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私にはなにもできない。

自粛。あまりにも無責任。

私は国公立の大学生だ。実家は都内の住宅街にほど近い場所で小料理屋を営んでいる。15年以上、不況や原材料の高騰にあえぎながらも、両親は昼夜となく働き、子供たち二人に高等教育を受けさせている。

そんな細々とした生活が、COVID-19によって狂い始めている。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、都内では「外出自粛要請」が出されている。この状況が落ち着くまで休業する個人店も増えてきているが、あくまで「自分たちの判断で」行う休業であり、その損失の補填は今のところ(4/3現在)ごく限られており、融資がメインとなっており、一時的にはしのげるものの不安は残る。

(私自身は経営などに関わっておらず、専攻も経済・経営ではないので、もしかすると、給付だと事業主に対して塊茎的な不都合があるのかもしれない。それにしたって一時的に緩和してもいいとは思いますが。)

うちは店舗とは別に自宅があり、従業員も雇っていないため、店を閉めるというのはそれだけで損失なのだ。(材料の仕込みなどもあるが、そのまま自分たちで食べている、なにより家賃やインフラの基本料金がもったいないのである)

ありがたいことに、こういった状況だからと尋ねてきてくださるお客様もいらっしゃるのだが、うちの客層は高齢者・家族連れも多く、そのようなリスクや影響の大きいお客様が万が一新型コロナウイルスに感染してしまったとき、「あのとき外食をしなければ」という後悔をしてほしくないのだ。

もちろん、店に立つ両親にだって感染の危険がある。

確かに今の収入は我が家の生活が懸かっているが、だからと言ってこの未知なる感染症の危険に大切なお客様、両親を晒すわけにはいかない。

この危機は、個人の利益と天秤にかけ得るものではないだろう。日本、ひいては人類の発展をかけた長い戦いになるであろうことは、私のような不勉強な小娘にだってわかる。

だからこそ、国でも都でもいい、行政には、店舗の閉鎖命令と、それに伴う損失の補填を行ってほしい。

新型コロナで苦しむすべての人が、笑顔で会食ができる日が来るまで、みんなの「いつもの場所」を守るために。

こうやって匿名で投稿することにはもしかしたら何の意味もないのかもしれない。しかし、このやるせない気持ちをどこかに吐き出したくて仕方なかったのだ。願わくば多くの人の目に触れ、権力の元までこのちいさな叫びが届かんことを。

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