きくなっていって足を折りたたんで丸くなっているので、エコーでも性器部分が見えなくなってしまった。
R先生には判断していただく資料がないのでやり取りは止まり、性別判定以外はなんの問題もなく順調に臨月を迎えたので、頭の片隅に停留睾丸、尿道下裂という言葉はあったものの、私はほぼ忘れかけていた。
で、実際に出産をして息子が尿道下裂だと判断されたわけである。
R先生とのやり取りがあったおかげで、ワンクッション置けた自分がいたのが救いだった。とは言え本当に尿道下裂だったと聞いてものすごいショックは受けたんだけれど。
産婦人科の主治医ももしかしたら異常に気がついていて、言わなかっただけなのかもしれない。でも診てもらう産婦人科の先生も毎回違う人だし、初めてのお産で不安すぎる妊婦としてはどうにも頼る事はできず(精神的な面で)、なんなら私はR先生が主治医だったみたいな感覚がある。
息子が生まれ、転院して退院して、しばらく経ってようやく赤ちゃんのいる生活ってものを実感した頃にR先生に報告とお礼のメールを差し出した。
ご丁寧にお返事もいただいた。
何もなかったらR先生とこんなにやり取りする事ってなかったし、すごい先生のようだからお忙しいのに。アマゾンギフト分、それ以上の価値があった。
R先生めちゃめちゃ優しい人だった。
改めて、R先生に感謝の気持ちを込めて、ここに記録を残しておこうと思う。