ビブラートが上手にできません。
ビブラートが上手にできません。
「ビブラートが上手にできない」というお悩みを抱えている人は少なくないと思います。
ビブラートって難しいですよね。
【ビブラートってそもそも何?】
ビブラートというのは音をまっすぐ伸ばすところ(ロングトーン)で、その基準となる音よりも少し下の音と本来の音を素早く何度も行き来することで声が波のように聞こえることを指します。いま「基準となる音よりも少し下の音」と書きましたが、これを上の音と基準の音を行き来するビブラート(基音から上にかけるビブラート)もあります。
【ビブラートができるようになるには?】
まずはまっすぐ同じ音を伸ばして、その音よりやや低い音と本来の音をゆっくり「アーあーアーあー」と発声してみましょう。(この場合、カタカナが基準の音、ひらがなが少し低い音)それをだんだん速く切り替えていくとビブラートに近くなります。
【良いビブラートと悪いビブラート】
綺麗なビブラートは波形がととのっています。つまり、上記の「アー(基準音)」から、「あー(下がった時の音高)」に下がった時の音高が一律であること(下がり過ぎた音があったり、下がり方が甘い高めの音高があったりするのはだめ)。また、下がってから戻るまでの速度がどのターンも同じくらいの間隔や速度であること。
これらが守られるととても整って聞こえますし、さらに言うとその感覚が早すぎると、いわゆる「ちりめんビブラート」と呼ばれるものになってしまい、曲調によっては曲の雰囲気を壊してしまいます。ふんわりとした波形で整えられると最良ですね。このように波形が整っておらず乱れたビブラートになっていると、寸評に書かれるのは「語尾処理がいまいち」「ビブラートの波形が良くない」さらには「ロングトーンで音が震えていたor音ブレしていた」などのようにビブラートとすら認定されずただの音揺れや音ブレと認定されてしまう事すらあります。
【ビブラート難しいよ!どうすればいいの問題】
ではビブラートがきれいにできない時ってどうしたらいいのでしょうか。ここでびっくりなことを言います。
いいですか?大事なことなのでメモのご準備を。
ビブラートは使わなくても減点されません!
マジか!(マジやで)
曲調に合わへんビブラートを使ったりビブラートの波形に失敗したりすると減点されるのに、
原曲でビブラートを使っている箇所すらビブラートを使わなくても別にいいんです。
ロングトーンをブチッ!と切ってしまうのはもちろん「語尾処理を丁寧にしていない」という事で減点されますが、その「丁寧な語尾処理」はビブラートである必要性は全くないんですよね。
例えば「フェルマータ」を使うのも一つの手です。
フェルマータは、音が揺れないようにしっかりキープしながらふんわり音を小さくして絞っていくことです。マイクのリバーブ(エコー)をうまく利用しましょう。余韻を残して音を処理することができます。
音源(お口元)とマイク位置が近いと、音は厚みを持ってふんわりとした柔らかい音になるという効果があります。これをマイクの「近接効果」と言うのですが、この効果を上手に活かして、音を自然にふんわりと絞ることが出来るようになれば、ビブラートを使わなくても語尾処理の点において十分技術をみせることができると思います。
それでもビブラートにこだわりたいって人は「ビブラート 波形」などで検索したら色々なサイトが出てくると思うのでじっくり研究してみてくださいね。