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日本での年齢制限 [プログラマー35歳限界説 part3]

年齢制限シリーズの第3弾です。第2弾はこちらへ。

なぜ「プログラマー35歳限界説」が日本にはあるのか?

日本はおおよそ単一民族国家(詳細には他の民族もいますが)で、資本主義国家ではあるのに、社会主義的な社会構造なのが最大の理由です。

終身雇用年功序列などはその最たるものだし、私企業が副業の有無を会社が決める、また場合によっては、申請が必要だったり、社員個人の確定申告を会社がしてくれるなんて、守られているのか監視されているのか微妙な所。

日本では、入学、卒業、結婚、妊娠、退職など、人生の節目となるイベントの年齢がほぼ画一であるため、年齢による括りが出てきやすいのです。
近年、社会人大学など、大人になってから大学に入学し、新しい分野の勉強をする人や、修士や博士過程をとるために、学校に戻る人達も増えてはきているけれど、その数はアメリカ程ではありません。

その理由の1つに、企業が社員教育をしてくれる、社員を育てる、社員に投資する文化が日本にはあるからです。企業にとってプラスとなる、必要となる人材を育成をする環境が企業及び社会全体に整っているのです。
「企業が給料をくれ、教育までしてくれる」となれば、自らお金と時間を使って、修士や博士等の学位を得ようとする人は少なくなるわけです。

日本ほど、新入社員を毎年採用する資本主義国家はないです。
昔とは違い、転職も当たり前の時代になってきているが、まだまだ採用の際に、転職回数の確認する企業も多いです。
企業が、転職の回数の多い人を嫌う理由は、自社社員の時間を割き、人材育成をしても、リターンを得る前に辞められてしまい、企業側の「育て損」になってしまうからでしょう。

日本でも、独立してシステム開発を請け負うビジネスをしている人達を数人知っていますが、年齢限界説は聞いたことはないです。
そもそも35歳程度で出来なくなるような仕事で独立しようなどと普通は考えるわけがない。

では、一体誰が、どこから、この限界説が出てきたのだろうか?
おそらく、2次受け3次受けなどの下請け、もしくは、どう考えても無理のあるスケジュールのプロジェクトを続けている等、労働基準法を軽く越える長時間労働を10年以上続けた人達から出てきたのではないでしょうか。

そもそも、人は無理のある働き方を続けていれば、体力、気力も無くなってしまい、自分で考える力が必要となるプログラミングなんて、35歳ぐらいで限界になるでしょう。

日本の企業であっても、しっかりと長期に渡り、会社を成長させようと考えている企業で働いていれば、このような限界説など、出てくることはないはずです。
少なくとも1日8時間、自分の時間を費やす場所です。企業選択は本当に大事です。

今後、多くの日本企業は社員の職の保証をしなく(出来なく)なっていくでしょう。「必要とされる人材であり続ける」ことは競争社会で生き残る手段です。
35歳でも50歳でも65歳でも自分で考え、学ぶ努力を続けられる人でいたいですね。