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愛美 第4話
去年の年末に失恋してから
はや、一年経とうとしている。
その間に、恋はしたのはしたけど、
全く実る気配がなくこのまま年を簡単に越してしまう予感しかない。
毎日のように職場の仲の良い先輩に、前日の夜のやりとりだの、いくら語っても変わりようのない今後の見通しについてあーだこーだと話を一方的に喋りながらのランチが日課になりつつある。
意中の彼には今、の時点では彼女はいない・・・けど
もうなりそうな人はいる。
その人の話を聞きつつも、どーにかこーにかスベリ込めないかと
逆転を狙っている最中だ。
相手にアタシの気持ちはとっくにバレてるけど、
こっちがハッキリと告白をしていないからか、フラれてもいない
・・・という微妙な関係で進行中。
いや、告白したら確実にフラれる。
だから絶対しない、今は。
相手もフリようがないからか、突き離してこないのをいいことに
悪あがきをしているアタシもアタシだ。
どーしても彼がいい、なんとか彼の一番になりたい。
最初「彼女いらない」って言ってたけど
わかってたよ、
「いらない」じゃなくて「彼女にしたい子がいない」ってこと。
つまり、
それ言われちゃってるアタシは彼女になれない、ってこと。
ホント、わかってる。
彼のその「彼女にしたい子」の話を聞きながら、
自分に振り向かせるにはどうすればいいか探ってるけど、
もうわかっちゃてるんだよ。
いかにも「~するところがいい」ってあなたはゆーけど、
違うと思う。
きっとあなたは認めないだろけど、
行動とかそーゆーことじゃないんだってこと。
アタシも同じことしてたら、可能性あった?
なんて、絶対聞けない。
だって、違うんだもん。
そーゆーことじゃないって、わかってる。
何をするか
じゃなくて、
誰がするか
なんだもん。
それ言っちゃうと、もうアタシが何したって無理じゃんって思い知らされるから認めたくない
・・・今は、まだ。
あーーアタシが彼の一番になりたい!
じゃなきゃ、絶対、絶対ヤダ。