青いハンカチ
「おめでとう! はい、プレゼント」
今日は京子の誕生日なので、友人の夏美がプレゼントをくれた。
「わぁ、ありがとう!」
京子はウキウキしながら、プレゼントの箱を開けた。
中には、緑の模様がところどころにある、青いハンカチが入っていた。
変わった模様のハンカチだなぁと思ったが、可愛かったので気に入った。
次の日、京子はそのハンカチを使うことにし、ポッケに入れて学校に行った。
京子は青いハンカチがすごく気に入っていたので、学校の時だけではなく、出かけるときは必ず持って行き、とても大事にしていた。
でも、2年半もすると、ハンカチに穴が開いてしまった。
京子はすごく悲しかったが、仕方ないのでそのハンカチを捨てた。
それから2年半後。
ペンキで塗ったように青い空には、雲ひとつなかった。
人々は清々しい気分だった。
しかし、そんな気分はすぐに消え去った。
なぜなら、空に突然穴が開き、全てを吸い込んでいったからだ。
そして次の瞬間、地球は消えてなくなっていた。
青いハンカチ、別名『地球』