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留学から10年。大人になった私とスウェーデン人ホストシスターで、コロナ、大学、就職、出産について話した。

「ひさしぶり!」
変わらない笑顔を見てホッとした。

留学先のスウェーデンから
帰国して早10年。

親友である彼女とは
3年に1回くらいのペースで、
お互いの国で会ってきた。
今回は I ちゃんが日本にいる番だった。

私。
96年、日本生まれ。
16歳でスウェーデンに留学。
22歳で就職し、社会人4年目である。

I ちゃん。
97年、スウェーデン生まれ。
1年ともに生活した
ホストファミリー家の長女であり
私の親友である。

そこで話したことが、
思いのほかおもしろかったので
また読めるように記しておこうと思う。

ご本人に許可をとった上
個人情報はふせて、
すてきだと思った考えや経験だけを書く。

最近どんな感じだった?

去年の夏に大学を卒業して、
ゆっくり仕事を探してるよ。
日本では「フリーター」っていうのかな?

大学生活はどうだった?

人生でいちばん努力した4年間だと思う。
優秀な人が多い学校で、
授業はなかなかハードだったよ。
もうしばらく勉強はいいかな。(笑)

大学の学費無料ってほんとう?

無料だよ。大学も大学院も無料。
いつか大学院でまた勉強したいなあ。

何を勉強してたの?

情報科学。
デザインにも興味があったから
休学して別の大学にも通った。
でも結局あんまりピンとこなくて、
元の大学に戻って卒業論文書き始めたよ。

休学も無料なの?

うん、もちろん。
私は大学で理転してるんだけど、
高校を卒業して大学行く前に
地域の塾みたいなところで
数学の特訓コースを受講してた。
これも無料。(笑)

実家はもう出たんだっけ?

そうそう、1人暮らし。
18歳でほとんどが家を出る。
アルバイトだけでは生計立たないから
私とか友人の多くは
政府が提供してる「学生ローン」っていう
奨学金を利用してた。
これがわりといい制度で、
最終的には7割くらい返済するけど、
利子も良心的だし、助かってた。

みんな卒業後は、就職するの?

うーん、人それぞれ。
スウェーデンの就職は
ほとんどが「人からの紹介」だから、
それまでに魅力的な経験をつんだり、
コネクション作りをしないといけない。

会わなかった間はコロナだったね。

うん、そうだった。
私も家族も友人もかかったし、
もうあんまり気にしてない。

そのとき、病院には行けた?

ううん。
スウェーデンって病院は無料だけど、
いつも人気で予約が取れないのね。
だからコロナで病院に行けなくても
誰もパニックにならない。
あら、仕方ないねーって感じ。

日本の病院はすごいよね。
その日に行けるんだもん!
あと丁寧に話を聞いてくれるしね。

これからやりたいことってある?

うーん、30歳とかまでは
いろいろ決めずに生きていくと思う。

もし私がお母さんになったとき
いろんなことを経験して、学んで、
視野が広い人間でいたい。
でもそれがお母さんっていう形かは
まだわからないかも。


*****
この一連の会話をしたときに、
ひょんなところで「出産」の話になった。

そこで I ちゃんが
「日本は無痛分娩が主流じゃないって
ほんとうなの?」と聞いてきたのだ。

私が「そうだよ。できるけど費用も高い。
なんとなく我慢しようって思ってる。」
と言ったら、

「うーん、お母さんになってから
もっと他の痛みがあるから、
出産くらい科学技術に頼ったらいいのに。

とさらっと言った。

なるほどね。

彼女に見えてる景色は、
相変わらずまぶしい。
そんな10年目だ。

この話を書きたいと言ったら
心よくOKしてくれた I ちゃん。
本当にありがとう。
Tusen tack!


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