見出し画像

君を守ろうとする猫の話読了

実家に帰ると、いつも机の上にポンと本が置かれている。

いつも違う本。

遠の昔に旅立った祖父もレコードをかけ、風通しがよく日の当たる書斎で、いつも本を読んでいた。
「おじいちゃんと一緒」と言うと父は不貞腐れそうだが、昔を思い出すくらい同じである。

美しいと思う。
思い出される情景も、読書という趣味も。
私もその美しさの仲間になりたくて本を読む。
血筋に混ざりたくて読む。

祖父のように難しい本は読めないが、父のように話題の本に触れるようにしている。お陰で親子で同じ本を買ったこともある。

圧倒的に読書量は足りない。
読んでも忘れてしまうからnoteでも書いておこう。

今日は『君を守ろうとする猫の話』を読んだ。
机に乗ってたから。

父はこの作家が気になるらしい。
前作『スピノザの診療所』も読んでいた。読んだら?と渡されて1ヶ月。こちらはまだ読んでいない。
そして父が『神様のカルテ』を読んでいる姿は見ていない。

医師作家というだけで私も興味がありつつ、話題作2作品をまともに読んでいない。
今作は、帯もあらすじもなく、事前知識なしに読み始めた。

忙殺されて心を失うんじゃないよ、と言いたかったのかなと思う。結論先行型ですまん。
今日の私は本を読めるくらい余裕があって、ストレスが少ない状態だからか、「まぁそうだよね」とスッキリ受け入れてしまった。伝えたいことがストレートで、どういう意図だったんだろう…とは全くならない。
心を揉まれることもなく、心残りもなく、素敵な書店員のいる古本屋って魅力的よねと思ったくらい。あと猫が可愛い。可愛げがない可愛さってあるよね。ツンデレが好きだからさ。

あ、分かった。『猫の恩返し』と『耳をすませば』と『ハウルの動く城』を掛け合わせた感じだ。
『かがみの古城』の要素もあるか?
なんかね、見覚えがある感じなんだよな。

読みながらふと、小学生の時に読んだ『選ばなかった冒険』を思い出した。ずっと心にあるのに中身は全く覚えていない。
ああ…、大人になってしまった。
もう一度読もう。立ち返ろう。

もっと深く考察したいところだが、引っかかりがなくて作文用紙を全然埋められない夏休みの宿題の状態である。

多分、ルパンとか白鯨とかトム・ソーヤとか有名どころもちゃんと読んでると面白いのかも。

余裕をなくしている人は読んだらいいと思う。
本はずっと共にある。
思い出とともに読書欲を沸き上がらせてくれたこの作品に感謝を。

道を外したら叱ってね「そっちじゃないよ」って

追記
この話、前作があるらしい。
『本を守ろうとする猫の話』という、猫と現書店員の話。
久しぶりだな、相棒。みたいな関係性が良かったから、わざわざ読まないかなぁ。
いつか巡り合う時はまた。


いいなと思ったら応援しよう!

ものづくりナース千秋
私のファンになってください!