転職で超重要「アンラーニング」について
お疲れ様です。もなきです。転職エージェントをしたり、スタートアップ企業の採用のお手伝いをしたり、採用動画のプロデュースをしたり、YouTube(名もなき転職チャンネル)をしたりしています。
YouTubeで話している内容を文字でもお伝えしている「名もなき転職マガジン」。今回は、30歳以降の転職では超重要な「アンラーニングについて」書いていきたいと思います。
・専門スキルを持って転職を考えているが、新しい環境にうまく溶け込めるか不安だ
・30歳以降も引き続き成長し続けていきたい
そんな方は、このnoteを最後まで見ていただければ、多くの方が特に30歳以降で陥りがちな成長の鈍化を遠ざけることができ、転職などで環境が変わっても長期的に活躍し続ける人材に近づいていきますので、是非ご覧ください。
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【1】アンラーニングとは何か
まず初めに、アンラーニングとは何かについて解説します。
アンラーニングは「学習」の意味の「Lerning」に対して、反対の意味を持たせる「Un」がついているので「学習しないこと」「学びを忘れちゃうこと」みたいに勘違いしちゃいがちですが、それは誤りです。
正しくは、
アンラーニングとは
今まで学習や経験を通じて得た知識やスキル、価値観を意識的に白紙に戻し、再び学び直すこと
を指します。
人間が成長していくためには、学び=ラーニングが必要です。どのような学びも蓄積していけば、深く、広い知識が手に入ります。でも、そこからさらに成長するためには、学びの継続の中にアンラーニングを取り入れて、ラーニングとアンラーニングを交互に繰り返すことが欠かせないんですね。
その背景は、「VUCAの時代」ということがあります。
V:Volatility(変動性)
U:Uncertainty(不確実性)
C:Complexity(複雑性)
A:Ambiguity(曖昧性)
これらがあるVUCAの時代は、未来について予測不可能であり、今は価値を持たれている知識やスキルも数年後には重要性が低下している可能性も大いにあります。状況や環境が変化すれば、対応や解決策も変えていかなければなりません。
僕らが持っている知識や価値観は、過去の先人たちの書籍や、自分自信の過去の学びや経験から得られてますよね。そして、その学びや経験は、その時点の状況や環境から見出されたものです。
でも、VUCAの時代では、過去の学びでは対応しきれないことがより一層増えていきます。だからこそ、アンラーニングのスキルが今まさに求められているんですね。
【2】アンラーニングのメリット
では、アンラーニングのメリットはなんでしょうか?
大きく分けて3つあります。
メリット1つ目:今に対応できる
アンラーニングは、先ほども触れたように、これまで得た知識やスキル、価値観を意識的に白紙に戻した上で、再び学び直すので、今の状況や環境に合う対応、インプットができるようになります 。 どうしても、人はこれまでの固定観念や成功体験に引っ張られて考えてしまいがちではあります。ですが、それらを一度置いた上で、冷静に今の状況に向き合えるということは重要になってきます。
メリット2つ目:継続的に学び続ける
「この分野について自分は十分詳しいし、経験も豊富だから学ぶ必要はない」なんて思ってしまうことはないでしょうか?確かに本当にその分野の第一人者で。が、だとしても世の中の環境が変化したり、新しい技術ができたりしたら、新たに学ばなければいけないことは増えていきます。場合によっては、これまで自分が正しいと考えていたやり方も、考え直さなくてはいけないフェーズに立たされるかもしれません。継続的に時代の変化に合わせて学び続けることは必要です。
メリット3つ目:市場価値が高い人材になる
何かの専門性を持っている人の市場価値は高いですが、だからと言ってそこにあぐらを書いて自身のやり方に固執してしまっていては、時代が変わり、そのキャリアや考え方の賞味期限がきてしまった時には、誰からも価値を感じてもらえない人材になてしまいます。アンラーニングは、これまでの経験や知識は認識しつつも、柔軟な思考で発想し、広い視野で考えていくことができるので、必然的に市場価値が高い人材になっていきます。
【3】アンラーニングのデメリット
では逆に、アンラーニングのデメリットは何でしょうか?
