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サーファーとして、波の気になることをちょっと深堀りしてみた①~波って何?~

 私は、30歳を過ぎてからサーフィンをはじめ、月に1回程度海に行くようになりました。サーフィンが楽しくて、これからも趣味でやっていきたいと思っています。そんな中で、サーフィンをするなら波のことも少し深堀りして知識を得たいなと思うようになり、気象予報士の森朗さんの本を2冊ほど、自分が持っている疑問に対する答えを見つけるためにつまみながら読んでみました。
 好きな事を深堀りすることは大事です。気になるならその場にとどまって深堀りです。
 さて、今回読んだ本はこの2冊です。この本に書かれていることを参考に波について学んだことを書いていきます。

1.  波はどうやって発生するのか

 海で波が立つ原因はさまざまですが、多くは海面を吹く風によって発生するようです。つまり、風が吹かなければ波は発生しづらいということです。風が吹き続ければ、波の斜面がさらに風を受けて、波はどんどん大きくなります。しかし、風が止めば波をエネルギーを失ってしまいます。
 この風も強くなければ波は発達しないし、吹き続けなければなりません。また、風を受けて波がだんだん発達するためのスペースも必要です。池などで大きな波が発生しないのは十分なスペースがないからです。
 つまり、波の発達には風速と吹続時間(風が吹き続ける時間) 、吹走距離(風の吹く風域の長さ)とが大きく関係しています。

2. うねりとは?

水にものを落とすと同心円状に波紋が広がる。これがうねりのイメージ。

 サーフィンでは、「うねり(スウェル)」が入っているかが重要で、うねりがないとサーフィンができません。風で発生する波を風波といいますが、この風波は、風が吹いていない海域までくると衰弱してしまいます。
 しかし、風波がある程度発達すると、付近の海面全体が激しく揺さぶられるため、その振動が周囲の海域まで伝わっていきます。これは、池に石を投げると同心円状に波紋が広がるのと同じようなイメージです。こうなると、最初の振動や衝撃のエネルギーがあまりロスせずに遠くまで運ぶ効果があり、これを「うねり」といいます。
 よく台風の時期になると、遠く離れた場所で発生した台風の影響を受けて波が大きくなることがありますが、これを「台風スウェル」なんていったりします。たまたま乗った波が、遠くの風波の影響をうけた「うねり」となって届いてきたものだと不思議な感じがしますし、同じ波って二度と来ないんだなって思います。

3.波のパワーはどうやって決まるのか

頭オーバーの波

 大きな波にはパワーがあり、小さな波にはパワーがありません。そもそもパワーがなければ、テイクオフやライディングにはつながらないのでパワーがある波でサーフィンをしたいところです。 
 では、波のパワーはどう決まるのかというと、1つは波高(波の高さ)です。波は低いより高い方が波のパワーがあります。

 波のエネルギーは、波の高さの2乗に比例します。つまり、波の高さが倍になれば波のエネルギーは4倍、波の高さが3倍になればエネルギーは9倍ということになります。

『風と波を知る101のコツ』 著:森朗

 波高以外に、波のパワーに影響を与えるのが、波長(波と波の間隔)です。結論から言うと、この波長が長い方が波のパワーは大きくなります。なぜそうなるかは、以下のような要素が関係しています。

①波は、水深が波長の2分の1になると海底の影響を受けて速さがだんだん遅くなる
②波は、水深が波長の20分の1になると波の高さが高まる。
③波高は波長の7分の1の高さになると砕けてブレイクする。

 波長が長くなると、その分波高が高まっていくことになります。一見、波高が低くみえても、波長が長い分、波がだんだん高まっていきます。もし、波長が短い波は前後に薄っぺらく波高が十分に高まる前に、すぐにブレイクしてしまういます。
 つまり、波のパワーを決めるのは、波高と波長が大きく関係しているのです。

 最後まで、読んでいただきありがとうございました。一応、サーファーとして海を眺めたときに、波についての知識も持って見る海と、そうでない海では見えてくるものが違うと思います。
 今度は、ブレイクする波について勉強してみたいと思います。

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