「子どもが見る世界を明るく」って話
私は、小学校教諭で、5歳と3歳の子どもの父親でもあります。ありきたりかもしれないですが、我が子には、いろんなことが起こる世の中で、世界のプラスの面に目を向け、明るく生きていって欲しいなと思っています。世界は捉え方次第というのでしょうか。たとえ、マイナスだと思うことが起こっても、そこにも明るさを見出す人であってほしいです。そう思ったときに、私ができることは何かと考えました。そのことをnoteにまとめていきたいと思います。
1.〇が浮かび上がってくるという現象
以前、私が競技フットサル打ち込んでいたとき、スポーツメンタルコーチの鈴木颯人さんの話を聞きにいったことがあります。
その中で印象的だったのが、たしか「目をつぶって、今この部屋にある〇の形がどこにあったか思い出してください。」という指示でした。目をつぶったまま頭の中で講習会場に到着してから見ていた部屋の中をイメージするわけです。
次に、「目を開けて、確認してください。」と言われて、目を開けると部屋の中から〇の形のものが浮かび上がってきました。
このやり取りの狙いはイメージトレーニングの大切さだと思います。私はこのとき「人はイメージしているものを受け取る」るということを学び、人の情報ってこんな風に入ってくるんだと驚いたことを覚えています。
2.視点を与えるということ
私は小学校の授業の中で、新聞文字探しというものをしたことがあります。3分で、新聞1枚から、例えば「あ」の文字を何個探せるかというものです。このとき、たくさん書かれている文字から探している文字が浮かび上がってくるように見つけることができます。
授業でも一緒です。与えられた2枚の資料から「違いは何?」などの視点を与えることで、ものの見え方が変わってくるのです。
では、我が子にどんな視点を与えて世界を明るくするといいのでしょうか。
3.「今日楽しかったことは?」
私は、家に帰ってきた我が子に、「今日1番楽しかったことは?」と「今日学んだことは?」の二つの質問をすることを意識しています。
毎日のように「楽しかったこと。」「学んだこと。」を聞くと、子どもはその視点で一日を振り返るのではないかと思っています。幼稚園に通っている我が子にとって「楽しかったこと。」は結構話してくれます。学んだことを聞くと、最初は「幼稚園は勉強していない。」と言っていましたが、最近は「今日したことでもいいの?」と自分なりに答えてくれます。
これが、もし「今日嫌なことなかった?」の質問だった場合、子どもは「嫌なこと」を探す視点で世界を見るのではないでしょうか。
世界で起きていることはビデオカメラと一緒で流れ続けています。その中でどの部分をカメラで切り取るのか。子どもに、明るいものを見る視点を与えることで、世界を明るく見る習慣が身につくといいなと思っています。
4.子どものことは弁当箱で分かる
それでも、気をつけておかなければいけないのは、子どもが深刻な悩みを抱えていないかです。いじめを受けて、苦しくて、追い込まれている状況で、それを吐き出したり、気づいてもらえたりできないといけません。
私の学校の用務員の先生と休憩時間に話したときに用務員さんが言っていました。
「昔は、中学校が弁当で、毎日弁当を作っていたから、その弁当の食べ具合で子どもの様子が分かる。あれ?今日は全体的に食べが悪いなとか、いつも食べているものが食べていないなとかそんな些細な変化で異変に気付くよ。」
また、島田紳助さんの本には以下のように、載っています。
子どもに明るい世界を見る視点を与えると同時に、子どもの些細な変化を感じる。仕事等で忙しく、子どもと関わる時間が少ない場合でも、その少ない時間を大切にして、子どもの変化に気づけるくらい関わっていたいなと思います。
最後に、これが最善の方法か分かりません。でも、毎日一言の声掛けなら負担感がないと思っています。小さなことからコツコツと。子どもの世界を明るくです。