北九州予備校の話①
大学受験のために、予備校や塾などがありますが、北九州予備校という予備校をご存知でしょうか。
文字通り北九州発祥の予備校で、界隈では「監獄」と呼ばれるほど厳しい予備校です。ここの寮で2年間生活していましたが、その時の思い出を話したいと思います。
念の為話しますと、時代は2010年代の東京です。いかに時代と乖離した生活をしていたかをご理解いただければと思います。
①携帯禁止、テレビ禁止
今の時代は変わったようでしたが、当時は携帯電話持ち込み禁止でした。80人ほどが寮生活をしていましたが、携帯もテレビもない環境だったため、情報源が新聞か電車の広告でした。ある日電車の広告に「あまちゃん」「じぇじぇじぇ」「倍返し」の文字が並びましたが、寮生80人全員何のことか全く分かりません。分かる方法もなく、推測のままで東京の街中で生活していました。
②他人の部屋に入っては行けない
勉強の妨げにならないよう、他人の部屋へは入室禁止でした。入ったのがバレた途端、入れた側、入った側どちらも1週間の退寮を命ぜられます。退寮すれば実家に帰れるから幸せと思うかもしれませんが、その間の勉強ができなくなって周りと差をつけらると洗脳されているので、退寮が怖くて気をつけて生活していました。
寮の部屋前通路には両サイドに監視カメラがあり、時折寮長が過去の動画に遡ってチェックしているため、夜間に他人の部屋に忍び込んでもバレます。そこで友人がよくやっていたのは、ベランダつてに移動するというものでした。8階くらいの高さでしたが、エアコンの室外機や非常用の壁の上を通って隣の部屋に移動している人もいました。
③門限17:30
寮の門限は17:30です。予備校終了が16:00まで強制で、寮までの移動が30分かかります。すると、外での自由時間は実質1時間しかありません。
ある友人は門限を超えたため、外の雨水パイプをよじ登ってエレベーターまで辿り着き、建物の中に既にいるかのようなフリをして誤魔化したことがありました。
④19時から23時までの強制一斉自習
毎日夜は全員でひとフロアで自習をします。自習前にスローガンの「努力は実る、目指せ全員合格、継続は力なり、両親に感謝します」を合唱し、黙想を1分行い、それから自習を開始します。この自習時間は80人一斉にやるので、他の寮生の勉強ぶりに負けないようにがむしゃらにやってた思い出があります。
⑤家族の連絡は寮1階の公衆電話
携帯がないので、基本連絡は公衆電話です。外でも公衆電話です。10円玉とテレフォンカードが必須でした。当日コンビニでテレカをくださいと伝えた所、女子高生くらいの店員さんに「何ですかそれ」と言われた思い出があります。
今ふと思いついただけでこのくらい出てきました。まだまだ思い出話はあるので、また書きたいと思います。
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