決戦の金曜日。内閣不信任決定直前の泉代表会見
この日は、臨時執行役員会がこの後開かれて、不信任案決議提出となった為、筆者も取材と咀嚼に時間を要しました。一連のまとめは先に配信させて頂きましたが、本日は週明けて幹事長会見の日でした。おっとその前に、先週末の泉会見のレポートがまだでしたね。
どうやら背景も週末に確認し、様々に理解ができた上で、党本部の議事録を丁寧に確認すると、さまざまな発言の訳もわかり、何とか皆さんにお伝えできそうな迄になりましたので、特に確認の必要な辺りについて記す事にしますね。
こうして議事録を見ると、本当に泉さんの発言はタイトにまとまっていながら必要な説明は全て丁重に行われています。ただ、質疑や演説と違って、プロとプロの連絡の為の会話ですので、見事に無駄が削ぎ落とされていて、大事なポイントを聞き落としてしまう人が多いのですね。それで要らぬ誤解が突っ走っている場合もあります。
いやあそれにしても、会見会場って明らかに洗脳波がすごいんじゃないかな?シナプスがバランバランになってしまい、自分の事を考えるのが精一杯。私だけではなく、他の記者さんも聞き落としは良く出現していて、何度か同じ質問が出ます。
(但し、横田さんについては先週の見返しや番組での発言などの予習していない💦)
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2023年6月16日(金)10時30分~11時00分
発行/立憲民主党役員室
★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/cdXlHHPLBuc
■冒頭発言
この本会議(刑法の改正、LGBT法、防衛費の財源確保法)の終了を受けて、これから緊急の執行役員会を開催し、「今国会の岸田政権の運営に対して」の対応を決定したいと思っています。
政治課題というのはたくさんあって、きのうも北朝鮮のミサイルが発射されています。警戒体制というのは自衛隊も四六時中取っている。こんな時に解散権を振り回すようなものではない。解散をすれば、国政の停滞を招くというふうにも言われているのですから。
ここまでの通常国会で、立憲民主党は条約を含むと賛成率は約8割、79%ほどになっており、決して反対ありきという姿勢で臨むのではありません。多くの対案を出すということも努めてきました。その修正が実ったということで今、最終参議院にかかっている、或いは可決されたものもあります。
さて、不信任案決議お検討するにあたってですが、国民経済は疲弊っしているのに対策もろくに取れていない為、生活や将来に大きな不安が漂う最中です。そういう中で、防衛増税、そして社会保険料の引上げということが政府からは示されていて、国民の気持ちと生活は無視されています。
入管法やLGBT法案で当事者を無視するような案ですとか、児童虐待防止法(ジャニーズの関係)でも協議に取り合わないなど、全く政府は当事者に寄り添わない姿勢であったということも大変な問題だと思っています。
国会最終盤では、マイナンバーカードの、さまざまなトラブルが起きている中で、いわゆる現行の健康保険証を一方的に廃止していこうという、かなり無謀な乱暴な取組をしているという岸田政権ですから、今まで挙げたようなものに対して信任をするのかどうかというところを持っていきますし、またこれらの内容について、信任するのか不信任にするのか、各党に問われていると思います。
解散権を握っているという意味でやはり総理には絶大な権限があるのだなと感じました。全ての衆議院議員の身分を剥奪することでもあるし、その権力をちらつかせる事で国会の進行にも影響を及ぼしてしまう。「国民に信を問う」ということも、総理がその言葉をどれだけ重く使っているか総理の覚悟や自覚が問われるということです。
総理には、今回の姿勢というのは過ちであると、ご注意申し上げたいです。解散権というのは、もっと重要な権限であるのです。一国の総理としていただけない、あってはならない姿勢だと思います。
■質疑
【共同通信】
改めて150議席を取れなかった場合は辞任されるというお気持ちに変わりはないかと、また、党勢拡大に向けてどう取り組むか?