これは、一言で言ってしまうと「そもそもアンラーニング自体が難しい」ということです。経験や知識が豊富な人ほど、自分の持論や哲学を持っています。それを手放して、新たに学び続けるのって、口で言うのは容易いですが、そうそう誰でもできるものではありません。
わかりやすく具体例を上げるとしたら、大企業や公務員勤めの人が、自分の子供からベンチャーへの就職をしよう報告されたら猛烈に反対する、なんて聞いたことないですかね?通称「親ブロック」なんて言われたりします。
親御さんとしては、これまで1つの組織で忠誠心を持って働いていく中で出世していっって給料も上がり今後も業績安泰で退職金もちゃんともらえる、そんな価値観や経験を持っていたとします。そんな親御さんが「まだできて数年のベンチャーに入社したい」なんて話を子供からされたら「なんでそんな危ない橋を渡るんだ〜!」みたいに言いそうですよね。
つまり、その親御さんは、どんなキャリアの考え方が今後求められていくか、ということについては残念ながらアンラーニングできていないってことです。
大企業だから、公務員だから一生安泰である!みたいな時代は終わりました。親の世代の、現在50代や60代の世代はそれでもギリギリ逃げ切れるかもですが、自分たちの子供の世代が同じようにそうとは限りません。なので、そもそも価値観や経験の前提が異なる状態で、相手に納得してもらうなんて無理なんです。
(親ブロックをどう解消するのか、就職や転職で家族の納得感をどう得るのか、ということについては、またどこかでそのことに特化した話を書きたいと思います)
【4】アンラーニングができずに失敗してしまう人
このアンラーニングができずに失敗してしまう人って、実は結構多いんですね。どこまでを失敗と呼ぶのか、の定義にもよりますが、転職してしばらくは中々会社に馴染めなかったり、成果が上がらなかった人も、ここでは失敗に含めて話したいと思います。
この、アンラーニングができずに失敗してしまう人の特徴を僕なりにまとめてみると、大きく分けて3パターンあります。
アンラーニングができずに失敗してしまう人
①専門的な知識や経験が豊富な人
②前職で高い成果をあげていた人
③社外の人との交流が少ない人
①専門的な知識や経験が豊富な人
専門的な知識や経験が豊富な人は、もちろん転職市場においては高く評価されやすいです。なので、転職活動自体は比較的スムーズに進みます。一方で、専門的だからこそ、自分なりの価値観や哲学を持っているため、転職した後のアンラーニングに苦労することが多いんですね。自分のこれまでの仕事のやり方や考え方にFITしている会社に転職できればいいんでしょうけど、全く同じような会社なんて世の中にはないですからね。
②前職で高い成果をあげていた人
次に、前職で高い成果をあげていた人ですが、こちらも同様に過去の成功体験が強いがために、新しい環境でもこれまでのスタイルで仕事をやってしまいがちです。しかしながら、業界やサービス内容、顧客が異なれば、同じやり方が通用しないことの方が多いです。同業界同職種で転職をしたとしても、会社のルールや営業管理手法、担当する顧客や同僚が異なれば、同じパフォーマンスを出せるとは限りません。
③社外の人との交流が少ない人
3つ目に、社外の人との交流が少ない人です。自分の今の仕事内容や知識が最新のものなのだろうか、今後も求められていくものだろうか、ということを常に認識していく上で、社外の人との接点はとても大事になってきjます。残念ながら、自分が今いる会社の人としか話さない人というのは、どうしても社外の動きについてやマクロ視点でみた時の自分自身に対しては盲目になりやすく、結果的に転職後のアンラーニングにも苦労することが多いです。
どうでしょうか?みなさんこの①〜③のどれかには当てはまってないですかね?では、アンラーニングができずに転職先で失敗してしまわないためにはどうしたらいいのでしょうか?
