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デカフェじゃなくても良いですか

結構スタバに行く。


新卒で勤めていた会社の最寄り駅にスタバが併設されていた時から、考え事や本を読む際、主にひとりで利用している。春夏はアイスコーヒー、秋冬はソイのカフェミストで、飲み切ったらテイクアウトでワンモアをいただいて帰る。やってられない程暑い夏の日はマンゴーパッションティーフラペチーノ。だいたいサイズはグランデ。完全にパターンが決まっている。


今住んでいる部屋の窓から見えるくらいの距離にスタバがあり、結構な頻度で利用している。帯広の生活では出かけるところがほぼ無いので、とりあえず来てしまう。札幌や東京、帰省等、遠方に行く用事が無い週末はほぼ確実に来ているのではないだろうか。新潟に住んでいた時も古町のスタバを結構使っていたが、今回のお店がおそらく過去最も利用していると思う。
居心地が良く、混雑の具合は時間によりそれぞれだが、いつ行ってもほぼ座れる。話している人、勉強している人、家族連れ等、それぞれの客層があるので、気を使うことも少ない。あくせくと頑張っていらっしゃる店員さんをぼーっと眺めてしまったりもする。
夜は人もまばらで、人気(ひとけ、人の気配)のある落ち着いた空間に救われている。そもそもお店が豊富とは言い難いので、夜遅くまで開いている貴重な場所なのである。他にはマックぐらいしか無い。
この場所で考え、言語化し、読んだ本や、書いたことが、今と次の行動に繋がっている。たぶんそう遠くないうちに帯広を離れることになるが、間違いなくプライベートで最もお世話になった場所といえる。


さて、逆流性食道炎になってしまい、カフェイン摂取を避けるべきと自覚していた私は、自然とスタバへの足が遠のいてしまっていた。フラペチーノという選択肢も考えたが、甘いものが好きなわけでもないので、常飲するには無理があった。
が、スタバにはカスタマイズでカフェインレスコーヒー、いわゆるデカフェのものがある。全く頼んだことは無く、気にかけたことも無かったのだが、この手があったかと試してみることにした。
恐る恐る飲んでみる。しんどくならない。全く問題無かった。味も違和感無く、美味しくいただけた。
大変感動した。好きなものを好きなように飲める有難さを感じた。


それ以来、毎回デカフェにしていたのだが、少し気になっていることがあった。デカフェはアイスコーヒーと同じく、ピッチャーに淹れてストックしてある様だが、ストックされていない時もしばしばあり、無い場合は5〜10分程度時間をかけて淹れてもらう。確率としては体感半々くらい。私としては全然待つし、むしろわざわざ淹れてもらって申し訳無い気持ちの方が強かったのだが、そんなことを繰り返していたらデカフェおじさんとして店員さんに覚えられてしまうのでは…と危惧していた。


数ヶ月経ち、逆流性食道炎の症状もかなり軽減されてきたので、先日久しぶりに普通のアイスコーヒーを注文した。すると、店員さんに「デカフェじゃなくても良いですか」と聞かれてしまった。やはり恐れていたことが起こってしまったのである。これは恥ずかしい。店員さんに敬意を払うと共に恥ずかしくなる。
「すみません、有難うございます」みたいなことを言いながら、アイスコーヒーを受け取り、恐る恐る飲んでみる。しんどくならない。


デカフェじゃなくても良さそうだった。



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