ニュースでよく見る脱税事件の真相
・メディアが報じるのは、税務調査+刑事告訴される事案
・ほとんどの人が受ける税務調査とは、全く別物
というお話です。
※大河内薫マネリテ戦略室 Voicy 7月15日放送より
■ メディアが生む脱税事件の勘違い
今回は、「メディアで報じられる脱税事件」と「個人が受ける税務調査」は違うというお話です。
ニュースを見ていると、脱税事件の報道がありますよね。
「○○氏、○○億円脱税!」
年に数回、キャッチーな言葉が並びます。
確かに、本来納めるべき税金を納めていないので、捕まるのは正しいことです。
ただ、税金の知識が無い人にとっては、いらぬ勘違いを植え付けてしまっています。
「税金って怖い」
「税務調査って怖い」
メディアによって、間違った認識を持たされています。
■ 確定申告のとき、内容はチェックされない
ところでみなさん、確定申告はしていますか?
経験は無くても、言葉くらいは聞いたことがあるでしょう。
「確定申告」という文字通り、自分の年間の所得税や法人税を確定させて、申告することです。
そして、所得税も法人税も、計算は自分が行います。計算が合ってるか分からなくても、ひとまず申告して納税するスタイルになっています。
■ それをチェックするのが税務調査
ということは、誰かがその結果をチェックするはずですよね?
でも、確定申告をするとき、その金額まではチェックされません。
それをチェックされるタイミングが、税務調査です。
税務署の税務調査官が、納税者に対して「ちょっと調査させてください」と言って来るものです。
そして、これはメディアで報道されるような税務調査・脱税事件とは、性質が異なります。
■ メディアの報道は、刑事告訴されるもの
メディアで報道される脱税事件は、税務調査で税金の是正があり、追加の納税をした後、更に刑事事件として告訴されるものです。
だから、ニュースで取り上げられる脱税事件は、ほんの一握り中の一握りの事案です。
なので、例えば一般の方で確定申告に漏れがあり、1000円追加で納税するとしましょう。
これって、捉え方次第では脱税になります。
でも、これで刑事告訴されて懲役刑にはなりませんよね。
だから一般人の1000円のケアレスミスは、ニュースに上がってこないわけです。
■ ほとんどの個人が受ける税務調査とは別物
世の中の99.9%の人は、普通に確定申告をしていれば、刑事告訴なんてされません。
もちろん、いろいろ指摘されることはあります。
・これ、経費計上しすぎでは?
・これは経費として認められませんよ
・ここ、ちょっと間違えてますよ
とか
結果、税金が10万、20万変わってくる。
こんなケースがほとんどです。
そして、間違いを認めて修正する。
これが、税務調査なんです。
しかも、確定申告をした個人に対して税務調査が来る確率は1~2%、会社であれば5年に1回来ると言われています。
■ 結論、税務調査は怖いものじゃないよ
なので、メディアで報道される脱税事件と、あなたが受ける税務調査は、しっかり分けて考えてください。
税金の教育を全く受けない日本人に対して、
「稼ぐことは悪いこと!」
「脱税は絶対悪だ!刑事事件にして懲役何年だ!」
という報道をして、勘違いが生まれないわけがありません。
このnoteを読んでくれた方には、「税務調査は怖いものではない」ということが伝わったら嬉しいです。
■ まとめ
さて今回は、
ニュースでよく見る脱税事件の真相
・メディアが報じるのは、税務調査+刑事告訴される事案
・ほとんどの人が受ける税務調査とは、全く別物
という話をしてきました。
今後も毎日noteを更新していきますので、よろしくお願いいたします。
それでは、最後まで読んでくれたあなたに、幸あれ!
じゃあね!
大河内薫マネリテ戦略室
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