「リスニング徹底解剖」本質はとてもシンプル!
こんにちは!
MONEY ENGLISH コーチ兼文法レッスン担当の Kazukiです!
今回皆さんにご紹介するのは、リスニングについて!
全然リスニングが上達しない、、、
聞いている内に意味が抜けていってしまう、、等、
リスニングに困っている日本人が多すぎ問題を徹底解剖していきます!
この記事を読んで頂くと、
原因がクリアになり、自分は何をすべきかが明確になると思います!
それでは、スタート!
はじめに
皆さんはリスニングができるとはどういう状態を指すと思いますか?
「聞き取れた単語や文脈の流れから推測を含めて意味を理解する」
Or
「話されている単語が一語一語正確に頭に浮かぶくらい聞き取れて、そして意味を理解すること」
答えは後者です!
答えが後者というよりは、
そこを目指したほうが良いと言った方が正確ですね。
これはなぜかというと、、、
例えばレベル1の文章をなんとなく文脈や聞こえてきた単語で意味を取れる状態の人がいたとします。
その人がレベル2の文章を聞いたら、同じくらいのレベルで理解できると思いますか?
答えは「NO」です。
レベル1の文章を「正確にリスニング」できる人が、少しずつレベルの高い文章の意味を文脈で取ることができるようになります。
↓
レベル2の文章をこれまた「正確にリスニング」できるようになると、次はレベル3の文章の意味を文脈で取れるようになってきます。
ざっくりいうと、この繰り返しでリスニング力が向上していきます!
(文章のレベルといっても、単語が難しいのか、そもそも聞き取りにくい発音だとかリスニングには様々な要素の組み合わせなので一概には言えませんが、、)
なので、リスニングができる状態というのは
「話されている単語が一語一語正確に頭に浮かぶくらい聞き取り、そして意味を理解すること」
を目指すべきだと考えています。
「リスニングができる」をそう定義付けたとして、
じゃあ文章を正確にリスニングできるためには何が必要なのか?
を今回は解説していきます。
第二言語として英語を学ぶ我々はリスニングをするには、まずリーディングができる必要があるので、
を是非見てからこの記事を読んで下さい!
この記事を読んでわかるようになること
・リスニングができない原因
・リスニング力を高めるにはどうしたらいいのか
・リスニングのゴール
リスニングができない原因
英語を学習するときは、まず目的を明確にする必要があります!
この勉強は何に効いているのか?
リスニング力向上に役に立っているのか?
(英語力は伸ばすのに時間がかかるので、きちんと原理を理解していれば途中で不安になって路頭に迷わずに済みます。)
なので、まずはリスニングができない原因を知り、その上で対策を練っていくことが非常に重要です。
(何故か英語学習になると盲目的に誰かが良いと言っていた学習法に飛びついたり、新しい教材を買いまくる。みたいなことが発生します。。。)
さて、「正確なリスニング」ができないと感じる瞬間は大きく分けて2つあります。
1. スクリプトを読んでも意味が正確にわからない。
2. スクリプトを読んだら意味が正確にわかるのに、音声を聞くと意味が取れなくなる。
ざっくり分けるとこんな感じになります。
この2つのどちらかが起こると「正確なリスニング」ができなくなります。
それでは、それぞれについて詳細に解説していきます!
1. スクリプトを読んでも意味が正確にわからない。
この問題は別の記事
で解説しています!
簡単に説明すると、そもそも話されている文章が読めないということは、
「リーディングの問題だよね!」という話です。
ですので、前提として
「リーディングできる文章=正確なリスニングができる文章」
というハードルを超える必要があります!
上記の記事にはリーディングの伸ばし方が記載されているので是非参照してみてください!
これに当てはまる人は、まずリーディングの原因から取り除くorリスニングの文章のレベルをリーディングのレベルまで下げる必要があります。
2. スクリプトを読んだら意味が正確にわかるのに、音声を聞くと意味が取れなくなる。
これがリスニングにおいて最も重要な問題です。
文章に出てくる単語は全てわかるし、意味も正確に取れるのになぜ正確にリスニングできないのか。
これは、
(1)「英語処理能力」
(2)「文字情報と音声情報のリンクの弱さ」
の2つが関係しています!
まず「英語処理能力」とはなんなのか説明していきます。
リスニングで「意味を考えていたら、置いていかれる」のは自分の英語の処理速度がその音声の速度に追いついていないのが原因です。
つまり「処理能力不足」ですね。
この処理速度は「どれくらい英語の語順でたくさん英語を処理してきたか」に依存します。
速読力とも深く関係しますが、今回はリスニングに関係することだけにします!