【5】アンラーニングができるようになるポイント
ここからは、アンラーニングができるようになるポイントを簡単に解説します。
これは、別に転職をしたタイミングでアンラーニングを実践する、ということではなく、転職をしてもしなくても、今の会社にいる時から実践できるやり方です。それは
アンラーニングができるようになるポイント
①内省をすること
②自分を外の世界にさらすこと
③必要なものを取捨選択すること
の三つです。
①内省をすること
内省をすることは、英語では「リフレクション」なんて言葉で言われたりもします。自分が普段している仕事から距離を置いて、自分自身を見つめ直すことを指します。
ちなみに、よく混在されがちですが、内省は反省とは違います。反省は「失敗の原因を探るものであるのに対して、内省は「失敗のあるなしに関わらず、無意識におこなっている自身の行動を含めて、客観的に自分自身を見直すこと」です。今の自分についてを客観的に見つめる内省(リフレクション)の習慣は、アンラーニングとても大事になってきます。
②自分を外の世界にさらすこと
二つ目が「自分を外の世界にさらすこと」です。新たな価値観や考え方を身につけるためには、今自分が持っている価値観や考え方を一度忘れることもとても大事になってきますが、これはぶっちゃけとても難しい。なので、そもそもリフレクションを通じて、自分はこのままでもいいのか、という内省が出てきることがとても大事になってきます。
その上で、外の世界に自分をさらすことが大切です。世の中のトレンドをウォッチしたり、社外の人との接点、同じ会社の他部署の人との対話などを通じて、自分自身をを客観的に見直して、いくことが大事になってきます。自分が今やっていることは、時代遅れではないか、世の中ではどんな新しい技術が用いられているのか、などの情報を得ながら、健全な危機意識を常に持ち続けることが大事になってきます。
③必要なものを取捨選択すること
そして、必要なものを取捨選択することが大事です。これまでの自分の知識や経験、スキルが一気に無駄になってしまうことは少ないです。残るものもあれば、変えていくものもあるはずです。それをきちんと取捨選択してアップデートしていくことがとても大事になってきます。細胞の新陳代謝は、人間のDNA的に勝手にそれをやってくれますが、知識や経験の新陳代謝は、意識的にやらなくてはいけないのです。
【6】もなき的アンラーニングのやり方
いかがでしたでしょうか。本日は30歳を超えてからの転職では超重要な「アンラーニングについて」解説しました。
本日の話の要点をまとめますと、
・アンラーニングとは「今まで学習や経験を通じて得た知識やスキル、価値観を意識的に白紙に戻し、再び学び直すこと」である
・アンラーニングを習得することで、継続的に成長し続ける市場価値が高い人材になれる
・アンラーニングのポイントは「内省(リフレクション)」「自分を外の世界にさらすこと」「必要なものを取捨選択する」という一連の新陳代謝が必要となる
ということでした。
僕は起業してるので転職をするという選択を取ることはおそらく今後はないと思うのですが、日々アンラーニングすることはとても意識しています。今は、これまでの自分自身の経験や知識やスキルをベースに事業展開をしていますが、数年後もその蓄えだけで同じように稼げるとは思っていないからです。
先ほど、アンラーニングのポイントを3つほどご紹介したのですが、僕なりにアンラーニングをする上でのポイントを補足するとしたら
もなき的アンラーニングのポイント補足
①誰からでも学ぶ意識を持つこと
②あまり出会わない人とも接点を持つこと
③本を読むこと
かなと思っています。
①誰からでも学ぶ意識を持つこと
誰からでも学ぶ意識を持つというのは、それこそ僕の小学生や幼稚園の子供たちからもそうですし、何気なく立ち寄ったカフェの店員さんからでもそうですし、行きつけの美容室の店員さんとの会話なども含めて全てです。自分と同じバックグラウンドではない人と話す上では、そもそも生きてきた道のりが違うので、絶対に自分には持っていない何かを持っているはずです。それを一つでも得ようというスタンスが大事だと思います。
②あまり出会わない人とも接点を持つこと
あまり出会わない人とも接点を持つことは、昨今ではSNSやビジネスマッチングツールなど、色んな媒体があります。そこで、同じような経験、考え方を持つ人とだけでなく、ちょっと普段の中では出会わない人とも積極的に話してみたり、情報交換をしてみるようなことを大事にしています。
③本を読むこと
そして、最後に本を読むことはとても大事です。本というのは、著者の方のその時点での考えを凝縮しているので、著者の人と対話するように読むことが大事です。自分のこれまで持っていた価値観やノウハウと異なる話をしていたとしても、なぜそう思うのか、を紐解きながら読むようにしています。もっとライトなやり方だと、色んな人のYouTubeやVoicyを日常的に聞き、自分はどう思うのかを考えながら聞くというのもありですよね。
アンラーニングは、自分のこれまでの知識や経験という財産を捨て去ることではなく、時代の変化に合わせて、健全な新陳代謝を起こして、アップデートしていくことです。ぜひ、このnoteをみてくださった皆さんが、アンラーニングを重ねながら、常に進化していって、どんな環境に置かれても活躍し続けられる方になることを祈っています!
今後も、このnote(名もなき転職マガジン)では、転職やキャリアにまつわる話を発信していきたいと思います。ぜひnoteやマガジンをフォローください。尚、今回の内容は以下の動画でも見ることができますので、よろしければぜひ高評価とチャンネル登録お願いしますm(_ _)m
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それでは、みなさん。今日もよい一日を。
もなき