ことしの反省

2015年もおしまいだ。よくここまで辿りつけたものだ。いやほんと。

2013年から自分の胃がん発見→手術、2014年10月の母の死、引き続き12月に父の死と「死」の影にとりまかれ続けの我が家だったな。なんと言っても母の四十九日の次の日に父が亡くなったせいで、茶の間の仏壇の前に100日ちかく母の骨箱と父の骨箱がいれかわり安置されることになってしまい、陰気な雰囲気に耐えられなかった。家族がいっぺんに二人いなくなり、茶の間でくつろぐ人がいなくなってしまった。家の中が氷づけになったように、冷えびえと暗くなった。

気分を変えるべくアパート借りて一人暮らしを強行。海のそばの明るいいい部屋を見つけたと思ったけど、次からつぎへと『住んでみないとわからない』トラブルが起きて、結局5ヶ月で実家に戻ってきた。やってることが滅茶苦茶だ。お金も無駄遣いしただけ…。家族の死に気が動転してしまい、一人でくるくる舞いを演じただけという結果に。(兄貴にも迷惑かけた)

先日両親の一周忌をすませた。1年もたてばさみしさも消えていくんだな。相変わらず茶の間に誰もいないのはさみしいが、仏壇にろうそくを灯せばなんとなく納得するようになった。ち~ん…

今年の反省点というよりは、今年じたいがまるごと反省するべきものになってしまった。もうこんな年はたくさんだ。

しかしそれにも増して今年いちばん驚いたのは「水木しげるがこの世を去ったこと」。100歳まではふつうに生きると思っていたので全く予想外だった。 とりあえず手に入れた「のんのんばあとオレ(コミック版)」と「完全版マンガ水木しげる伝(下)」を読んだ。『すべてのものは運命に逆らえない』と妖怪小豆はかりが言う。『死の向こうに何があるのか?…さんざん調査もし、取材旅行もした…わからないというわけらしい』と妖怪研究に一生をつくした水木しげるが言う。怒涛のような人生を送った水木しげる伝全3巻の最後のコマは「チーン」で終わる。やっぱり人間は最後は「ちーん」で納得しないといけないようだ。

来年はもうちょっと落ち着いた人生をあゆみたい。墓場で霊と会話できるようになれば上々だろう。水木しげるの漫画ももっと読もうと思います。






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