速読力とは何かわからない方は下記を参照してください!
リスニングの処理速度においては、工場の商品の箱詰めラインをイメージして頂くとわかりやすいかと思います。
・ベルトコンベア=聞こえてくる英文
・商品=単語
・段ボール=文
と頭の中で読み替えてくださいね。
完成した商品はベルトコンベアに乗せられて、人の手によって段ボールに詰められていきます。1つの段ボールに30個商品が入るとしましょう。たくさんその作業をしてきた達人(リスニングできる人)は1分間に段ボールを5個も作れます。つまり商品の数で言うと150個ですね。
一方、新人(リスニングできない人)はまだ作業がおぼつかなく、自分の前に来た商品を何個も逃してしまったり、段ボールに入れる際にこぼしてしまったり、上手く箱の中に並べることができません。結局1分間に作ることのできた段ボールは2個です。商品の数でいうと60個です。
【達人ができていること】
「自分の前に来た商品を前から順番に何個かまとめて遅れずに掴む」
-文法的な意味の塊(チャンク)毎に意味を取っていく。
-単語の意味を日本語に変換せず、そのまま理解している。
「それを順序良く順番に段ボールの中に並べていく」
-チャンク毎に意味を取っていき、最後には1文全体の意味をスムーズに理解する。
つまり、
①単語を拾う速度が遅い(意味を思い出している等)
②日本語に変換している
③チャンクごとに意味を前から捉えられない
ことが原因となってリスニングに追いつけないということが発生します。
当たり前ですが、これは難解で複雑な文章ほど難しくなります。
ですので、英語初心者がTEDのようなものから手をつけるのは完全に悪手です。
(2)「文字情報(頭に浮かんでくる語の意味)と音声情報のリンクの弱さ」
次にこちらの解説をしていきます。
リンクの弱さとはどういうことかというと、「英語の音声を聞いたときに何の単語が話されているのか、どんな意味なのかが瞬時に理解できない状態」のことです。
これは2つのパターンがあります。
(1)単語のパターン
それぞれ何の単語が瞬時にわかりましたか?
正解は、rule/squirrelです!
どちらも聞き取るのが難しい単語ですが、見たことがある基礎的な単語ですよね!
聞き取れなかった人は、このように単語のスペルを見たら理解できるのに、音声を聞くと理解できなくなる。
というのが起こるとディレイ(遅れ)が発生し、リスニングできなくなる。とまず理解してください!
(見てもわからない場合は、単純に単語力不足です!)
(2)音声変化のパターン
もういっちょ、別のパターン行ってみましょう!
何を言っているか正確に聞き取れましたか?
いよいよ英語っぽくなってきましたね。。。
これは音声変化によってどんな単語が話されているのか
わからなくなる一例です。
リンキング・リダクション・フラッピング(主に米英語)という3つの方法で英語の音が変化していきます。
・リンキング-音がリンク(繋がる)
・リダクション-音が消える・弱くなる
・フラッピング-t音がd音やr音に近い音になる
先ほどの例文で実際に見てみましょう!
Now, what am I supposed to do?
カタカナで発音を表記するとこんな感じです。
「ナゥワダマイサポォーズトゥドゥ」
Whatの“t”がまずフラッピングして、dっぽい発音になります。
そして、amIとリンキングして、「ワダマイ」というような音になります。
(am Iもリンキングしています。)
Supposed to doもsupposedの”d”がリダクションされ、toとリンキングします。
なので、「サポォーズドトゥドゥ」ではなく、「サポォーズトゥドゥ」
と読まれます。
ゆっくり1語1語発音されたら簡単にリスニングできるのに、なんでこんなに早く読むんだろう、、と思いますよね。笑
このような音声変化が自分の中で文字情報とリンクしていないために、音声に追いつけなくなったり、そもそも何の単語が話されているかわからなくなります。
~余談~
日本人は特にリスニングに課題を感じる人が多いです!
なぜかと言うと、聞く量が圧倒的に足りない上に、しかも間違った発音で学ぶことが多いからだと思います。
学校の英語の先生を責める訳ではありませんが、
R-アール
What-ホワット
School-スクール
みたいな発音を学校で教えるためです。
正しくは
Rー-アーrrr(日本語では正しく表記できません。)
What-ワッt (tの子音の発音は日本語では正しく表記できません。)
School-スクーゥ(一番近いカタカナ表記です)
です。
このように、英語の発音はカタカナで正確に表せません。
つまり英語の発音を日本語で学ぼうとするアプローチ自体が間違っているとも言えます。
インプット量が足りない&アウトプットの仕方が間違っている
これでは、全く聞き取れるようになりません。。困ったものです。。
(ただの愚痴でした。笑)
気を取り直して、、、
このようにリスニングができない原因は
「英語処理能力」
「文字情報と音声情報のリンクの弱さ」の2つにあります!
