素敵なお手本に出会った
<孤独は世界中で大きな問題になっている>と
以前テレビか何かで見た事があります。
海外の専門家と言われる人が眉間にしわを寄せ
「孤独は深刻な病なのです」みたいなことを言っていて
孤独死に対する恐怖心を煽るような内容だったと記憶しています。
それに対して私はずっと
「そういう見解もあるかもだけど、本当にそうなんだろうか?」
「孤独ってそんなに悪いもんじゃないぞ?」
「何がそんなにいけないんだろうか?」と疑問を感じていました。
何故なら私の周囲の人々は父や祖父も含め
そのほとんどが陶芸家や工芸家で
物作りをする人は往々にして孤独だから。
むしろ孤独じゃないと
黙々と緻密な作業なんて出来ません。
孤独だからこそ
良い物が出来るし仕事がはかどります。
かく言う私も人間嫌いではないけど
昔から人に合わせすぎてドッと疲れてしまう。
なので<全員一緒に>が基本の集団行動が合わず
保育園から高校までは苦労しました。
確かに人は完全に一人では生きていけないと思います。
他者と助け合い支え合う事はとても大切だけど
孤独がお友達でも別にいいんじゃないのかな?
それに 寂しい という気持ちは
例え大勢の人に囲まれていても感じる事も有りますし。
一括りに<孤独=病>として捉えるのは余りにも悲観的で
私個人の感覚としては何だか違うような気がします。
どうにもモヤ~っとしていたんですよね。
先日<ひとりで生きて99歳 三條三輪著> という本を読みました。
著者は1925年(大正14年)生まれの99歳。
つい数年前まで耳鼻咽喉科のクリニックを
経営されていたお医者様です。
本のはじめに「ひとりで生きる事はたのしい」と書かれており
随所に生きる知恵が散りばめられています。
読み進めると三條先生の自由気ままな暮らしぶりが伺えて
<孤独=病>という概念に対する
私の中のモヤモヤがすっと晴れた気分です。
100歳を目前にしても人間は心の在り方で
軽やかにしなやかに生きていけるんだと感激。
それなりの健康とひとり時間を楽しむための知恵を
持っていれば孤独を必要以上に恐れる必要はない。
既存の枠に囚われず自分の感覚を大切にしよう
そして毎日感謝して楽しく気ままに生きよう
そう思える素敵な本でした。