病院の診察が遅い理由
病院に行くと、必ずというほど待たされますよね。そんな不満を開口一番に言ってくる患者さんがいるので、ここで解説しようと思います。
初診の場合と再診の場合に分けて説明します。
◽️初診とは
初診とは、初めて診察を受ける場合を指します。まず初めて病院に行こうとして最初に診察してもらう場所は必ず初診になります。初診は予約制でないことが多く、来た人から順番に診察して行きます。そのため、当日にならないと医者側も混み具合が把握できず、また、診察する患者さんと話さないと何の検査が必要でどのくらい時間がかかるのか分かりません。そのため、自分より前に診察を受けた人が、いろいろな検査をしないといけない場合などは、次の自分たちが待たされる時間が長くなってしまいます。整形外科領域で例を挙げると、レントゲン、CT、MRI、採血、放射線を出し続けながら検査する部屋での骨折や脱臼の整復など、外来で行う検査は種類もたくさんあり、かつそれぞれかかる時間が長いものが多いです。
◽️再診とは
再診とは、2回目以降に予約を取って受けるしんさつのことねす。「次回いつくる?」みたいな聞き方をされると、次回は再診になります。この再診というものが医者側からも予定の入れ方が難しく、例えば、9:00〜10:00には2人まで、10:00〜10:30には2人まで、という感じで、ある一定の時間内に人数制限が決まってきます。しかし、実際に外来をやっていると、それではどうしても患者さんを見切れない場合があります。そのため、無理やり診察の予約を取るようにすることで、この9:00〜10:00に3人、4人と予約を入れていくことがあります。この状態で、さっきの初診のような検査をしようものならどうでしょうか。絶対に時間内に終わりません。緊急性があるものであれば、優先度は上がるため、たとえ自分がお薬もらうだけの受診だったとしても、ひとつ前の人がものすごい色々と検査をしないといけない場合なのでれば、自分は後回しになります。医者の仕事では「命が優先」という大義名分があるため、遅れてる不満を投書した所でそれほど効果はありません。他の人の方が緊急性が高い場合であれば、そちらを優先される場所です。
こんな感じで、自分は再診患者様を急いで終わらせても30分遅れ、ひどいと1時間遅れなどになってしまうことがあります。そのため、再診予約を取るときは、遅くなる可能性があることを十分に説明するようにしています。
病院にかかれば保険が効くため、市販薬を購入するよりは安価で薬が手に入ります。その分、待たされる時間はかなりかかってしまう場合があります。あまりにも急いでいる場合には、薬局のコーナなので探して内服するのが良いと思います。