株価パターンやトレンドを追え!テクニカル分析教えます!
こんにちは、金融ブロガーの本郷マサシです。
投資をしている人であれば、自分が投資した銘柄の株価がどうなったかは誰しも気になるところですよね。
運に任せて、上がった下がったに一喜一憂しているだけでは進歩がありません。せっかく投資を始めたなら、「株価や相場はなぜ動くのか」を突き詰めて考えてみましょう。これを積み重ねて行けばあなたの投資勝率も確実に上がります。
前回のNoteで紹介したように、株価分析には2つのアプローチがあります。
一つは「経済情勢や企業の業績」に基づいて相場を分析するファンダメンタルズ分析。よく、「株価はファンダメンタルズに収れんする」なんて言われたりします。ところが実際の相場は乱高下を繰り返すなど、時にファンダメンタルズでは説明できない動きを示します。
このファンダメンタルズで説明できない動きはなぜ起こるか?
それは市場の動きには投資家心理が影響するからです。時に投資家たちの思惑が相場を過熱または冷え込ますわけですが、一見不規則なこれらの動きにも一定のパターン・トレンドがあるのです。そこに着目したのが、今日ご紹介するテクニカル分析です。
「相場は過熱しそして暴落する」ソロスが編み出す再帰性理論
ポンド・ショックなどで名を馳せた投資家ジョージ・ソロス。彼が編み出した投資理論が「再帰性理論」です。
本当は哲学者になりたかったソロス。彼の発言を真意を理解するのはとても難解です。そこで「再帰性理論」を限りなく平たく言うと、
強気の株価予測が株価を押し上げ、押し上げられた株価がさらに投資家の強気を産み、強気がさらに株価を押し上げる‥と言った感じ。
「買いが買いを呼ぶ」とはまさにこのことです。
しかし、強気相場は永遠には続かず、やがて転換点が訪れます。
この相場の転換点がどこなのかを読み解き、濡れ手に粟の利益を得る‥。ソロスは投資駆け出しの頃からこの再起理論に基づいて巨額の利益を稼いできたのです。
では、どうすれば転換点をつかめるようになるのでしょうか?
ゴールデンクロスが出たら買い!チャートと移動平均線
▼チャートはテクニカル分析のキホン
チャートは日々の値動きを視認化できるようにしたグラフで、ローソク足とも呼ばれます(下図の縦棒のようなもの)。チャートを見ただけも、上昇・下降・もみ合いといった大まかなトレンドは知ることができます。
例えば、支持ラインや抵抗ライン。支持ラインとは過去の株価の下値と下値を結んだ線で、抵抗ラインとはその逆で、過去の株価の高値と高値を結んだ線です。
支持・抵抗ラインは心理上の節目であり、株価が支持ラインまで近づくとさすがにこれ以上下がらないだろうと買いが入り、株価が抵抗ラインに近づくとこれ以上は上がらないかもと上昇が鈍くなると言われています。
ただ、逆にこのラインを振り切ってしまうと、更に下落スピードが増したり、上昇が更に勢いづいたりすることもあります。
現実的な経済事情だけでなく、こんな人間の気持ちが相場を動かしてるなんて、なんだか面白いですよね。
▼移動平均線を使ってゴールデンクロスを読む
さらに応用系として活用したいのが移動平均線。
移動平均線とは、過去5日間・25日間などの一定期間の終値の平均値を線で繋ぎグラフ化したものです。(上図の青・オレンジの線)
短期(一般的には5日)・長期(同じく25日)の移動平均線が交差する「ゴールデンクロス」は、大きく相場が動く買いのサインとして知られています。
具体的にどのように交差した時かというと、株価が急落した後の局面で、この短期移動平均線が長期線を下から突き抜けるように交差した時です。
(引用:株の達人)
ただしここも注意が必要。厄介なことに、ゴールデンクロスのすべてが買いサインのワケではありません。
株価が一定の価格帯を行ったり来たりしているボックス圏相場でのゴールデンクロスの場合、範囲内での上昇下落を繰り返すだけで買いサインとはなりません。
ゴールデンクロスの活用法や買いの見分け方はまだまだあり、様々な過去のケースを基に「買い」だったのか「騙し」だったのかを調べてみるとさらに感覚が養うことができますよ。
トレンドとオシレーター
さて、テクニカル分析には他にもさまざまな手法が用いられます。よく使うのは、以下の二つ。
・市場の方向性をつかむトレンド系
・トレンドの強さや過熱感をつかむオシレーター系
トレンド系では移動平均線の応用版として、さまざまな手法が使われてます。
▼ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドはリターンの変動幅である標準偏差を応用して将来の価格の動きを算出しようとするもので、バンド(帯)のようなグラフを使います。具体的にはこのバンド内に株価が収まる確率が95.4%であるという前提のもと、株価がバンドを飛び越えた際には大きなチャンスと見ることができます。
▼MACD
「移動平均線の進化型バージョン」であるMACDは、移動平均線を応用したテクニカルチャートです。ゴールデンクロスで買いサインを見つける点は同じですが、移動平均線が使っている単純移動平均(SMA)ではなく、指数平滑移動平均(EMA)という感度の高い指標を使っているので、ゴールデンクロスをいち早く見つけられるとされてます。
次に、トレンドの強さや過熱感をつかむオシレーター系では、以下の手法が知られてます。
▼RSI
RSIはオシレーター系の代表格で相場の過熱感(売られ過ぎ・買われ過ぎ)の判断に使います。上昇幅平均と下落幅平均から算出されるRSIは、70-80%を上回ると買われ過ぎ、20-30%を過ぎると売られ過ぎとされ、ボックス相場で有効な指標と言われています。
▼ストキャスティクス
RSIと同様に、買われ過ぎ・売られ過ぎサインを読む手法です。
過去数日間の終値のブレ(最高値-最安値)をベースとし、直近の終値と最安値の差が大きいほどストキャスティクスは上昇します。
上げ幅が短期売買に向いたファースト型と、長期売買に向いたスロー型の2種類がありますが、一般的にはスロー型が使われます。スロー型では、指数が80-100%の範囲にあるときは売りサイン、0-20%の範囲にあるときは買いサインとされています。
まとめ:ファンダメンタルズとテクニカルの両方を分析しよう
さて、小難しい内容が続きましたが、実は今回紹介した以外にも様々な分析手法があります(笑)
テクニカルは1つの手法に頼るのではなく、複数の組み合わせにより精度の高い分析が可能となります。
しかし例外もあります。テクニカル分析は過去の値動きをベースとしますが、時に相場は過去のパターンが通じない時があります。今年の未曽有のパンデミックとなったコロナショックなどが一例ですね。
このような例外にも、前回のコラムでご紹介したファンダメンタルズとの併用によりバランスの良い分析で予想の精度を高めていくことが出来るでしょう。
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