【代表】
変わりはありません。もう来週中にも150名はクリアします。更に面接には良い人材が来ています。いい人材で固めて身近に顔の見れる活動をして、我が党こそが、自民党ときちんと論戦をしている政党なんだということを示したいです。
【共同通信】
内閣不信任案提出の判断のタイミングだが、刑法とか修正案に一緒に取り組んできた重要法案が成立することを待って判断する、という理解でよろしいか。
【代表】
当然、共同提案した法案の可決、との関係でタイミングを考慮してきたという経過はあります。
※ ↑注目点です。
しかし、内閣不信任案というのは、何法ではなく今国会での内閣の対応全体を判断するというものなのです。その党が、国会全体を総括するというのが内閣不信任案の判断になっていくということです。
【共同通信】
岸田総理の諸課題への取組や、今回の解散の見送りや、解散をにおわせて見送ったという背景も含め、総理大臣の任にふさわしいかどうか、お考えを伺いたい。
【代表】
当然、ふさわしくないでしょう。
【共同通信】
松原仁さんの離党届が受理されたかと思う。今回の一連の経緯について、どうお考えになるか。また、東京26区から出馬された場合、立憲民主党としてどのように対応するのか。
【代表】
これは「10増10減」に伴う選挙区の新設ですとか異動ということについては、まずはやはりその現職の所属議員の意向というのは最大限尊重されるものであるとの共通理解であるはずでした。しかし、都連の中で自主的な原則というか候補者選定のルールというものを作っていたようで、都連に注意しました。
【NHK】
先ほど有志の立憲民主党の議員が、「野党候補の一本化を目指す会」ということで会見をされた。代表が日本維新の会や共産党との選挙での協力はしないというふうにこれまで言ってきたとは思うが、こうした議員の活動、会見についてどのように受け止めているか教えていただきたい。
【代表】
有志の会の皆さんからも、ぜひ話を伺いたいと思います。できる限りの一本化というのは、当然立憲民主党としてはそういうことについて可能性があるならばそうしたい、ということの姿勢はずっと根底にありますので。
むしろ他党がなかなか応じない難しい状況の中で、どういった手法が考えられるのか?私は仲間達に率直に意見を聞たいと思いますし、実際に力も貸してほしいと思っています。
私がこれまで言ってきているのは何かというと、野党一本化の構図が成らないのであれば、当然ながら自分たちの主張というものを明確にして訴えていかねばならないだろう、とそれから、姿勢としての問題点として、他党や他党支持者への依存心は良くないと述べていた迄の事。
【北海道新聞】
今、有志の会の方にお話を聞くということで、これまでおっしゃっていた「単独でやる」という方針を変更する可能性もあるのか。また、現在53人集まっているというお話があった。これだけ多くの議員がそういう一本化を目指しているということに対しては、どのように代表は受け止めているか。
【代表】
当然、仲間たちのさまざまなアイデア、考え方、これは聞きたいと思います。すぐ方針を転換するしないという話ではなく、実際にできるものかどうかということも加味して考えていくべきことだと思います。基本的に、言うは易しです。その中で、どのようなことを具体的に行動としてしていくのが問われるのです。
【時事通信】
松原議員の件について伺いたい。先程、離党届後の調査を経て、注意を行ったと仰ったが、離党届を提出する前に党本部が調整するなど対応を取られるお考えはなかったのか。党本部の、党執行部の対応に問題はなかったのか。
【代表】
調整は、党本部としても、これまでもしてきました。
【時事通信】
共産党との共闘を次期衆議院選挙でやらないということを表明されたが、そのこれまでの泉代表の考えを見直すお考えがあるのかどうか。
【代表】
全体的なケースバイケースの考え方は、これまで説明してきた通りで、別に何も変わっていません。
【時事通信】
立憲の衆議院議員の過半数以上が集まったということだが、泉代表の日本維新の会や共産党との選挙協力を否定する路線が党内で支持を得られていないのではないかと思うが、この点はいかがか。
【代表】
その推測は、まず受け止めたいと思います。
【クミチャンネル】
維新はもちろんだが、維新とか国民民主党に水を向けたような政局の中で、必ずしも自民党に有利な解散のタイミングではないと思うが、その辺は代表は疑問に思わないか。どういった目的を持つ解散であるというふうに定義できるか。
【代表】
どういう事でしょうか?
【クミチャンネル】
そもそも解散に向けた動きが出た理由というのを、どう捉えているのか問うている。自民に不利なタイミングで、何を目的にした解散だったのか。露骨に改憲勢力であれば「別に自民党議員でなくてもいいんだ」というような動きだとは思われないか。
【代表】
それもそれぞれお考えはあるのだと思いますが、基本的に私が答えるにしては、他党のことだと思います。
【クミチャンネル】
公募に関して、どれくらい応募が来ているのか。また、若く優秀な方々のリクルートをどんなふうにやっていくおつもりなのかお聞きしたい。
【代表】
件数ということについて選対のほうにまた聞いていただけませんか?リクルート方法は、凡ゆる方法です。
【堀田喬カメラマン】
今解散をすれば立憲の傷は浅いと、野党第1党を何とか保てるというような声があるということを言っている立憲民主党の現職の方が多い。この声は泉さんは聞いたことはあるか。
【代表】
あります。その人なりの考えというのはいっぱい聞いています。先ほどのいわゆる有志の皆さんの考えというのもあるでしょうし、その両方の考えを持っている方もいるでしょう。
【堀田喬カメラマン】
千葉5区の補選では泉さんも一本化ということを肯定していたと思うが、あの時に先に手を挙げたのは国民民主党推薦の岡野純子さんだった。立憲が我が身を滅して岡野さんに一本化するということの気持ちはあったのか。
【代表】
さまざまな選択肢というのはやはりあって、これは政党としてもちろん譲れないものというのは、それぞれの政党、両党あるわけですが、前提条件をなくして対等に話し合いたい、と常々発信をしてきたつもりではありますが。。。。