Moment's Notice
John Coltrane のアルバム『BLUE TRAIN』、side1の2曲目「Moment's Notice」をコラージュの作品にしてみました。
https://minne.com/items/29688595
「現在に集中し、心に浮かぶ想いや構想 idea; conceptionにそのまま従い、それを外に現実化していくこと」、これが『即興』の定義である。
私の場合、雑誌のページをパラパラめくりながら、気に留まるものを見つけ、ハサミで切り取り、貼る、パラパラする、ハサミで切り取り、貼る、という作業を繰り返すことで『即興』を体験する。構想や完成形などが存在することはなく、印刷物が次々に貼られ、画面はどんどん変化していく。制作空間には音楽が流れ、画面との対話、直感とともに作業が続く中、突然、画面から「終わりです」と告げられる。私はハサミとノリを置く。そこには初めて見る作品が存在している。
これは私にとって、身体性を伴う新しい音楽の聴き方であり、音という抽象を「形」にスライドさせるイメージをもつ真剣な遊びである。
レコード画像: https://www.waxpend.com/items/3585 (2023年6月8日閲覧)
佐々木健一『美学辞典』東京大学出版会、1996年、63頁。