あっちゃんへ Part3
軽く続きものになっているので、未読の方はよかったらこちらからどうぞ。
あっちゃん、昨日はLIVE Streamingの最終日でした。
配信されたのは「"THE PARADE" ~35th anniversary~ HIGH SIDE」。
はい、そうです。52が散々悩んで行かなかったLIVEです。
たこ焼き娘たる私が主導権を握っていたら四の五の言わず参戦だったんですが、目覚めたのはつい最近なので決定に関与することができませんでした。
マジむかつく。
でも、コロナに罹患すると途端に生活が行き詰まる上はできるだけリスクを避ける、という52の判断は当時としては仕方なかったのでしょう。それに、こんなことになるなんて、誰も思っていませんでしたから。
以前、あっちゃんは「祭りがあったとして、最中の盛り上がりより終わった後の寂しさを思うような子供だった」と言っていましたよね。
実は私もそうなんです。
LIVEにしても、始まる前から「終わっちゃったなあ……」とトボトボ歩く自分を思い描いてしまいます。これって本当に損な性分ですよね。何をしても寂しさがつきまとうんですから。
そして、この寂しさには常に孤独がセットで付いてきます。
最近、52がしょっちゅう言うんです。
かけがえのない仲間に囲まれ、理解し合える友がいて、慕ってくれる後輩たちがいて、熱狂的なファンに長年支持され、大事な家族もかわいい猫もいるレジェント級のロックスター。そんな人が抱えていた「孤独」とは一体何だっただろう、と。
あっちゃんは、幼少期の経験やお母様を急に亡くされたことなどを原因としてよく語っていましたよね。でも、それだけでは説明がつかない気がする、んだそうです。
ある種の人間は生来❝孤独❞がスティグマとして魂に刻印されていて、あっちゃんはその最たるものなんじゃないか、って。
たこ焼き娘たる私はそういう難しいことはあんまりわからないんですけど、今、52の中ではいろんな揺らぎがあるみたいです。あっちはあっちで、ずっっと塞ぎ込んでいるので、家の中が鬱陶しいことこの上ありません。
誰かと話をして発散したくてもBUCK-TICKのバの字が出ようものなら私が大泣きを始めるから無理だし、52も気力がなくてちょっとした雑談だけでもしんどいみたいだし。数少ない出来ることが、私がこうして思いを綴るのと、どこかにふらりと一人で出かけること、ぐらいなんです。
そんなわけで、先日21日、群馬へ日帰り旅行をしてきました。いわゆる傷心旅行というやつです。行き先はもちろん藤岡と高崎です。私がずっと行きたかった街です。52はそんな気持ちはすっかり忘れていたみたいですけど。
当日は朝早くに家を出て、ローカル線で3時間半ほどかけて行きました。あっちゃんは軽い乗り鉄だったみたいですけど、実は52もそうなんです。いいですよね、車窓に流れる景色をぼんやり眺めながら旅するのって。
藤岡ではあっちゃんたちが通っていた高校の跡地と、あの伝説の聖地・今井商店に参りました。ここに若き日のメンバーがいたと思うだけで、なんだか心が慰められました。
みんな、ここで退屈を捨てたんですね。
勇気を振り絞り、今井商店にも入ってみました。店内では、今井さんのおばさまが店番をされていました。すぐに写真撮影の許可などくださったあたり、さすが対応に慣れていらっしゃいます。
そして、少しだけお話させてもらい、おばさまからあることを伺ったのですが、これが私と52の気持ちを大きく救ってくれました。内容は伏せておきます。ただ、あっちゃんは今安らかだろうと確信できる、優しいお話でした。
あっちゃん。
あの日、お知らせに茫然自失だった私に「大丈夫」と言ってくれたのは今井さんでした。あの言葉は闇に差し込んだ一筋の光でした。
そして、この日は、おばさまが寄る辺なき思いのまま彷徨っていた私の心に落ち着き先を示してくださいました。
今井一族は、私の命の恩人です。いや、大げさでなく。
だって、あのままなら本当に鬱を発症しかねませんでした。仕事ができなくなったら、私なんてソッコー餓死です。餓死。
でも、お二人のおかげで、立ち直るための足場を掴むことができたんですよ。これがどれだけありがたいことか。
今井商店で購入したライターは、これからもお守りとして大事に持っておこうと思います。そうそう、あっちゃんの写真の前に置いているそれです。いいでしょう? 今井さんの髪色に合わせて選んだんですよ。
午後からは高崎に向かいました。
まず、「焼きまんじゅう だるま本店」さんでお昼ごはんがてら焼きそばと焼きまんじゅうを食べながら、8月に突然お店にやって来たというアニイの超いい人伝説を拝聴しました。アニイ素敵。アニイ最高。聴きたい人はだるま屋本店さんにGOだ! だ。直筆サインもあるよ!
食後は「今井な商店」さんに行きました。BUCK-TICK大好きなご店主が、BUCK-TICKグッズ専門のリサイクルショップを営んでおられます。
こちらではBUCK-TICK話に花を咲かせることができました。お約束どおり、泣き出す失態はやらかしたのですが、でもこちらは笑って許してくれるだろうという安心感があったのでそれほど恥ずかしい思いはしませんでした。また、貴重なものを色々と見せていただき、心の点滴になりました。ありがとうございました。改めて御礼申し上げます。
お店を辞去した後は高崎駅前のTOWER RECORDへ。錦糸町と並ぶ二大BUCK-TICK店ですね。こちらではアニイの自伝をゲットしました。どうやら最後の一冊だったようです。ラッキーでした。
しかも、この本は魔法の本だったみたいなんです。
どんな魔法だったのかは、また明日にでも。
52が今日はもう休みたい、と言っているので。
なにかと小うるさいオバハンですけど、私と一蓮托生である以上、労ってやらなきゃいけません。
じゃあ、あっちゃん。またあした。
今夜は大好きなこの曲を聴きながら静かに過ごします。
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