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バフェット、2025年「株主への手紙」で日本商社への投資増加を語る



バフェット氏による、日本5大商社への投資が話題

日経新聞から引用します。

米著名投資家ウォーレン・バフェット氏は22日、毎年恒例の「株主への手紙」を公表し、日本の5大商社への投資拡大に意欲を示した。各社の株式保有上限は10%未満としていたが「上限を適度に緩和することで5社は合意した」と明らかにした。その上で「時間の経過とともに持ち分比率はいくらか上昇することになる」と記した。

日本経済新聞 2025年2月22日

2025年、バフェット「株主への手紙」

私は全文をこちらの「ITblog」で読みました。
(個人の方が運営されているブログのようです)

https://www.itblog.jp/?p=10226

全体を超簡単に要約してみます。

  • オレも94歳だし、近いうちにグレッグ・エイベルが後を継いでCEOとなるよ

  • 2024年、バークシャー・ハサウェイは予想以上に儲かったよ

  • 保険事業も儲かったよ、保険事業はバークシャーにとって超重要だよ

  • めっちゃ税金払ったよ、ちゃんと使ってね

  • バークシャーが現金増やしているとみんな言うけど、非上場の支配株式を増やしているんだよ

  • 今後も絶対にお金の大多数を株式に投資し続けるよ

  • 通貨の暴落がちょっと心配だけど、資本主義とアメリカ企業を信じているよ

  • アメリカへの投資が中心だけど、例外的に日本5大商社への投資を増やすよ(額は小さいけどね)

    • 5大商社を気に入っているよ。バークシャーとちょっと似た形で成功してるね。資本の使い方も経営陣も、オレ達投資家への態度もいいよね、株主還元も適切だし。何十年も保有するよ

    • 円建て債務の利息コストも安くていいよ

  • オマハでの年次集会楽しみにしてるよ

と言う感じです。

丁寧で誠実な(ちょっと回りくどくいくらい)手紙なのですが、言いたいことだけ抽出すると、ただの「オラついた爺さん」です笑

日本商社への言及について

少々長いのですが、私のメモのためにも、該当部分をこちらに記載しておきます。

バークシャーの日本投資の増加

アメリカ本社の集中という方針に対する小さなが重要な例外は、私たちの日本への投資の増加です。

バークシャーが5つの日本企業の株式を購入し始めてから、ほぼ6年が経過しました。これらの企業は、バークシャー自身とやや似た形で非常に成功した方法で運営されています。その5つの企業は(アルファベット順で)伊藤忠商事、丸紅、三菱商事、三井物産、住友商事です。これらの大企業はそれぞれ、多くは日本国内に拠点を持ちながらも、世界中で展開するさまざまな企業に出資しています。

バークシャーは2019年7月に最初の5社に関連する購入を行いました。私たちは単にこれらの企業の財務記録を見て、その株価の低さに驚きました。年月が経つにつれ、これらの企業への評価は一貫して高まりました。グレッグは何度も彼らと会い、私は定期的に彼らの進展を追っています。私たち二人は彼らの資本の使い方、経営陣、そして投資家に対する態度が気に入っています。

5社のうち、適切な場合には配当を増加させ、株式を買い戻すべき時にそれを行い、トップマネージャーの報酬プログラムは米国の同業者たちよりも遥かに控えめです。

私たちの5社に対する保有は非常に長期的なものであり、これらの企業の取締役会をサポートすることを約束しています。最初から、バークシャーの保有比率は各企業の株式の10%以下に抑えることに合意しました。しかし、この制限に近づいた際、5社は控えめにその上限を緩和することに同意しました。今後、これらの5社すべてについて、バークシャーの所有割合が若干増加するのが見られるでしょう。

年末時点で、バークシャーの合計投資額(ドル)は138億ドルで、私たちの保有する株式の時価総額は235億ドルでした。

その間、バークシャーは一貫して – しかし、特定の公式に基づくものではなく – 円建ての借入金を増加させてきました。すべて固定金利で、「フロート型」はありません。グレッグと私は将来の為替レートについての見解を持っていないため、通貨中立に近いポジションを求めています。しかし、GAAPの規則により、私たちは借り入れた円に関するいかなる利益または損失を定期的に収益に反映させる必要があり、年末時点でドル高により税引き後の利益は23億ドルとなり、そのうち8.5億ドルは2024年に発生しました。

私は、グレッグと彼の後継者たちがこの日本のポジションを何十年も保有し、バークシャーが将来的にこれらの5社と生産的に協力する方法を見つけるだろうと予想しています。

また、現在の円バランス戦略の数学も気に入っています。私がこれを書いている時点で、2025年に予想される日本への投資からの年間配当収入は約8億1200万ドルで、円建て債務の利息コストは約1億3500万ドルになる見込みです。

「ITblog」より

具体的な行動については、このように書かれていますね。

「最初から、バークシャーの保有比率は各企業の株式の10%以下に抑えることに合意しました。しかし、この制限に近づいた際、5社は控えめにその上限を緩和することに同意しました。今後、これらの5社すべてについて、バークシャーの所有割合が若干増加するのが見られるでしょう。」

5大商社の業績や株価が、短期的にあるいは長期的にどのように推移するのか、とても楽しみです。

2025年2月21日時点の株価と今後について

このニュースを受け、3連休明けの25日(火)は5大商社の株価が上がるという見方が優勢です。

【参考:2025年2月21日株価】
・伊藤忠商事:6,141円
・丸紅:2,289.5円
・三菱商事:2,380.5円
・三井物産:2716.5円
・住友商事:3,244円

ところで、Xで面白い観点から考察をされている方がいました。

個人的な意見になりますが、バフェット氏は超長期目線、puzzlefish氏は超短期目線、なのだと思います。

市場には長期目線と短期目線、両方の投資家がいます。
どちらが良い悪いではなく、市場とはそういうものだと思います。

双方の思考や行動を理解した上で、自分の投資タイミングを決断していきたいですね。

ちなみに私は配当目的で、三井物産・住友商事・丸紅の株を保有していますが、機を見て買い足ししようかな、と考えているところです。


以上、「バフェット、2025年『株主への手紙』で日本商社への投資増加を語る」でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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