ヘッドハンティングされたはなし
今回は、ヘッドハンティングについてです。
・・・正直なことを言うと、ヘッドハンティングなんて、マンガだけの話だと思っていました。(笑)
私はこちらの漫画↓を読んで、「へえ~、上の世界にはそういうことがあるんだな。」と思っていました。
ヘッドハンティングとは?
単語を読むと「Head(頭)」+「Hunting(ハンティング・狩る)」。
・・・首狩り族みたいですが(苦笑)、要は会社のトップや要職の候補者を、よその会社から「引っ張ってくる」ことを意味します。
実は、企業の上層部は意外に人材不足だったりするのです。
会社を運営したり、重要な職を任せられそうな人を常に探しています。
日本の企業では社内の持ち上がりが多いかと思いますが、外資系などはほとんど同業もしくは他の業種が違う企業の「同じようなポスト」から引っ張ってくることもあります。
もちろん、その人を採用する企業の目的にもよりますが、一般的なヘッドハンティングを検討する企業側の理由としては、以下の3点などを挙げることができます。
<企業がヘッドハンティングした人材に期待すること>
・同じようなポストを経験しているため、着任時からすぐ即戦力として働くことができる。(専門分野やその役職での経験がある)
・その人の持つ「対外的な人脈」(顧客・関係企業や官庁へのコネクションなど)に期待できる。(天下りと同じ理由)
・他社から来たので、社内のしがらみがなく、第三者目線で仕事を進めることができる。(決断力を期待。時にはリストラの施行者だったり...)
ヘッドハンティングは、ポストにもよりますが大抵がヘッドハンティングを専門にしている会社がしていることが多いです。
そして、もしよい人材だと判断されると、その後も末永く連絡が来ることがあります。
信用がモノを言うことなので、その後また別の案件で声をかけてくれたり、また「いい人材の紹介はいい人材」ということで「こういうポストで人を探していますが、誰か心当たりはありませんか?」という形で訊かれることもあります。
私がヘッドハンティングされたとき
ある時、会社で「誰か分からない方」からの電話を受けました。
出てみると多分秘書の方がかけてきたのか「代わります」という感じで、担当の方に取り次がれました。
その方は簡単に名乗ってから、以下のように切りだされました。
「・・・実は、あなたにとあるポストのお話があります。ご都合のよろしい時に、どこかでお会いできませんか?」
勤めている会社に直接かかってきたのはものすごく驚きましたが、こんな感じでコンタクトが来るんだ~と興味津々でした。
そして、会社名と連絡先を教えられ、「〇日から△日の間で、都合の良い日程を教えていただけますか?」という感じでした。
私は、後日その会社に行って、オフィスでお話を伺いました。
とあるポストの提案を受けましたが、条件が合わず(遠隔地)今回は残念ながら…ということになりました。が、是非今後もコンタクトを、と先方から言われました。
担当の方と話が終わったら、副社長が挨拶に見えられました。
結構、大事にされているな~という印象を受けました。
ちなみに私に声をかけてくれたのは外資系のヘッドハンティング会社で、担当者も日本語の上手な外国人でした。
私がヘッドハンティングされた理由
ちなみに、私を推薦してくれた人は教えてもらえませんでしたが、ちょっとだけ心当たりがありました。
私は当時、30代中盤。某有名大企業とのプロジェクトを終えたばかりでした。
小ぶりなプロジェクトながらも、終えてみるとかなり多方面に反響があったものだったので、結果的に目立ったのかもしれません。
今回提案のあった職種から見て、多分そこ辺りからかな?という感触がありました。
その後のはなし
その時、私に来たオファーはお断りしたのですが、その後何年かしてからも、時々「このようなポストに興味はありませんか?」「その後、どのような状況ですか?」といった形で、何度か連絡を頂きました。
一度は私では役不足なぐらいのかなり高いレベルの職位に「誰か心当たりはいませんか?」と聞かれたので、自分の元上司を推薦したことがあります。(元上司だけは沢山います。笑)
その時のその元上司も、私からということは特に伝わっていなかったので、「誰が推薦したんだろう?」と興味があったようです。(元上司は、条件諸々から結局断ったようです。)
ヘッドハンティングされる条件
ということで、どんなことがあればヘッドハンティングされるのか?の条件を考えてみました。
◆ 目立った成果があった
何か目立った成果があった後、業界やその周囲から注目を集める場合があります。
◆ 仕事のデキる有能な人が近くにいる
仕事のデキる有能な人は、その人自身がヘッドハンティングされていたり、そういったコネクションができやすいです。
◆ 人望がある
「いい人だな」と思われている場合は、よりそういった運を引き寄せやすいようです。私の知っているとある方は、20代のころからヘッドハンティングを受けていたと聞きました。とにかくすごく人望がある方です。
◆ 可能性がある
たとえそんなに目立った成果が無くても、上記のように有能な人の近くで人望がある存在で、「いい影響がありそうな可能性がある」人は、業界でも何かと覚えがよいようです。
番外編:ヘッドハンティングをしたはなし
実は、私自身がヘッドハンティングを行ったことがあります。
当時働いていた企業で、急遽新しい部署を立ち上げるために即戦力を集める必要がありました。
そのため、小さな採用プロジェクトが立ち上がり、私はその責任者になりました。
実は当初は人材登録会社に探すのをお願いしたのですが、私達の望む人材が確保できなかったので、「直接探そう」ということになったのでした。
その際に、実際に人事の社員を使って情報収集をしたり、同じ職種で成果を挙げている人にお願いして紹介して頂いたり…ということをして探しました。時には、自分で接触しに行ったこともありました。
そうやって、オファーしたい人材のリストを作り、その後日ヘッドハンティング会社を通して、直接接触してもらい条件などを詰めてもらいました。
ただ、最後のクロージングに当たる説得は、私が担当しました。
実は、リストの1位の人からは断られたのですが、人柄もよく大変優秀な方で、断られた後に「こんな方はどうですか?」と数人紹介してくれて、実際にその中から1名を採用しました。
その採用プロジェクトは2か月かかりましたが、結果として希望した5名を採用でき、その後は新部署での成果も上がったので本社からも評価してもらいました。
・・・このプロジェクトを終えて強く感じたのは、「いい人のそばにはいい人が集まる」ということでした。そして、いい人は何かと引き寄せる運も持っていました。
ヘッドハンティングは一つのチャンス!
ということで、ヘッドハンティングは実在します。
映画や漫画の話だけではありません。(笑)
もしかしたら、ある時突然、あなたにもヘッドハンティングのされるチャンスが来るかもしれません。
それが一瞬のことで終わるか、末永くつながるご縁になるかは、あなた次第。
もし、ヘッドハンティングされるような事態になった時には、慌てず騒がず、是非楽しんでチャンスをモノにしてください!
その時もし断っても、その後の可能性が広がる場合もあると思います。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!