中小企業診断士試験学習法(第1次試験)~目指せ独学短期合格!~
私は令和3年度中小企業診断士試験に独学・一発合格いたしました。
この記事では、中小企業診断士試験の第1次試験の合格に向けた学習法などを紹介します。
目指せ独学短期合格!
※この記事は2021年試験の合格記です。最新の試験の傾向を含まない可能性がありますのでご了承ください。
~第2次試験の対策も記事にしているので興味ある方はどうぞ~
中小企業診断士を目指した理由
中小企業診断士試験では、試験勉強の過程で、組織論、リーダーシップ論、財務会計、情報システムなど網羅的に学ぶことができます。私も自己啓発の目的で試験勉強に取り組みました。
2021年の5月に独学で学習を始め、2021年8月に実施された第1次試験、11月に実施された第2次試験に併せて一発合格することができました。
第1次試験の合格のポイント
合格基準は総点数が60%以上かつ、いずれの科目でも40%未満とならないことです。
なお、全体で合格点に届かなかった場合でも、60%以上の点数の科目は翌2年間合格を持ち越せる科目合格制度があります。
合格のためには、点数のとりやすい科目で十分な点数をとり、苦手科目をカバーすることが求められます。
出題の傾向が安定している科目とそうでない科目が分かれているので、科目のグループごとの対策が必要と考え学習を進めました。
学習の進め方
私の勉強の進め方は下記の表のとおりでした。
ほとんどの科目で、
『1スピードテキスト → 2スピード問題集 → 3過去問』
と段階を踏んで理解を深めていきました。
〇経済学・経済政策、財務・会計、企業経営理論、運営管理
試験1日目に行われる4科目は出題内容が安定しており、問題文への慣れを深めることで、高得点を狙える科目です。
私は勉強を始めた2か月で「スピードテキスト」を3周程回し、全体的な知識の定着を図りました。
その後、「スピード問題集」を1~2周解いた後、過去問演習に移行しました。
反省点は、企業経営と運営管理はテキストと過去問で問われる知識の差が少ないので、テキスト終了後は問題集を経ずに過去問演習を行った方が良かったということです。
過去問演習は当初、「TACの過去問題集」を使用していたのですが、「過去問マスター」は多くの過去問題を扱っていることに加え、問題の系統ごとにまとめられているため、演習と同時に体系の振り返りが可能であり、非常に優れた問題集と感じました。
〇経営情報システム
経営情報システムは、テキストで知識を身に付けた後、過去問演習に取り組みました。
令和2年以前は過去問の内容が安定していたのですが、私が受験した令和3年度は過去問で問われていないような趣旨の問題も多く、試験終了後の手ごたえは全くありませんでした。
反省点は、情報処理推進機構(IPA)が定めるガイドライン類や統計分析の暗記が疎かだったことです。
非エンジニアの方が今後受験する場合は、最新のテキストを用い、用語を丁寧に暗記するとともに、DXや情報セキュリティ等にアンテナを張っていくことが求められると思います。
また応用情報技術者試験の合格者は経営情報システムの免除が可能です。中小企業診断士試験と出題内容の重複もあり親和性のある資格ですので、興味がある方は検討してみてはいかがでしょうか。
〇経営法務、中小企業経営・中小企業政策
法務と中小企業は暗記が中心となる科目のため、試験開始2か月前頃から、短期で知識を詰め込むことを目標に学習を始めました。
学習を終えてみて、この2つの科目で高得点を取るには、白書を読み込むことや、関係法令への安定した知識を身に付けることが必要であり、コスパの悪い科目という印象があります。
したがって、「スピードテキスト」で基本的な知識をつけ、「スピード問題集」などを繰り返す程度に抑え、深入りをしすぎず、かつ足切り点数を取らないような戦略が求められると考えます。
使用したテキスト
〇TACの中小企業診断士講座シリーズ
各科目ともに「スピードテキスト」で学習をスタートさせました。
注意点として、経営情報システム、経営法務、中小企業経営・中小企業政策は情報が更新されている最新のテキストを使用する必要があります。
経済学、財務、企業経営、運営管理はアップデートされる知識が少ないので過年度に出版されたテキストでも可能だと思います。
「スピード問題集」はスピードテキストと過去問の橋渡しをする目的で使用しました。経済学や財務は計算問題等のイメージを獲得するためには有益だと思います。法務や中小企業も最新の出題範囲に対応した問題演習が可能なため、使用することができます。
過去問題集はTACのものを使用しましたが、立ち読みしてみて、解説の内容が分かりやすいと感じるものを選ぶとよいと思います。
〇過去問完全マスター
経済学、企業経営理論、運営管理については、点数を伸ばしたいと考えていたため、「過去問マスター」を使用し演習量を増やしました。前述もしましたが、過去問マスターは問題が系統ごとにまとめられているため、科目の体系のおさらいが可能であり、試験直前の知識の確認も行うことができました。
まとめ
第1次試験の合格に向けては、得意な科目を見つけ得点源とするとともに、苦手な科目で取りこぼさないよう基本的な事項の定着を図る学習が求められます。
翌2年間の科目合格制度もあるため、計画を立てて着実に学習を進めることで確実に合格に結びつく試験です。
学習中の方も、これから学習する予定の方も、粘り強く学習を行い、合格を目指しましょう!