見出し画像

【音楽のススメ】#7 リーガルリリー 〜たかはしほのかが紡ぐ言葉たち〜

今回は音楽紹介をしていきたいと思います。

前回【音楽のススメ】を書いたのは3月のこと。そこから4ヶ月ほどが過ぎ、聴く音楽の幅も少しずつ広がってきました。ただ、聴く音楽の幅は広がっていても、好みは変わらず、どんどん広く深く、音楽に耳を傾けることができています。その状況が何よりも幸せです。





さて、今回紹介させていただくのはリーガルリリーです。
意外にも、特定のアーティストを紹介するのは、#1の古川本舗、#3のきのこ帝国に続いて3組目となります。



1. リーガルリリーとは?

 たかはしほのか(Vo. Gt.)、ゆきやま(Dr.)、海(Ba.)で活動する東京都出身のガールズバンド。2014年に結成。代表曲は『リッケンバッカー』『1997』『アルケミラ』など。同じく3ピースガールズバンドであったチャットモンチーに影響を受けている。岸田繁(くるり)、椎木知仁(My Hair is Bad)、セントチヒロ・チッチ(BiSH)など、音楽業界のファンも多い。今春、バンド史上最大規模となる全国13箇所を巡るコンセプトツアー『Light Trap Trip』を開催するなど、注目を浴びている。





2. リーガルリリーの魅力

正直、リーガルリリーは昨年頃から聴くようになったので、割とまだニワカな部分もあるのですが、そんなアーティストをどうしても紹介したい理由があります。

それは、タイトルにもある通り、《言葉》です。
Vo.たかはしほのか が紡ぐ言葉の力。これを僕はかなり感じています。

個人的な話ですが、最近は昔に比べて音楽を声やメロディを重視して聴くことが増えました。中学時代や高校時代は、自我の現れが凄まじく、[音楽 = 歌詞][音が良くても言葉がしょうもない曲は価値がない]と捉えていた時期もあったほどですが(笑)、段々と感覚的に音楽を楽しむことができるということを知るようになりました。今も歌詞を全く見ないわけではないのですが、あくまでも優先するのは音。そんな聴き方になっています。

しかし、そんな中で、リーガルリリーの曲を聴いたとき、歌詞を見ずとも、力強く言葉が耳に訴えかけてきたのです。もちろん、サウンド的な部分にもかなり魅力を感じたのですが、それ以上に1つ1つの言葉の使い方、組み合わせ方、選び方、そしてその発し方に強く惹かれました。


綺麗で、切なくて、不穏で、美しい。
今回はそんな魅力ある言葉をピックアップして、リーガルリリーの個人的に好きなフレーズを曲名とともに紹介していきたいと思います。








3. 個人的に好きなフレーズ9選

※順不同


風にとどけ / アルバム『Cとし生けるもの』に収録

流されてく命の流れ この街の癖なんだね

一言コメント:
"街の癖"という言葉の組み合わせがとても面白くて感動しました。疾走感のあるメロディも耳に残ります。






教室のドアの向こう / アルバム『Cとし生けるもの』に収録

中央線は今日も人が死んでしまったね。
あなたはどこにも行かないでね。

一言コメント:
このフレーズは、愛なのか、それとも憎しみなのか、心情でいうとどれに当てまるのだろう?と疑問に思います。少し不気味で悲しげなメロディと相まって、とても良いです。






子守唄のセットリスト / アルバム『bedtime story』に収録

朝焼け空 あなたの他に 思いつくことなんてないよ。
点滅した壊れた街灯 直す人の顔を知らない。

朝焼け空 背の高い人 女の人みたいな仕草。
瞬きをした睫毛の中の 暗い場所で君を溶かす。

一言コメント:
1番と2番のサビの歌詞ですが、1つに絞れなかったので両方挙げました。どちらもはっきりと綺麗な情景が浮かぶのがすごいなと思います。「朝焼け空」「背の高い人」「女の人みたいな仕草」この3つを並列するセンスが最高です。






まわるよ / アルバム『bedtime story』に収録

風にたばこの煙を食べさせ ため息
光を隠す君が愛しくて 笑えなかった

一言コメント:
"君が愛しくて 笑えなかった"というフレーズが特に好きです。歌い方もとても上手。上には挙げなかったですが、サビの「まやくのように うずくまる」というフレーズもかなり印象的で、"まやく"という単語と穏やかなメロディの不調和がとても面白い曲です。






リッケンバッカー / アルバム『the post』に収録

おんがくも人をころす。

一言コメント:
歌う側の人間がこの言葉を歌うという点が面白いと感じましたが、反対に、歌う側の人間だからこそ思うことなのかもしれません。最後には「おんがくよ、人を生かせ」というフレーズも出てきて、救われた気持ちになります。この曲も歌い方がめちゃくちゃ良くて、ライブで聴いた時の盛り上がりと感動は凄まじいものでした。






惑星トラッシュ / アルバム『Cとし生けるもの』に収録

雑踏のリズムに君の瞳を見つけた 僕の一等星だ。

一言コメント:
大切な人の存在やその瞳を星に喩える表現はそんなに珍しいものではないと思いますが、まさしく、これも零すような歌い方が絶妙なんです。






僕のリリー / アルバム『the Telephone』に収録

酒気帯びで地球をベッドにしたい。

一言コメント:
"地球をベッドにしたい"というかなり大胆な表現がかなり印象的です。"酒気帯び"という単語の音の響きも良い味を出していると思います。"リリー"という言葉を何度も繰り返すサビもとても心地よく聴こえます。





魔女 / アルバム『the Post』に収録

君の嫌いな相槌も解釈も表情を全部壊したいよ。
君の嫌いな友達も政治家も人間を全部壊したいよ。

一言コメント:
イントロからずっと不気味な雰囲気が漂う中で、サビで一気に発散する感じがたまりません。「相槌」「解釈」「表情」という3つの言葉を並べるあたり、大好きです。






overture / アルバム『the Telephone』に収録

ペットボトルのキャップをしめて僕ときみが生きてる。

一言コメント:
こちらは以前にも紹介しましたが、本当に大好きすぎるフレーズです。メロディは穏やかで上がり下がりもそんなにないのですが、出てくる歌詞が不穏な雰囲気を持っていて、このミスマッチがとても気持ち良いです。






いかがでしたでしょうか?

今回はリーガルリリーの歌詞を中心に紹介しましたが、一言コメントでもいくつか書いた通り、興味を持っていただけた方は、歌詞を目で見るだけでなく、是非Vo.たかはしほのか の声で聴いていただきたいです。表現力が本当に上手なので、一層曲の世界観に引き込まれて、美しく聴こえるのではないかと思います。






【音楽のススメ】の連載も早くも#7に突入しました。
まだまだ紹介したいアーティスト、音楽たちはたくさんいるので、これからも良かったら覗きに来てくださいね。



それでは!



〜参考にしたサイト〜
公式サイト:https://www.office-augusta.com/regallily/
音楽ナタリー:https://natalie.mu/music/pp/regallily04



▷ 【音楽のススメ】過去の記事

#1 古川本舗
#2 2020年檸の音楽TOP10
#3 きのこ帝国
#4 2021年檸の音楽TOP10
#5 読書にピッタリな音楽のオススメ4選
#6 最近のお気に入り曲 vol.1
(番外編)
・ 美しい詞 vol.1
・ 美しい詞 vol.2





Twitter:檸(@nei_monologue)
Instagram:檸(@nei_mono.gram)
Radio:檸のひとりがたり(Spotify)


~ラジオの最新回はこちら!~


↓blog & radio のお便りはこちらから↓


いいなと思ったら応援しよう!