リスニング必須スキル
「英語処理能力」
「文字情報と音声情報のリンクの弱さ」
というのがリスニングできない原因なのは理解したけど
じゃあどうすればいいのか?
を解説していきます!
1.「英語処理能力」
これは、さっきの箱詰め工場のラインの話で達人ができていることで挙げた3つのことができるようになればOKです!
-文法的な意味の塊(チャンク)毎に意味を取っていく。
-単語の意味を日本語に変換せず、そのまま理解する。
-チャンク毎に意味を取っていき、1文全体の意味をスムーズに理解する。
見てわかる通り、これはリスニングの力ではなくリーディングの力です!
まずはリーディングでこれができるようになることが、
リスニングのスタートラインに立つということになります。
なので、学習優先順位はリーディングが一番初めに来るんですね~!
これは慣れです!
繰り返し上記のポイントを意識して英語を読んだり、聞いたりしていく他ありません。
注意点はこの3つだけにフォーカスするなら、リーディング・リスニングするもののレベルを自分の英語力で容易に理解できるものにすると良いです。
英字新聞やTEDなど、そもそも内容の理解が薄いものや難しいものは適していないです。
2.「文字情報と音声情報のリンクの弱さ」
これは、2つの原因がありました。
1.単語のパターン
2.音声変化のパターン
どちらにも共通する必須スキルは
「(ある程度正しく)発音を再現(真似)できる=聞くことができる」です!
ここで、重要なのは「正しく音を捉えていないと真似できない」ということです。
例えば、ピアノでドの音を聞いて、それがドの音だと理解できて、ドの音の鍵盤を叩ける(再現できる)ということですね。
音を聞いただけでどの音なのかを理解できるのは、絶対音感とか相対音感とかって呼ばれていますね!
音楽の場合は、楽譜のドを見て、たくさん音のドを聞く・弾くことによって脳内にこのコネクションが形成されていきます。
なので、理論上はアルファベットや単語を見て、その音をたくさん聞く・(ある程度正しい発音で)真似することによって
「あのアルファベットだ!」「あの単語だ!」と理解できることになります。
1.単語のパターン
まず手軽にできる方法としては、単語を学ぶときには
「音声を聞く」「真似して発音してみる」
余裕があれば、何も見ずに音だけで何の単語かわかるようになればリスニングでも聞き取れるかどうかわかりますよね!
さっき音声を聞いて文字を見たので、
わからなかった方も何の単語がわかりますよね!
これを1ヶ月後に聞いてもわかるようにするには、ある程度正しい発音で再現し、頭の中にsquirellの音声情報を定着させる必要があります。
ただし、あまり耳が英語に慣れていない・日本語英語が染みついてしまった人は真似したものが正しいかどうかを客観的に判断してもらう必要があります。自分では判断できないことが多いです。
これを間違えてスクイレル?みたいな発音だと思って発音していると
恐らく一生聞き取れません。
それか、フォニックスを学ぶことでも解決しますね。
フォニックスは、練習している発音が合っているかどうかは自分では判断できないため、独学でやるハードルはどちらにしろ高めです。
学校教育でフォニックスが採用されていないのは闇が深そうなので、
ここではスキップします。笑
発音の注意点は、ネイティブレベルの発音を目指す必要はないということです!ある程度正しい発音でいいです!
(これはまた別の記事で説明します!)
2.音声変化のパターン
音声変化の方がリスニングができない原因となっていることが多いです!
なぜかというと、、
習ったことがないし、意識したことがあまりないからだと思います。
これは、ある程度パターンがあるので、そのパターンにたくさん触れていきながら正しい発音で再現できるようになれば理解できるようになります!
子音+母音 sit in-スィリィン
母音+母音 have a-ハバ
同子音が2つ並ぶ much cheaper-マッ(ch)チーパー
etc…
他にもいろんなパターンがあります!
ただここでもネックになるのは、発音を真似するときに正しく発音できているかどうかは自分ではわからないことが多いということです。
単語の発音より苦手な方が多いです!
とはいえ、練習すればすぐできる人もいるので
先程使った文章でちょっとアクティビティをしてみましょう!
Now, what am I supposed to do?
