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フリーランスになる
みなさま、お久しぶりです。
マネークリッパー吉沢と申します。
結婚式のカメラマンとして上京して約8年半。
飽き性の私が、ほんの思いつきでなろうと決めたカメラマン生活。
脇目も振らず、ただひたすら一途に結婚式を撮り続けた8年半でしたが
ついにその社員という枠を、フリーランスという枠に変えてみよう、というお話です。
まとまってない上にちょっと鬱っぽいです。
みなさま、あれからみなさまは
いかがお過ごしでしたでしょうか。
もはや懐かしいとさえ思うコロナも落ち着き、
新しいことをどんどん始めている人もいるでしょう。
そんな私もいい加減いい歳の大人になり
周りの友人や先輩がどんどん成長していく中で
私は何もできず、ぽつり、コロナに取り残されてしまったような気がしていました。
何かを言い訳に、何も変えられない自分が、歯痒く、でもどこかで居心地が良く、甘えてしまう。
無論、そんなのは言い訳で、
やってなかったのは自分。他の誰でもない。
誰も私に「これをやりなさい」「ここに行きなさい」なんて言ってくれない。
それが当たり前の大人の世界で、みんなやっていて。
でも、
ずっとどこかでいじけて泣いて、誰かが助けてくれるのだけを待ってる自分が心の端っこに座っていて。
自分が一番被害者だみたいな顔で、何もしない。
それがとてつもなく子供じみていて、言い訳で。当たり前に嫌だった。
自分と似たような人だと思ってた人が、思っていたより実は活躍していたり
海外に飛び回っていろんなものを見て、たくさん仕事をしていたり
変わった子だと思ってた子がいつのまにか経営者になっていたり
私より後に写真をはじめた人が、ちゃんとプロになり、順調に上手くなっていたり。
写真に関わらず、他人の活躍を見るのが嫌になって
頻繁にSNSも見ることをやめてしまった。
あの子も、あの人も、最近はどうしてるだろう。
SNSで繋がったたくさんの友達も
なんだか遠い存在に感じて、声をかけることもできなくなってしまっていた。
この数年間は休みの日に人と会うことが減り、
家でゲームをしたり、カフェで1人で過ごすような事も多くなった。
仕事以外での写真は、依然全く撮れないままだった。
そんなインドアな生活が楽しくないわけではなかったけれど
わたしがありたいわたしではない、とふと気付けた日があった。
自己肯定感が日に日に低くなる中でも、
カメラマンである自分は大好きだ、ということだけは心の中ではっきりと言い切れた。
これに気付けたのがとても大きかった。
ライティングや原理、論理的な側面での写真は多く語れないけれど
やはり、写真を撮っている時の自分が好きだった。
笑い声があって、楽しそうで、ちょっとだけ奇想天外で。そんな私でいたい。
撮ってる自分も、撮られてる他人も、私の写真を見た人も、そうであってほしい。
少し前、会社の後輩が
結婚式の撮影を終えた私に話しかけてくれたことがあった。
「撮影後の吉沢さんって、なんかすごく可愛いんですよね。キラキラしてて」
はて、そうなのか?! とびっくりした。
そんなことがあるのか、と思いながらも
一生自分では分からないことを、真っ直ぐの目で伝えてくれたことが本当に嬉しかった。
ちょっとは、仕事をしている自分を認めてもいいのかも、と。
また別の日、今年の夏、
仲の良いカメラマンの友達が
「家に来て、写真集を作るのを手伝ってほしい」と
声をかけてくれたことがあった。
声をかけるのは他にも何人もいただろうに、
私に声をかけてくれたことが嬉しかった。
その日は軽い気持ちで遊びに行ったけれど、
写真と向き合って意見を出し合い初めて、
気がついたら日なんかとっくに暮れていて。
それでもまだまだ高みを目指すために、あぁだこうだいいながら、ふたりで焼肉を食べたりした。
気付いたら日も跨いでいて、それでももっとこの写真と向き合いたくて、頭を抱えながら私はソファーで寝た。
元からお互いに、秘密にしている部分も打ち明けられるような仲ではあったけれど
写真に対する価値観や姿勢、そこからつながる自分の話をここまで他人と掘り下げたのは初めてだった。
そんな、真剣なその友人をみて
やっぱりこんな自分ではいけない、もっと輝いていたいと確信に変わった。
他人に見えない光でいい。
自分で、自分は今輝いている!と言い切れる光が欲しかった。
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現状を打破するために、まずは違う環境に身を置こうと思い、
休みの日に足繁く通っていたカフェでバイトを始めることにした。
正社員として、週5で働く傍ら
定休日の2日で、カフェで働く。
これがとても新鮮で、沼のようなインドア生活から抜け出す大きい一歩になった。
体がついていかなければ、シフトを減らして様子を見ようかと思っていたけれど、今のところはそんな気配はなく。
旅行に行くための休み以外、9月末からほぼ休みなしで今日まで連勤できている。
自分がここまで動けるとは思ってもおらず、本当に楽しい。
毎日毎日たくさんの人と会話をして
新しい今まで知らなかったことを覚え直して、徐々に自分のものにしていく感覚。
ミスもするけど、それも含めた「知らないことがある」というこの感覚が、
私の心の窓をガバッと、一気に開けてくれた気分だった。
今まで、この8年半、カメラマンをしてきたけど
自分の機材を満足にそろえたことがなかった。
ボディもないのに、CANONの100マクロだけ一本持ってる、なんて時期もあった。
友人が結婚しても満足に写真を撮ってあげられなかったし、こどもが産まれても記念写真一枚撮れなかった。
ここでこそ、私の今までの経験を使うべき時に
機材がないから、とか、
仕事で別の結婚式の写真撮らないといけないから、とか。
撮るべき時に何も撮れない私は無能だった。
そんな、細かいいろんな気持ちも後押しになって
来年の2025年1月から、フリーのカメラマン
「マネークリッパー吉沢」としてやってみることにしました。
何か今の状況を変えるために、自分の足で一歩進む決断ができたのが
それがかなりの自信になった。
誰に言われるでもない、自分で決めて自分で進めた、と。
長いこと、写真とマネクリ吉沢を放置してきてしまったけど
まぁ、それも味だろう。
腹を括って、機材もそろえた。PCも買い替えた。
お母さんに「いい写真を撮っておくれ」と背中を押してもらった。
色んな人に助けてもらったり、迷惑をかけたりして。
いつまでも子供気分の自分もいるけれど
そんな子供の自分も抱えながらもやってみよう。
生活するのに必死な分しか稼げないかもしれないし、
何かどでかい仕事がくるわけでもないかもしれない。
それでも、自分で決めて自分で環境を変える。
頑張ってるよ自分!と、言えることをやる。それだけでも良い!
地面に穴が空くぐらい下を見てた自分とはおさらばだ。
前を向くどころか、全方位みてやるぞ。
常に、楽しい人でいたい。自分が自分を好きでいれる人間になりたい。
泣くのもいい。失敗して落ち込むこともたくさんあるだろうけど、とにかくとどまり続けるのはやめよう私。
だってそんな自分でいたいじゃん。
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