雪ですね
雪が降る予報。
雪?積もるかなぁ?
ゆき?やったー!!
子どもの反応は、おおむね“喜び”だ。僕も子どもの頃はそうだった。
雪が降る話題の時には、僕たちの暮らす「関東の平野部」という言葉はほとんど聞かれない。たまに出てくると、ちょっと心が湧く感じがする。
大人になって、電車などで遠くへ通うような仕事だとかをするようになると、雪は単なる天候になる。いやむしろ、寒い、滑る、濡れる、と銀世界の美しさとは裏腹に、嫌な存在になってしまうかも知れない。
ただ、僕は雪が降るところを見るのが好きだ。
窓の外に、見慣れない白い欠片が落ちてくるのは、なんだか幻想的だと思う。都合良く、暖かな屋内から見ているから、そんな余裕があるのだけれど、雪が降っているのをしばらく眺めてしまうのは、時間が止まったような感覚になるからだ。
実際に時間が止まったことを経験したことはないけれど。
雪が降るとかなり寒くなる。空気が冷やされ、足元も氷だらけになる感覚だ。心なしかふだんよりも音が鎮まって、静かだ。
寒くないなら、そんな静かで冷たい空気の中でぼーっとしたい。静かになると落ち着くより先に、ちょっと怖くなる感じが好きなのだと思う。
遊べるくらい積もることは、子どもたちの願い。積もった雪を投げたり、雪だるまを作ったりしたいのだ。
積雪のおそれ・・とニュースでは言うけれど、たいてい、子どもたちの期待するような積もり方はしないから、大人はほっとしたりする。
でも今回は積もりそうだなぁ。
ふだんから長めの徒歩時間が、もっとかかると思うとちょっと憂鬱になるけれど、早く家を出られるように、今夜はしっかり寝ようと思う。
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