英語力を磨くには
大学院の授業がはじまり2週間が経ちました。
教授やクラスメイトの言っていることが分かったり分からなかったり…
何度も聞き返してしまったりしますが、その度になんとかして私に伝えるためにあの手この手を尽くしてくれるクラスメイトに感謝する日々です。
どうにかして英語力を磨かねば!と思うのですが、ここアメリカで私ができることは何があるのでしょうか。
英語圏に留学する時、所属する学校によって求められる英語レベルは異なりますが、どれだけ勉強すれば留学生活を楽しく過ごせるのでしょう(遠い目)
ニューヨーク時代(2019年3月)
留学を始めた頃の記憶が蘇ります。
読解クラスやライティングクラスはお察しの通りもちろん大変だったのですが、想像とは別の方向で大変だったのはアメリカ手話クラスでした。日本で勉強していたのに、同じものを勉強するにも、日本とアメリカでは勝手が違うのです。
アメリカ手話クラスではアメリカ手話を学びます。先生はろう者で、いわゆるネイティブアプローチスタイル。学生はほとんど聴者ですが、ろう者もいました。学生全員がアメリカ手話を学ぶという点では平等なはずなのに、なぜ苦戦したのでしょう。
配布物が英語だったからです。
「今日学ぶ単語です」と先生がクラスの度に単語リストを配布してくれるのですが、
それが全て英語なんです。当たり前ですけど。
で、そのリストに載っている英語がさっぱり分からなかったのです。
特に大変だったのがHealth/Body wordsのリストです。医学を志す留学生ならともかく、学部時代に日本でコミュニケーション学を専攻、社会人時代は知財畑に飛び込んだ完全文系学生の私には馴染みがなさすぎました。
半泣きで夜な夜なアメリカ手話単語を勉強するために覚えた英単語たちを少し紹介します。
・Cardiologist
・Cast
・EKG
・IV
・Ointment
・Schizophrenia
・Seizure
などなど。
文系の皆様、いかがでしょうか?
TOEFLにお目見えしない単語たちがたくさん出てきますよね!!!
こんな感じの単語が78個、リストに載っていました。
縁遠い単語を78を自分のものにするのは容易ではありません。
アメリカ手話単語を覚えるために英語を覚え、その英語を覚えるために日本語をメモするという作業に追われる日々でした。そしてその日本語も初めて学ぶものばかり。
幸運なことに大病を患った経験がない私は、健康に関する用語の日本語すらも知らなかったのです。
そして今。
がん患者コミュニケーションの会話分析の授業を履修しているため、再び医療用語に直面しています。
例えば、” Biopsy”という単語。TOEFLならば「接頭辞がbio-だから生物系の単語だな」程度の理解で大丈夫ですが、会話分析となるとそうはいきません。
Biopsyは日本語で生体組織診断のことで、生検と略されます。これは病変の一部を採って、顕微鏡で詳しく調べる検査のことを指します。(国立がん研究センター「がん情報サービス」用語集より)
他にもmetastasizeやpathologyなどがありますが、しっかり日本語で意味を確認する作業をしています。がん患者当事者・家族の立場になった経験もなく、日本語含め初めましての単語が多いです。
また、日本のがん治療プロセスなども調べています。「医者目線」「患者目線」の記事はヒットしますが、1患者の治療を取り巻く複数目線の資料がなかなか見当たらないので、授業の内容に直接反映することはできていませんが、知識として蓄えつつあります。がん治療まわりの日本語力が上がってきました。ちなみに今月は「がん征圧月間」です!
英語だけ頑張っても英語力は上がらない
留学中は現地語の語学力向上が大事なのですが、それは日本語力ありきです。日本語で表現できないこと、理解できない概念は他の言語でも説明できないし、自分のものにはなりません。どんな言語であれ、学習言語が母語の能力を上回ることはありません。
英語力を磨くには、まずは日本語力です。読んで書いて聞いて話す。日本語が豊かになると英語や他の学習言語も伸びると思いますし、そう信じています。
なので、今は英日辞書を小脇に抱え(※電子辞書ですが)、少しずつ課題をこなしています。いつも助けてくれるクラスメイトに成長した姿を見せるためにも、毎日新しい単語を吸収していきます!!
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