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9月26日(月)FX売買方針

【 マーケット概況 】
 欧米の高インフレの長期化と金融引き締めによるユーロ圏景気の後退が懸念される中、英国が発表した大規模な減税と大幅な借り入れ増額で金融市場に動揺が広が広がりました。トラス英政権が打ち出した1972年以来の大規模な減税策と国債増発計画をきっかけに財政悪化懸念が強まると、英国債相場が暴落(利回りは急騰)。英株安・債券安・通貨安の「トリプル安」となりました。市場では「今回発表された一連の措置に伴う費用は英国の財政では賄いきれず、通貨危機を招く恐れがある」「ポンドが信用を失うリスクがあり、1ポンド=1ドルのパリティまで下落する可能性がある」との声も。世界同時株安の様相が強まる中、主要通貨に対してリスク・オフのドル買いが先行。ドル円反発、ユーロドル下落、ポンドドル急落、ポンド円下落直近安値更新。
 欧州株式市場はインフレの長期化で主要中銀が積極的な金融引き締めを当面継続するとの見方が強まる中、景気への懸念から株売りが先行し、ロンドン・フランクフルトは大幅な下落。ニューヨーク株式市場は、米連邦準備理事会(FRB)の大幅利上げが続くとの見方から、米景気後退への懸念が強まると幅広い銘柄に売り。ダウ・ナスダック共に続落。
 原油先物は、世界的な金融引き締めで景気減速は避けられず、エネルギー需要鈍化への懸念が再び持ち上がると売り優勢となり大幅反落。金先物は米金利が上昇して金利を生じない金の魅力が薄れたこと、為替相場でドル高が大きく進みドル建て金の割高感が高まったことで売りが強まり反落。金融マーケットは全般リスクオフの流れとなりました。


【 主な経済指標 】

本日の主な経済指標・イベント・要人発言

 要人発言には注意しましょう。


【昨日の結果と本日の売買方針 】

 金曜日は様子見。ファンダメンタルとテクニカルの乖離もあって正直悩む日でしたが、負けないためにここは勇気ある撤退(様子見)をしました。

 

通貨別想定デイトレンド・売買方針

 主要国政策金利がほぼ出揃いましたが、地政学的リスクと英国の経済対策による影響で、流動性資産がリスクオフとなっています。つまり機関投資家・大口ファンドの流動資産の動きが低下しています。しかし、到底一日でこの混乱から戻るというのは無理な話。振替やポジション調整はまだ数日かかると見ています。となると消去法でドル買いとなります。
 原油価格は戦略備蓄が減少しており、OPECの増産が見込まれないことから長期目線では堅調な動きとなるでしょうから、カナダドルも買い目線。しかしあくまで長期目線です。上位足での押目買いでしょうか。
 
 デイ目線では無難にドル買いから。本日早々のポンド売りは手の着けようがなく注文していませんが、ポンドの売りは継続。ポンドはボラが高いので個人的にはポジションは持ちたくないのと、このカオスからポジションを取るのは危険だと思います。よって流動性の高いポンドドルの売り。

【ポンドドル】1.0700戻り売り、ストップ1.0760、パリティ狙い

【ポンドドル週足】21EMA(黄色)

 まずは過去のサポートを週足で。当然下抜けているのが分かります。つまりトレンドフォローで考えるとダウントレンドなので、ここから買うやつはおる?おらんっ!ということで「戻り売り」が基本となります。

【ポンドドル日足】一目均衡表・21EMA(黄色)

 日足でも圧倒的な下げ。ここからの逆張りは、潤沢な資金を持っている人と地政学的リスクが払拭されるまで待てる人だけに限定されます。

【ポンドドル時間足】Fibo-Pivot・ストキャスティクス・21EMA日足ベース(黄色)

 かなり苦しい戻り売りですが、金曜日からの下落幅4割戻り近辺を想定。欧州時間での動きに期待しています。英国の4Qではリセッションは避けられないとの要人発言と思惑もあり、ポンド売り目線には変わりはありませんが、ボラが高い分だけ、どこまで戻るかが肝となります。今日は心理的節目1.07ジャストから売りとして、ストップは深めの1.0760(60pips)としました。6万円は痛いですが、リスクは取る価値があると判断。


【気になるところ】スイスフラン
 スイス中央銀行ジョーダン総裁「追加利上げは避けられない」はマイナス金利脱却だけではない大きな変化。更に「為替市場で積極的に行動する準備ができている」との発言から、常套手段の単独介入を示唆。このことからユーロスイスの直近安値からの買いを発注しますが、50pips毎にナンピンするので資金管理が出来ないと口座が溶けます。慣れていない人は止めましょう。

【ユーロスイス日足】一目均衡表・21EMA(黄色)・ATR

 とっくにパリティを割っていますが、ここまでスイスフランが買われるとSNBも介入する可能性が高まりました。日足で見る限りユーロ安は継続しており、今後もユーロはファンダメンタルで軟調であることには変わりがないので実弾投入せざるを得ないという印象です。ではどこから押し目買いとするか。

【ユーロスイス時間足】Fibo-Pivot・ストキャスティクス・RCI・21EMA日足ベース(黄色)

 3発入れましたが、打診0.94500 打診0.94000 メイン買い0.93500 としました。地政学的リスクの高まりから、どうしてもユーロ売りは強い場面。しかし、SNB高官発言からユーロ買いの介入は近いと見ています。
 今日の東京時間での反発は、
  ①ユーロ売りが多すぎた。
  ②木曜日のロング勢のストップ狩り。
  ③木曜日からのショート勢の利食い。
 いわゆるカバーが出たということ。
ここから意識されるのは、一旦付けた東京時間の安値0.94040です。ここまで押さなくても介入するかもしれませんので、上の0.94500で打診を入れました。ちなみにこのユーロスイスはデイトレードではありませんので、売買方針には入れていません。ご承知おきください。


【所感・・・・知らんけど】
 以前から市場では「スイスフラン」「円」は介入通貨として警戒されてきました。24日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の「FRBは例外的で異常な混乱に対処している」は今回の日銀の通貨介入も含めていると思われます。金融マーケットの独立性を守ってきた米国の立ち位置が変わったとも見受けられます。イエレンさんのコメントも無く、不可解な事象が継続しているという印象です。ドル売りを容認しているのでしょうか・・・・

 英国のトリプル安ですが、日本でのトリプル安は1990年1月株価暴落がきっかけとなり、その後の金融政策に大きな影響を与えた事象でもありました。



では
今日も負けないトレードを!

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