途中で諦めた小説もどき
夏休み目前、学校からの帰り道。定期代をケチるために片道4キロほどの道を自転車で通学していることを少しばかり後悔し始めているこの頃。
自宅が山の中にあるが故に行きは下のため楽だが、帰りはとてもしんどい。だからといってバスは一本逃すと最低でも30分かかるし、そもそも高い。たかが数千円と思うかもしれないがど田舎に住む学生にとっては痛手である。
半分ほど進んだ頃、湿度が急激に上昇する感覚がした。
木々は風に揺れ、空は猛スピードで雲が覆い隠していく。降られるより早く家に辿り着けないだろうかと自転車のペダルを踏む足に力を入れた瞬間、頭にボタッと大きな水滴が落ちてきた。
間に合わなかったかと思うと同時に、カゴに入れたカバンの中の教科書やノートが全滅してしまうことを心配する。いや、それよりも電子辞書と携帯が壊れる!困る!
少しでもダメージを抑えるためにカゴから出して抱えて走る。
少しして足の階段が見えた。そういえばここにとても古い神社があったはず。自転車を止めて階段を登れば、大きな鳥居。そこをくぐればボロボロの小さな社。
とりあえず屋根があればいいと飛び込み、カバンの中身を確認する。
外側が少し湿っているが今のところは無事のようだ。段差を上がって閉じられた扉の前でチャックを開けて中の水分を飛ばすのを試みる。まあ湿度高いし誤差ではあるだろうけれど。
ポタポタと髪から落ちる雫を軽く絞り、手櫛で適当に整える。気休めだろうがハンドタオルで拭くかと思っていると背後でカタリと音がした。
振り返るとキィ、と軋む音と共に白く長い腕がこちらへと伸びてきて
「……おばけだ!」
そう言って雨の中走って逃げ出した。
雨の中、取り残された腕は少し落胆したようにだらりと力を抜いた。しかし、その下に先ほどの少女のカバンがあるのを見つけた。
それに触れようと再度手を伸ばすと、少女が走った先からまた誰かが歩いてくるのが見えた。よく見れば服には泥がついているのが見える。
何事かと慌てる様子を見せる腕に少女が気づき、ゆっくりと近づき段差に腰を下ろす。
「自転車乗ってからカバン忘れたことに気づいて急ブレーキかましたらこけて、そのまま自転車も壊れて、スマホも水没してこわれた……。」
「驚くほどに運がないな、お前。」
「喋った!?口ないのに!?」
「あるわ阿呆が!」
思い出してその場で整えながら書いてるから文おかしいかも
神様と人の1週間とかそんなやつだった気がする
3日間現世で仲良くして、3日間神隠しにあって、1日現世に戻って解決みたいなスケジュールかな
神隠しの詳細書くのだるくなってやめた