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満員電車のオナラ

今週、東京で大雪が降りました。
いつもは車で通勤しているのですが、安全のため、その日は久しぶりに電車で職場に向かいました。
不要不急の外出は控えるようにとテレビでは言ってましたが、沢山の人が電車に乗られました。
満員電車も久しぶりです。
私は、亡くなった親戚の叔父さんが、お年玉として渡してくれる千円札を思い出しました。叔父さんのポケットに直接入れられていた千円札は、いつもぐちゃぐちゃに丸められています。
当時は、なぜこんなにも千円札がぐちゃぐちゃになるなのか、わかりませんでした。でも、今ならわかります。満員電車の私と同じように、もみくちゃにされていたのでしょう。

あれ?なにか匂います。
大変です。なんとこの状況でオナラの匂いがするのです。
かなり臭いです。37℃の高温でジメジメした場所に3日間、ぐちゃぐちゃの卵を放置したような匂いです。
鼻をつまみたくても、隣の男性と密着して腕が上がりません。
私は、隣の男性がこの匂いの元持ち主であることを疑いました。

しかし、その推理が間違いであることに私はすぐ気づきます。
なぜなら、この匂いの元持ち主は私だからです。
先ほどの千円札のくだりを考えている時にオナラをしていたのを忘れていました。
大腸という高温で湿度も高いところに、私は便を3日も溜め込んでいるのです。
激臭に決まっているじゃないですか。


今年で30になる私、結婚して子供も授かり、女性にモテたいという気持ちがすっかり無くなりました。
その影響で、いつの間にか恥じらいというものがなくなり、無意識のうちに所構わずオナラを撒き散らすモンスターになってしまったのです。
もちろん、同じ電車に乗り合わせた方には申し訳ないという気持ちでいっぱいです。でも、恥ずかしいという気持ちは清々しいほどありません。おかげさまで、お腹も清々しいです。

最後になりますが
この場を借りて、昔から言ってみたかった憧れのセリフを言わせてください。
 【ぜんぶ雪のせいだ。】

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