「どうしたらいいんだ?」みたいな意味ですね。
音声を繰り返し聞いて、10回意味をイメージしながら発音を真似してみてください!
音声変化のコツは下記を参考にしてくださいね!
注意点は、例えばワダマイと言っているときに、「what am I」という3つの単語を発音しているんだという意識を持つことです!
supposed to doも同じです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ナゥワダマイサポォーズトゥドゥ」
Whatの“t”がまずフラッピングして、dっぽい発音になります。
そして、amIとリンキングして、「ワダマイ」というような音になります。
(am Iもリンキングしています。)
Supposed to doもsupposedの”d”がリダクションされ、toとリンキングします。
なので、「サポォーズドトゥドゥ」ではなく、「サポォーズトゥドゥ」
と読まれます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
10回練習が終わったら、文を見ずにもう一度音声だけを聞いて1語1語正確に話されている単語が頭に思い浮かぶのと同時に意味も頭の中に入ってきている感覚が少し掴めてくると思います!
大事なことなのでもう一度言います!
正しい発音・特に音声変化を大人になってから身に付けるには客観的にその発音が合っているかどうかを確かめる必要があることが多いです。(小さいころに英語教室に通っていたとか、海外在住経験がない限り)
つまりリスニングを高めるためには、、
発音できる=聞き取れる
なので、ある程度正しく発音できるようになれば聞き取れます。
必要な人は誰かに正しく発音できているか確認してもらいながら
たくさん色々な英文を音読していきましょう!
以上を踏まえ、私たちは音読の添削サービスをしています!
ある正しく発音できているかをチェックし、直るまで一緒に伴走していきます!
最近ではELSA Speakなど、AIが自動で発音を判断してくれるものもあるのでそれでもいいと思います!
(英語に精通した人間より精度は落ちますが、一人でやるよりは断然良いです!)
リスニングのゴール
MONEY ENGLISHの考える、おおよその一旦の最終ゴールの目安は
TOEICリスニングでいうと8割強~9割くらいとれるリスニング力を
目指すといいかなと思っています。
点数にすると、450近辺くらいですかね。
それくらいのリスニング力があれば、聞ける英語の幅も広がるため、英語を楽しみながら勉強できる&ネイティブとの会話でも全く理解できないみたいなことはなくなるかと思います。
注意なのは、解ききれなくてもマーク全部するみたいな英語力と全く関係ない変なテクニックとかでその点数に達しても意味がないということです!
点数はただの指標にすぎません!
何故こんな話をしているかというと
リスニングに限らず
学習を進めていく上では、必ず目指すべき目標を定める必要があります。
リスニングで高みを目指そうとすると
自分のレベルとのギャップがありすぎて、90%くらいの人が萎えます。笑
例えば、洋画を字幕なしで理解したい、洋楽を理解できるようになりたい。複数のネイティブとの会話についていきたい。
というのをゴールにしてしまうと、
かなり果てしない道のりになることが多いです。
勿論不可能という話ではなく、ゴールを設定する時はいつまでに、どれくらい、という明確な指標を立てられるものにすると良いということです。上記の難易度の高い目標が手の届きそうなところに来た時には、もうある程度の英語力はついているので、その目標が現実的になってきます。
なので、TOEICだと毎日これくらいの学習時間でこのくらいの期間で〇〇〇点から何点アップみたいな指標がたくさんあるので、一旦はTOEICを指標にするのが良いと思います!
そこが達成できたら、あとはTEDでも洋ドラマでも自分の目指したいレベルのリスニングの学習を継続していける体力がついていると思います!
これも勿論自身のレベルによります、中学英語レベルの人がTOEICを受けても時間とお金の無駄なので、英検3級を受けてみるとか、自分にとって適切なゴールを設定できるといいですね!
まとめ
現実的に達成可能な(少し高めが好ましい)目標を設定し、
正確なリスニングをするために必要なスキルは
英語の処理速度を上げる
脳内で音声情報とのリンクを強める
ことが必要ということでした!
またまた大変なボリュームになってしまいましたが、どうでしたか?
この記事が皆さんの英語学習の悩みを晴らす一助になれば大変光栄に思います。
英語学習は全然難しくないです!
いつも生徒さんに言っていますが
難しいのは
正しく効率の良い方法で学習を継続していくモチベーションを保つこと
だけです!
英語を身に付けて、その努力と時間をマネーに!
MONEY ENGLISH コーチ
Kazuki
もし少しでも面白いなと思っていただけていれば、アカウントのフォロー、記事のシェア等よろしくお願いします。
それでは、また次回の記事で皆さまに会えることを心より楽しみにしています。
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